ニキビは皮脂が詰まってポツンとできることから始まります。
それを放置するとだんだんと炎症が起き始め、やがて膿んだりニキビ跡になったりしてしまいます。
ニキビというのは炎症のまだ起きてない物と炎症が起きてしまうニキビの2つに分類されます。
今回は後者の炎症をおこした毛穴ニキビのケアに関する記事です。
炎症したニキビでお困りの方・気になる方は是非ご覧ください。
ニキビが炎症をおこすメカニズム
まずニキビが炎症を起こしてしまうメカニズムを順を追って見ていきましょう。
1.皮脂の分泌が活性化する
思春期になると男子は男性ホルモンの分泌が活発になり、毛穴の奥にある皮脂腺から皮脂が多量に分泌されます。
女子はホルモンバランスが乱れてしまうと、皮脂が多量に分泌されます。
皮脂とは皮脂腺からの分泌物のことで、全身で1日1~2gぐらいだと言われています。
気温が高い方が出やすいです。
2.毛穴が詰まる
肌細胞は一定の周期で生まれ変わり、これはターンオーバー(肌の新陳代謝)と呼ばれています。
毛穴が詰まってしまう直接の原因はホルモンバランスの乱れと悪い生活習慣で、このターンオーバーが上手く行われないせいで、角質(古くなり本来剥がれ落ちるはずの皮膚の表皮)が硬くなり毛穴に溜まる角化異常です。
角化異常が起きている際、皮脂が多量に分泌されてしまうと毛穴は皮脂で塞がれるわけです。
3.小さなポツンとした白ニキビ(面ぽう)ができる
蓄積された古い角質が毛穴に詰まると皮脂がスムーズに排出されず、ニキビの前段階の微小面ぽうというものが生まれます。
最初は目に見えない小さなものなのですが、直径1~3ミリ程度の初期段階のニキビになります。
毛穴が膨らんでいる状態でまだ炎症は起きていません。
4.ニキビ菌が繁殖し赤ニキビになる
毛穴にアクネ菌が異常繁殖してしまうと炎症しだし、赤く腫れた赤ニキビに変化します。
この段階で痛みやほてりを伴う場合があります。
炎症が起こると白血球がアクネ菌を攻撃するために周囲の組織が傷つけられます。
また、赤ニキビは肌内部までダメージが加わるので、ニキビ跡が残りやすいです。
よって早めに膿を出し感染をコントロールするのが必要になります。
5.膿みニキビになる
炎症がさらに進むと、広がった毛穴の壁が破れて膿を持つようになります。
炎症は周囲にまで広がるそうです。
この段階で黄色くなりますが、この黄色は毛穴の中でアクネ菌を退治するのに戦った、白血球の死骸が正体なのです。
よって、それぞれのニキビの段階に応じた治療が必要になります。
顔ニキビが膿んでしまった場合はどうしたら!?黄ニキビに必要な正しいケアとは
毛穴ニキビが炎症を起こした時のケア方法
ニキビが炎症を起こした場合、どのように対策すれば良いでしょうか。
こちらではそのケア方法をお伝えします。
肌を清潔に保つ
まずお肌を清潔に保ちましょう。
過剰な皮脂や洗い残しの化粧品、そして汗などはニキビの悪化の原因になります。
ニキビ肌に適したメイク落としや洗顔料を選択し、洗顔しましょう。
ですが、洗顔のし過ぎは、肌に必要な水分や脂分を奪うので注意が必要です。
洗顔料の選び方ですが、炎症が起きているニキビの場合は「ハトムギ」や「アロエ」といった成分が炎症を抑えてくれます。
洗い方ですが、熱めのお湯で蒸しタオルを作って、毛穴を開かせ、ぬるま湯とよく泡立てた洗顔石鹸で優しく洗顔すると良いでしょう。
そして、出来るだけ手が直接肌に触れないようにして、刺激を与えないようにしましょう。
触っちゃダメ
ニキビは刺激を与えない、むやみに触らず、肌に刺激を与えない方が良いです。
ニキビが出来やすい状況の肌は、敏感なので刺激がニキビの発生や悪化の原因になるからです。
触る手にも雑菌が付着しています。
これは刺激という点でも良くないです。
また、額のニキビを隠そうと前髪などを垂らしたり、直接肌を刺激するスタイルも避けましょう。
同様にメイクも油分の多いファンデーションやクリームは選ばないようにしましょう。
ストレスを避けたり発散したりする
精神面でもケアが必要で、ストレスを溜めると肌も治りにくくなります。
ニキビができていること自体イライラしがちですが、できるだけストレスを溜めずに運動や趣味などで発散するようにしましょう。
食べ物に気をつける
食生活の乱れも炎症が起きやすいニキビの原因の1つです。
甘い物や脂っこい物を摂り過ぎると皮脂量が増えてニキビができます。
それとアルコールも飲み過ぎると体の中のビタミンが消費されやすくなり、炎症が起きます。
これらを控えて、ビタミンやミネラルといったバランスの良い食事を心がけましょう。
ニキビケア用化粧品や治療薬を使う
スキンケアとしてニキビケア用の化粧品や治療薬を使いましょう。
炎症を抑えることでこれ以上の悪化やニキビ跡を防ぎます。
抗炎症作用に優れたビタミンC誘導体やグリチルリチン酸ジカリウムが配合されている、スキンケア用品を選びましょう。
逆にアルコールやピーリング作用のあるサリチル酸は、肌の水分を蒸発させて肌の乾燥を招くので、選ばないようにしましょう。
具体的な治療薬については、次の項目でご紹介します。
ニキビの保湿はどう付ける?ニキビや吹き出物をケアする順番とは
炎症を起こした毛穴ニキビに使える市販薬
炎症を起こしたら皮膚科で診てもらうのが一番良いですが、セルフで何とかしたい方には市販の治療薬の出番です。
炎症を起こしたニキビにはどんな市販治療薬が良いのか、ご紹介しましょう。
オロナインH軟膏
- メーカー名:大塚製薬
- 商 品 名:オロナインH軟膏
- 価 格:¥1,034 (参考価格)
- 容 量:100g
殺菌効果に優れた治療薬です。
有効成分としてクロルヘキシジンゴルコン酸塩が配合されています。
この成分がニキビに有効となります。
しかし、オリーブ油が配合されていたり、ニキビ治療としては保湿力が高過ぎるので、しつこいニキビ治療には向いていません。
それでも、ポツンと突然出来てしまった赤ニキビには、オロナインH軟膏も充分使えます。
ニキビや吹き出物の他にも、軽い火傷やひび、あかぎれなどにもお使いいただけます。
もしものときに常備しておくと良いですよ。
ペアアクネクリームW
- メーカー名:ライオン
- 商 品 名:ペアアクネクリームW
- 価 格:¥1,450(希望小売価格)
- 容 量:24g
有効成分のイブプロフェンピコノールがアクネ菌による面皰(めんぽう)の生成を抑えて、炎症を鎮めます。
加えてまた別の有効成分であるイソプロピルメチルフェノールがアクネ菌を殺菌して、ニキビや吹き出物の進行を抑えます。
このクリームはテクスチャーが強みです。
肌にスッと伸びて透明になるので、塗った後にメイクもできます。
香りも植物系のほのかな匂いです。
クレアラシル ニキビ治療薬クリーム 肌色タイプ
- メーカー名:レキットベンキーザー
- 商 品 名:クレアラシル ニキビ治療薬クリーム 肌色タイプ
- 価 格:¥1,183(参考価格)
- 容 量:18g
ノーメイク派におすすめなのが、こちらの商品。
肌色タイプで赤ニキビを目立たなくします。
ニキビの頭部を開いて皮脂を吸収するため、ニキビの腫れや赤みを抑えます。
ただ、塗り過ぎるといかにも「塗りました」という感じになり、逆に目立つのでピンポイントに薄く塗ると良いです。
殺菌成分+抗炎症成分+皮脂吸着成分でニキビを治療するニキビ薬なので、思春期ニキビに悩んでいる方に大変人気です。
メンソレータムアクネスニキビ治療薬
- メーカー名:ロート製薬
- 商 品 名:メンソレータムアクネスニキビ治療薬
- 価 格:¥1,210(税込)(希望小売価格)
- 容 量:18g
赤いニキビや痛いニキビを効果的に改善します。
ニキビの芯や汚れを取り除いて、ニキビの原因菌を殺菌します。
そして、ニキビの腫れや赤みを鎮めます。
要はニキビの頭部を開いて、詰まった毛穴を吸着してくれるのでニキビの芯を残さずに改善出来ますよ。
ただ、イオウを配合しているので乾燥はしやすくなります。
広範囲に塗るのは良くないので注意しましょう!
セナキュア
- メーカー名:小林製薬
- 商 品 名:セナキュア
- 価 格:¥1,320(税込)(希望小売価格)
- 容 量:100mL
背中やデコルテニキビに悩む方におすすめなのが、この小林製薬から発売されているセナキュアです。
使いやすいスプレータイプで、正立でも倒立でもスプレーすることが出来る特別なボトルですので、広範囲に振りかけることができます。
サリチル酸が角質を柔らかくし毛穴の詰まりを取ります。
そして、アクネ菌の殺菌にはエタノールも有効です。
更に皮膚修復作用のある成分・アラントインがブツブツの赤みや炎症を鎮めて、皮膚を正常な状態へ導いてくれます。
お肌のことを考えた低刺激処方です。
テラ・コートリル軟膏a
- メーカー名:ジョンソン・エンド・ジョンソン
- 商 品 名:テラ・コートリル軟膏a
- 価 格:¥1,100(税込)(希望小売価格)
- 容 量:6g
黄ニキビに悩む人はステロイド配合剤を使ってみましょう。
テラ・コートリル軟膏aはステロイドの中でも5群のヒドロコルチゾンを配合、比較的安全性が高いです。
さらに広い抗菌力を示すオキシテトラサイクリン塩酸塩も配合し、化膿を伴う湿疹・皮膚炎に効果的です。
炎症をおこしたニキビケア、より丁寧に
今回はニキビが炎症を起こした場合、どんなケアをすれば良いかについてお伝えしました。
ニキビが炎症を起こすには段階があります。
はじめは炎症がないニキビから始まり、だんだんとニキビの状態が悪くなります。
炎症が起きてしまったニキビをケアするには、次のようなことを心がけましょう。
- 肌を清潔にすること
- むやみに触ったり潰したりしない
- 食べ物に気をつける
- ストレスを軽減させる
- ニキビ用化粧品を使う
まずはこれらを試してみて、それでも治りが悪かったら皮膚科で診てもらいましょう。
皆様の赤く炎症してしまったニキビが少しでも治まるようにこの情報をお届けしました。
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