これを書いているのは冬です。
冬ですと、空気も乾燥してお肌にもこたえますね。
お肌が乾燥すると文字通り乾燥肌になります。
いや、自分はそれに加えてヒリヒリするし、赤ら顔になる…これってどういう肌なのでしょう?
今回は乾燥肌と敏感肌という似ているような肌質の違いについて見ていきたいと思います。
Contents
乾燥肌と敏感肌の関係とは?
乾燥肌と敏感肌…どちらもつらい肌質ですが、似ているようで実は定義や原因が違っています。
一つ一つ見ていきましょう。

乾燥肌とは
乾燥肌は肌の水分が失われて、肌がカサカサしてしまっている状態の肌のことです。
カタカナでドライスキンとも呼ばれますね。
乾燥することによって荒れやすい肌質で、肌のバリア機能も低下してしまっている状態です。
洗顔後や入浴後に肌がつっぱったり、全身がカサカサするのもそれに当てはまります。
肌のバリア機能が低下する要因として、加齢や環境が挙げられます。
- 加齢
- 女性ホルモンの乱れや減少
- 良くない生活習慣(偏った食生活、睡眠不足、運動不足、喫煙)
- 間違った洗顔やクレンジング
- 間違ったスキンケアや化粧品の使い方
- 精神的なストレス
- アトピーの体質
肌が潤うためには、肌の角質層に天然保湿因子・細胞間脂質・皮脂膜といった3成分がバランスよく整わないといけないのですが、それが整っていないと肌の水分を保つ力が弱くなり、水分が蒸発して乾燥した肌になります。
これが「肌のバリア機能の低下」の仕組みです。
敏感肌とは
敏感肌の特徴はささいなことに対して、肌が敏感に反応する状態のお肌のことです。
トラブルが起きやすい肌質のため、アレルギーが関わっていると見込まれます。
その場合は体が特定の原因物質であるアレルゲンに対して、拒絶反応を起こしているのです。
そのアレルゲンが肌に触れることでかぶれや赤みが生じてしまうのです。
このアレルゲンの要因は「内的要因」と「外的要因」に分けられます。
内的要因 | 前項目でのバリア機能低下の要因を参照 |
外的要因 | 紫外線、化粧品の外用剤、温度や湿度の変化、汗、ほこり、ダニ、金属、衣類など |
乾燥肌と敏感肌との関係は
乾燥肌と敏感肌の共通点として、どちらも「肌のバリア機能の低下」が挙げられます。
「乾燥肌」の項目でバリア機能の仕組みについて少しお話しましたが、お肌から水分が蒸発することで肌が乾燥することだけでなく、外界からの刺激物質やアレルギー物質、細菌などが侵入しやすくなります。
すると、皮膚表面近くまでかゆみを感じる神経線維が伸びて、外からの刺激に敏感になりかゆみを感じやすくなってしまうのです。
さらにいうと、乾燥肌から敏感肌へ移行することも十分あり得ます。
乾燥肌と敏感肌は異なる肌質になりますが、乾燥肌は敏感肌の1種だとも言えます。
この2つは同時に起こることもあり、どちらかだけのケアをしていたら不十分の可能性もあります。
アレルギー性皮膚炎はどっち?
皆さんの中にもアレルギー性皮膚炎を患っている方がいるかもしれませんが、アレルギー性皮膚炎とはアレルギーによって皮膚に腫れやかゆみなどの炎症反応が出る皮膚症状のことです。
湿疹などの炎症、赤くなったり、水膨れなどが表れます。
このような肌は、肌の水分が失われやすい乾燥肌とアレルギーに反応しやすい敏感肌が同時に発生している症状だとも言えます。
そして、アトピー性皮膚炎も肌のバリア機能が低下してしまうことから起きます。
外部からの刺激に敏感になってしまって、慢性的な炎症を引き起こしてしまっているのです。
かゆいからつい掻いてしまう…掻いても掻いてもかゆい…そんなバリア機能を低下させる悪循環に陥ってしまうのもこの皮膚症状の特徴です。
肌トラブルの1つ乾燥肌と敏感肌!その見分け方とは?2つの肌質スキンケア方法を知って改善を
敏感肌のときはどのようなスキンケアが効果的?
乾燥肌と敏感肌について詳しく説明したところで、今度は敏感肌に向けてどのようなスキンケアを行なえば良いのかを見ていきましょう。
繰り返しますが、敏感肌はさまざまな内的要因や外的要因によって、角層の中に蓄えてあったセラミド(細胞間脂質の主成分)や天然保湿因子が少なくなることで水分が減少します。
それを改善するためには皮膚を清潔に保ち、皮膚のバリア機能を正常に保てるようなスキンケアを心がけましょう。
スキンケアの基本はこれら4つに分類されます。
- 洗浄(お肌を清潔に保つ)
- 保湿(お肌に潤いを与えて保つ)
- 遮光(お肌を紫外線から守る)
- メイク(お肌を紫外線やほこり、乾燥から守る)
スキンケア用品の選び方
どのスキンケアの行程でも該当しますが、効果的なスキンケアの方法は敏感肌に合ったアイテムの選び方です。
肌に刺激や負担をかけやすい成分を避ける
敏感肌は肌のバリア機能が低下しているために刺激を受けやすいです。
なので、刺激や負担を受ける成分は避けなければなりません。
- アルコール
- パラベン(防腐剤の一つ)
- 鉱物油(ミネラルオイル)
- 香料や着色料
- 界面活性剤
- ハイドロキノン
保湿が高い成分配合のを取り入れる
保湿成分配合のスキンケア用品を取り入れましょう。
保湿成分はたくさんありますが、特にセラミド配合のを優先に取り入れてください。
セラミドは肌のバリア機能をサポートする重要な保湿成分だからです。
それに加えて、他には水分を抱え込んで逃がさない成分を取り入れましょう。
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- エラスチン
- ヘパリン類似物質
- 植物油(アボカドオイル、オリーブオイル、ホホバオイル、米ぬか油など)
- 動物油(スクワランオイルやミンクオイルなど)
洗浄
クレンジングと洗顔料、どちらもぬるま湯で行うのが肝心です。
クレンジングの方法
- 乾いた手に適量のクレンジングを取って、顔全体に優しく伸ばす(手が濡れているとメイクとのなじみが悪くなり、クレンジング力が落ちます)
- 頬やおでこの広い部分は手のひら全体でゆっくり描くように、目元や小鼻などは指の腹を使ってメイクとなじませていく
- メイクとなじんだら、ぬるま湯で洗い流す
洗顔料の使い方
- まず、ぬるま湯で手と顔を軽く洗う
- 手のひらに洗顔料を適量取り、しっかり泡立てる
(空気を巻き込むようにホイップクリームを泡立てる感覚で) - 泡で顔を包み込むように、優しく洗っていく
皮脂の多いおでこや小鼻→乾燥しやすい頬、目元や口元といった順番で
耳の前や顎の周りなども忘れずに洗うこと - 洗えたらすすぎを行う。すすぎの回数は20回ぐらいが目安。
おでこの生え際やフェイスラインなどは泡が残っていないか、くまなく洗う - 清潔な柔らかいタオルで優しく顔を押さえて、水分を吸わせるように水気を拭き取る
保湿
洗顔で肌をきれいにしたら、すぐ保湿に移りましょう。
5分程度でお肌の水分は減少してしまいます。

化粧水は適量を手に取り、温めてから顔全体に優しくなじませます。
パンパンと顔にたたきつけるのはNGです。
目元や口角など乾燥が気になる場所には、重ねづけも有効です。
次は乳液やクリームです。
これらも手のひらで1度温めると肌なじみが良くなります。
また、これらの間に美容液を取り入れても良いでしょう。
その場合、セラミド入りの美容液が最適ですよ。
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敏感肌のときはどのようなメイクがいいの?
メイクは敏感肌にとってお肌に邪魔なものを塗る悪いもののように思うかもしれませんが、メイクをすることでこれ以上肌が悪くならないようにトラブルから肌を守る働きを持っています。
さらに、肌トラブルの原因である日中の紫外線や花粉、ほこり、乾燥などの刺激から防ぐ役割もあります。
紫外線対策
敏感肌であっても、肌トラブルを引き起こす紫外線から肌を守るには紫外線対策が重要です。
こんな選び方で日焼け止めクリームを使ってみましょう。
- 紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)
- お肌に優しい使い心地
- 石鹸やお湯で落としやすい
- 無香料、無着色、低刺激性
- 敏感肌を考えた商品テスト済み
量が少ないと遮光効果は低下します。
頬、おでこ、鼻、顎などは日焼けしやすい部位なので、日焼け止めを全体に伸ばした後にさらに重ね付けしても良いでしょう。
顎や首、耳や首の後ろも忘れずに塗りましょう。
メイクの仕方
敏感肌の方でもメイクは可能ですが、メイクアイテムもお肌に負担掛けないような製品を選びましょう。
落としやすいのが肝心ですが、紫外線をちゃんと防止してくれることも選び方として重要です。
肌悩みをきちんとカバーしたい方は化粧下地とコンシーラーを活用しましょう。
化粧下地はお肌の色や質感を補正できます。
化粧下地でカバーしきれない部分はコンシーラーを使いましょう。
そして、ほこりや花粉などから守るためにファンデーションやフェイスパウダーを使いましょう。
赤みが出ている肌でもここまでは行いましょう。
もちろん、パフやスポンジなどのメイク道具を清潔にしておくのも大切ですよ。
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敏感肌にならないためには何をすればいいの?
これまでスキンケア用品でのケアについてお伝えしてきましたが、今度はそれ以外のケアの方法を見ていきます。
ストレスや刺激に負けない健康な肌を作ることも大事です。
エアコンには注意
エアコンは思った以上に室内を乾燥させます。
加湿器を使ったり、濡れた洗濯物を室内に干したりして潤いを保ちましょう。

睡眠
十分な睡眠をとるのも大事です。
深い眠り(ノンレム睡眠)のときに細胞の修復や再生に関わる成長ホルモンが分泌されます。
この分泌が少ないとお肌が荒れるだけでなく、ストレスホルモンも増加してしまいます。
食事
食事も1日3食バランスよく摂りましょう。
- 肉や魚、大豆製品のタンパク質
- 新陳代謝を促すビタミンA(うなぎや牛レバー、にんじんなど)
- 皮膚や粘膜を保護するビタミンB2やビタミンB6(納豆やアボカド、卵など)
- 免疫力を高めるビタミンC(ブロッコリーやキウイフルーツ、いちごや柑橘類など)
タバコはお肌の大敵
タバコはたくさん有害物質を含んでいて、その中でもニコチンという成分は血管を収縮させたり、一酸化炭素を発生させたりします。
そうした作用によって血液の流れが悪くため、お肌への栄養も行き渡らなくなり肌の乾燥が進みます。
また、代謝も低下していきますのでハリや潤いも激減してきます。
せっかく食事でビタミンCを摂っても、タバコがそのビタミンCを破壊してしまうので美肌には大敵です。
禁煙するのが望ましいでしょう。
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乾燥肌と敏感肌の状態に応じたスキンケアを
今回は敏感肌の特徴からその効果的なスキンケア方法まで詳しく取り上げました。
似たような肌質である乾燥肌と敏感肌は、重なる部分もありました。
それらの肌を改善するには、まず肌トラブルに応じたスキンケア用品を選ぶことが第一です。
それから洗浄や保湿といった基本的なスキンケアを行なってみてください。
意外かもしれませんが、肌トラブルを防ぐためには紫外線対策やメイクも大事です。
敏感肌といえどもこうしたスキンケアでお肌を良くしてみてはいかがですか。
もちろん規則的な生活習慣も大事なことですよ。
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