顔、お腹、二の腕…油断すればあちこち膨らみ出す体のたるみは、女性はもちろん男性にとっても悩みの種となっているはず。
筋力と基礎代謝の低下やコラーゲンの減少によるお腹・体・顔のたるみは20代から既に始まっています。
これにはどうすればよいか。
お腹が出てきたな、二の腕が震えてきたな…など、たるみが気になり出したら今からできるたるみケアを始めましょう。
Contents
皮膚の構造とたるみのメカニズム
始めに皮膚とたるみがどういう仕組みになっているか見ていきましょう。
皮膚はどんな仕組みなの?
まず、皮膚は外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」からなり、それらの下に脂肪や筋肉が広がっています。
部位や体つきにより異なりますが、厚さ僅か0.2mmのとても薄い膜が「表皮」です。
日用品のラップほどの薄さしかない膜ですが、汚れや雑菌といった外部からの異物や刺激をはね除け、皮膚内の水分が必要以上に蒸散してしまうのを防いでくれています。
そして、その表皮は角化という働きをします。
角化は古い角化細胞を垢として外部に捨てます。
角化とはつまり「ターンオーバー」といい、皮膚の生まれ変わりのことを意味します。
よって、このターンオーバーのサイクルがうまく回らないと新鮮なハリのある皮膚へは繋がりません。
お肌を潤す美容成分
肌がたるむとは、すなわち美容成分が減少することでもあります。
お肌には真皮層という部位がありますが、そこには普段コラーゲンやエラスチンといった美容成分が多く存在しています。
しかし、老化が進んだり女性ホルモンが減少してくると、コラーゲンも減りそのコラーゲンをつなぎとめているエラスチンも脆くなりやすくなります。
それにヒアルロン酸という成分もだんだん減り、皮膚全体が薄くなって支えられなくなっていきます。
やがて、肌機能の低下によりしわやたるみとなってしまうのです。
顔と体、部位ごとの皮膚の違い
顔や体…部位によってたるみ方も違ってきます。
顔のたるみは表情筋から
顔のたるみに直接関連することとしては表情筋があります。
表情筋とは目や眉、鼻や口、頬を動かす筋肉のことをいい、その名の通り表情を浮かべるための筋肉です。
表情筋には実に30種類以上もの種類があり、それらが互いに作用し合うことで人は複雑な表情を作るのを可能とするのです。
例外もありますが、普段私達が生活していく中で表情筋の多くは使われないで放置されていきます。
中にはいつも無表情で過ごしている方もいるでしょう。
そうした使われなくなった表情筋から衰えてしわやたるみになってしまうのです。
加えて歳を重ねることでも衰えるので、若いころはハリのあった顔が気づけばシワシワになっていた、なんて思いをすることも出てくるでしょう。
特に顔のたるみは毛穴を目立たせてしまうため、意識してケア・トレーニングしなければ貴方の顔は実年齢からかけ離れてしまいます。
早くて20代からほうれい線は目立ち始めます。
加齢はもちろん、生活習慣の乱れによるコラーゲン減少や保湿不足による肌の乾燥も、ほうれい線を目立たせる原因となります。
顔の皮膚が重さを増し、重力の影響をより大きく受けてしまい、皮膚の本来の張力に下方向へ引っ張り続ける力が癖となって付いてしまい、ほうれい線となって表れてしまうのです。
紫外線
シミやくすみに大敵の紫外線ですが、シワやたるみにも関係してきます。
紫外線にはUV-AとUV-Bの周波が存在します。
このうちシワやたるみに関係しているのはUV-Aで、波長が長いため肌の奥深くの真皮層まで到達してDNAを傷つけてしまいます。
これを「光老化」といいコラーゲンやエラスチンを破壊してしまいます。
そればかりかそれらの成分を作る線維芽細胞までも傷つけてしまいます。
これが紫外線によるたるみの理由です。
お肌は曲がり角を過ぎるばかり!今回は20代後半からの顔のたるみケアをご紹介!
体たるみの原因
今度は体のたるみの原因です。
筋肉のたるみ
たるみには筋肉が関係してきます。
筋肉は加齢とともに年々衰えていってしまいますが、他にも運動不足やホルモンの低下、それに栄養障害でも理由が挙げられます。
筋肉量が減ると繊維も脆くなり、筋肉の質自体も弱々しくなってしまいます。
これを「サルコペニア」といいます。
本来は年配者によく現れる症状ですが、運動不足が懸念される現代では早くて20代の頃からサルコペニア予備軍になってしまうこともあるといわれています。
脂肪によるたるみ
この種類のたるみは脂肪が原因でその重みで下に下がっていくたるみのことです。
年齢とともに基礎代謝も低下していくため、太りやすくなったり脂肪をコントロールしにくくなるのが事実です。
特に脂肪の付きやすいお腹回りは若いうちからたるみやすいものなのです。
姿勢も大事
姿勢を悪くしていても体の表面はたるんでいってしまいます。
猫背がすっかり定着してしまい、常にあごと首を突き出し続ける姿勢でいると表情筋が下方向に引っ張られてたるんでしまいます。
今や情報化社会の現代では、長時間のデスクワークの方達は多いゆえ、目線より低い位置にあるディスプレイにかじりつく姿勢をとっていると猫背になってしまいます。
そうしたことが体のたるみへとつながるのです。
お尻やお腹、見え隠れする体のたるみはトレーニングで改善!体のたるみについて解説します
たるみに効果的な栄養素と食材
前半のたるみの原因でもお伝えしたように栄養のバランスが偏っていても、たるみにつながります。
そこで普段どんな物を摂取していけば良いかを見てみましょう。
タンパク質
メインディッシュにもなる肉、魚、卵を摂りましょう。
それらに含まれるタンパク質には肌のハリを作るコラーゲンとなるアミノ酸を含んでいます。
肉に抵抗があるならささみ肉を摂ると良いでしょう。
それと卵には殻と白身の間の薄皮に肌のハリを保つ効果の栄養素がとても含まれていますので、おすすめです。
目安は1日100g程度ですね。
ビタミン
シミや美白に効くビタミン類はしわやたるみの栄養素としても役立ちます。
ビタミン類はいくつかありますが、野菜やフルーツから摂取するのが理想になります。
ビタミン剤だけを頼りにする方もいますが、一汁三菜の和食やサラダといった食べ物から摂り入れるのがおすすめです。
前項目で挙げたタンパク質とビタミンCを意識し、バランスの良い食生活を送ることが必要です。
大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た作用を持つ栄養素で、たるみ予防やアンチエイジングに欠かせません。
豊富に含まれている食品は豆腐、きな粉、納豆などです。
納豆なら1パック、豆腐なら1/2丁を目安に毎日摂るようにしましょう。
発酵食品
発酵食品の中には免疫力を高めて抗酸化作用を持つ物もあります。
納豆や味噌、漬け物、ヨーグルトなどです。
特に納豆は大豆イソフラボンも含まれていますから、最強の発酵食品ですね。
食べ方にも工夫が
食べ方にも気を付けなければなりません。
しわやたるみのみならず美肌に言えることですが、1日3回決まった時間に食事をするようにしましょう。
特に朝食は大切ですよ。
朝食を抜くと低血糖状態が続き、脳が強い飢餓状態に襲われます。
食欲のコントロールが効かなくなり、次の食事でドカ食いをしてしまいます。
結果太りやすくなりますよ。
また、食べる順番も大事です。
まず食物繊維を含んでいる物を摂り、その後で肉や魚といったタンパク質を摂りましょう。
玄米、さつまいもやこんにゃく、豆類・きのこ類、海藻には食物繊維が豊富に含まれています。
そして、最後に炭水化物の順番で食べましょう。
これには炭水化物をゆっくり消化・吸収させ、血糖値を急激に上がるのを防ぐためです。
ぜひ、この順番を守りましょう。
たるみの原因は食べ物にも!肌をたるみや老化から守ってくれる赤い食べ物
二の腕、お腹、お尻、部位ごとのエクササイズ
食事で得たエネルギーと栄養は体の中で駆け巡らせなければ、基礎代謝の向上は望めません。
ここでは、ぷにっと摘まめてしまう二の腕・ぽっこりとくたびれたお腹・すっかり垂れてしまったお尻、これらを引き締めるためのエクササイズをご紹介します。
二の腕のエクササイズ
二の腕には『キックバック』
目標は二の腕の裏にある上腕三頭筋の伸縮です。
上腕三頭筋を縮めるときに負荷が掛かるのを意識しましょう。
用意するものは水の入った500mlのペットボトルと椅子。水の量は無理のない重さでです。
今回は膝を曲げても大丈夫なので椅子の高さは自由ですが、あまり低すぎてもやりづらいです。

背中を真っ直ぐにしたまま腰を曲げて、片方の手を椅子に着きます。
椅子と顔は平行にです。膝を軽く曲げて高さを調節してください。
もう片方の空いた手でペットボトルを持ち、持ち手の肘を90度にしたら基本姿勢の完成です。
この姿勢から息を吐きながらひじをしっかり伸ばし切りましょう。
伸ばし切ったら、再び肘をゆっくりと90度に曲げてください。
この肘の曲げ伸ばしを繰り返してください。
呼吸をしながら動かすこと。
このとき動かしている方の腕が体から離れたりしないようにしましょう。
肩が上がってしまったり、おもりの反動で腕を振ってしまったら、残念ながら上腕三頭筋に負荷がうまく掛かりません。
より負荷を高めたいならば、水ではなく砂を用いるのもいいでしょう。
お腹のエクササイズ
お腹回りがたるんでしまうのは腸腰筋という筋肉の衰えが一因として挙げられます。
腸腰筋が弱くなれば骨盤も傾いてしまうため、インナーマッスルを鍛えましょう。
「シングルレッグストレッチ・ピラティス」というエクササイズがおすすめです。
- 安定した固めの床に膝を立てた状態で仰向けになる
- 息を吸い、また息を吐きながら足を浮かせて頭も持ち上げる
- 息を吸って、息を吐きながら片足を伸ばし、もう片方の膝は曲げる。
このとき曲げている足に手を添えて行う - 息を吸いながら足を元に戻して息を吐きながら最初の状態に戻る
意識はお腹に集中させ、吐いた時にお腹を絞るイメージで行いましょう。
動きがきつければ伸ばしている足を斜め上の角度で行なってもOKです。
お尻のエクササイズ
最後はお尻です。お尻の筋肉は3層の構造になっており、表面から大殿筋、中殿筋、小殿筋と並んでいます。
文字のごとく大殿筋は大きい筋肉なのです。
腰骨の少し下から大殿筋は広がっています。
今回その大殿筋を鍛えるエクササイズです。
- 四つん這いになり、その姿勢から膝を上げていきます。
お腹の方に引き寄せるイメージです。 - 上げた膝を後ろへ伸ばしていきます。
伸ばしながら背中をそらさずに足の裏を上げていくイメージで行なってください。 - そして、元に戻していきましょう。
これを1日に左右15回×2セットを目安に行いましょう。
美ボディを目指して体のたるみケア!
20代のうちから体のたるみを放っておくのは、見た目にもだらしなく悲しい気持ちにもなります。
しかし、急激な運動をしようものならそれこそ健康面でも危険です。
お腹や二の腕などの体のたるみ予防にはバランスの取れた食生活とや効果的なトレーニングで基礎代謝を底上げしておき、それからメリハリボディを目指しましょう。
こちらで述べた事柄を一気に全てやり遂げようとせず、まずは「継続は力なり」で着実に日々のケアを怠らないのが大事だということです。
20代の皆さん、たるみを予防しましょう!
20代から始めたい!首のたるみとシワの悩みは正しいケアで美首・美デコルテに
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