ニキビが出来る事は皆さんも経験あるかと思います。
このニキビは一体どの様にして出来るのか気になりませんか?
そこで今回はニキビとはどういうものなのか、種類に分けて症状と原因、そして対処法と言った事をご説明したいと思います。
Contents
基本的な事、ニキビとはどんな物?
ニキビとは医学の面から見て尋常性ざ瘡と呼ばれています。
皮膚の慢性炎症性疾患に位置付けられています。
主に思春期から青年期にかけてよく見られる症状で、おでこやホホ、口の周り、下アゴ、もっと言うと胸や背中の中心部に出来るモノもあります。
これらの箇所に出来るあの赤いブツブツは、実は毛の根元にある毛包と呼ばれる袋状の部分や皮脂腺が炎症を起こしている状態なのです。
ニキビが出来る原因は主に以下の3点が挙げられます。
- 皮脂の分泌が過剰になってしまう
- 毛穴の出口が角化して詰まってしまう
- アクネ菌というニキビ菌が繁殖してしまう
そもそも肌はターンオーバーと呼ばれる角質を剥がれ落とし、新しい皮膚細胞へと生まれ変わらせる仕組みを持っています。
このサイクルはおよそ28日で廻っていて、上手くターンオーバーが行なわれていれば皮脂は汗と共に毛穴から排出されます。
ところが、このターンオーバーのサイクルが乱れてしまうと毛穴の角質が厚くなり、毛穴が塞がれて皮脂が詰まってしまいます。
皮脂が詰まるとアクネ菌が沢山増えて炎症を起こします。
その炎症が強くなると患部が盛り上がったり凹んだりして瘢痕(はんこん)を残します。
このニキビは経過によって、名称や状態が変わります。
主に3段階に分ける事が出来ます。
- 面皰→皮脂の分泌が増えて毛穴が詰まってしまい炎症を起こした物で、少し肌の表面が盛り上がった状態です。
この状態ではまだ痛みはありませんが、ニキビ菌が増えやすくなっています。 - 丘疹(きゅうしん)→赤く炎症を起こした状態で丘の様にポコッと出っ張った状態です。
- 毛孔が破壊されて丘疹より更に酷くなった状態。
ニキビ菌が増殖した状態になり膿が溜まって炎症が酷くなります。
ニキビは悪化させると痕が残ってしまいます。
生活習慣も規則正しくするだけで改善する事が多いですが、それでも難しい場合は皮膚科に受診して治療しましょう。
ニキビの色による種類と症状
「基本的な事、ニキビとはどんな物?」でニキビの症状には3段階あるとお伝えしました。
今度はニキビの色に焦点を当ててニキビの症状を見てみましょう。
ニキビには段階によって幾つか色があり、それぞれ特徴ある症状をしています。
- 白ニキビ
- 赤ニキビ
- 黒ニキビ
- 黄ニキビ
- 紫ニキビ
白ニキビ
白ニキビはいわゆるニキビの初期段階です。
ポツっと小さく白い点に見えるニキビの事です。
炎症が起こる前の状態であり、毛穴が完全に塞がっている事から白く見えるそうです。
先程述べたターンオーバーが乱れると毛穴周囲の皮膚がどんどん厚くなり、塞がった毛穴に角質や皮脂が詰まってしまうのが原因です。
黒ニキビ
黒ニキビは毛穴が開いて皮脂などによって酸化した状態のニキビですが、炎症はないです。
小鼻に出来るといちご鼻と呼ばれるそうです。
見た目が黒いのでシミやほくろに見えたり、少し不潔に見えるニキビです。
黒ニキビが進行すると赤ニキビに変わって炎症を起こしてしまうため、炎症の無い内に症状を防ぎたいものです。
赤ニキビ
このニキビは白ニキビから悪化した物で、炎症を起こして痛みも伴っているタイプです。
見た目も目立つタイプのニキビであり、皮膚が盛り上がって痒みを伴う事があります。
過剰に増殖したアクネ菌を白血球が攻撃するため、炎症を起こして赤くなります。
その様な状態はとにかく触らないのが賢明です。
黄ニキビ
黄ニキビはニキビの最終段階とも言われており、赤ニキビから炎症が激しくなり黄色い膿が見え、外へ出ようとしている状態です。
しかし、炎症が終息に向かっているサインでもあります。
ここで無理矢理潰してしまうとニキビ跡になるため気を付けなければなりません。
紫ニキビ
紫ニキビは聞きなれない言葉かと思いますが、ニキビの中でも非常に深刻な状態だと言われています。
赤ニキビが悪化するとこの様なニキビになり、炎症は極限状態になり、固くごわついた様な皮膚にもなります。
この紫ニキビは重症度が高く、治療後もニキビ跡が残ってしまう可能性があります。
自力での治療は不可能で手で触ったりセルフケアしようとすると、かえって悪化するので必ず皮膚科を受診しましょう。
顔の出来るニキビと体に出来るニキビ
ニキビは顔を中心に体のいたる所に出来ると言っても過言ではないでしょう。
ここでは顔や身体に焦点を当ててニキビをパーツごとに見ていきたいと思います。
それぞれどんな特徴があるのでしょうか?
おでこ
おでこニキビが出来やすいのは思春期の頃と見られます。
このニキビの一番の原因はホルモンバランスの乱れであり、肌のバリア機能も低下しやすいです。
加えて前髪の毛先やシャンプーの濯ぎ残しも刺激となって表れる事もあります。
Tゾーン
Tゾーンとは眉毛から眉間、鼻筋にかけての部位の事を言います。
これらの部位は皮脂腺が発達して皮脂も最も多く出ます。
原因は過剰な皮脂の分泌によって毛穴が塞がってしまうためです。
オイリ―肌の方やホルモンバランスが安定しない10代の方の肌に多く見受けられます。
口の周り
口周りのニキビは食べ過ぎや油っぽい食事が多くなると出来る箇所です。
これは胃腸が弱っている時やストレスが溜まっている時に出来やすいです。
再発しやすく治りにくいという厄介な特徴があります。
女性の場合はホルモンバランスの影響、男性の場合は髭を剃る時に受ける刺激や傷から出来る事もあります。
鼻
思春期の方でも大人の方でも発生するニキビです。
鼻のニキビは炎症が起きやすくなる箇所であり、しっかり治療しないとニキビ跡も目立つ箇所でもあります。
鼻は毛穴が多く皮脂の分泌量も多いため、皮脂汚れが溜まりやすいです。
その他にもホルモンバランスの乱れ、雑菌の付着、間違ったスキンケアなどが原因に挙げられます。
あご
あごニキビの主な原因は何と言ってもホルモンバランスの影響です。
女性の場合、性周期に合わせて女性ホルモンも変化し、肌の調子もそれに影響を受けます。
月経前には黄体ホルモンが活発に働き、皮脂分泌も盛んになるため、そう言った理由でニキビが出来やすくなります。
男性の場合、元々皮脂の分泌量が多い箇所なため、ニキビが出来やすい箇所と言えます。
更に言うと髭剃りの時のカミソリやシェーバーによってヒゲと一緒に肌も削り取られてしまいがちなため、皮脂汚れも詰まりやすくなり、これもあごニキビの出来る背景になります。
頬
ホホニキビが出来やすいのは主に大人の方です。
ホホは顔の中では比較的皮脂の分泌量が少ない傾向にありますが、それでもホホニキビが出来る理由は以下の様になります。
- ホルモンバランスの影響
- 皮膚の乾燥によるバリア機能の低下
- 枕や布団などの接触
- 合わないメイクやメイク汚れ
対策としては保湿をしたり、メイクを見直してみたり、枕や布団を干したり洗濯したりする事が改善策と言えるでしょう。
首
ニキビは首筋や首との境目に出来る事もあります。
首ニキビが出来た場合、衣類で擦れやすいため、中々治りにくいのが特徴です。
原因としてはホルモンバランスの乱れが主ですが、首に付着したシャンプーやトリートメントが十分に濯ぎ切れていない事や首回りの血行が悪いのもニキビの原因と言えるでしょう。
首回りの血行不良は姿勢が悪い方や運動不足の方、首や肩が凝りやすい方が当てはまります。
胸
胸元やデコルテにもニキビは出来てしまいます。
その原因はホルモンの乱れと衛生面です。
ホルモンの乱れはストレスや不規則な生活習慣が大きく関わっています。
また、不規則な生活習慣は自律神経をも乱れさせ、肌の免疫力も低下させてしまい胸ニキビは出来てしまいます。
衛生面での原因は身体の洗い方が不十分な事や衣類の繊維での刺激、髪の毛先が触れる事も原因になります。
背中
背中ニキビは正面からは見えませんが、背中の肩甲骨周りは意外と皮脂の分泌が多いです。
背中ニキビの原因菌はマラセチア真菌と言うカビの一種であり、その菌が毛穴の中に入り込みニキビになります。
それに加えて、衣類で肌が擦れたりするとニキビが多発する事もあります。
胸のニキビと同様に背中ニキビの原因もホルモンバランスと髪を洗った際の衛生面にあります。
不規則な生活や偏った食生活をしているとホルモンバランスが乱れてしまい背中にもニキビが出来てしまうため、生活習慣を改めましょう。
年齢によるニキビの種類とは
ニキビは年齢によっても特徴が出ます。
ここでは年齢によるニキビについて解説していきたいと思います。
思春期ニキビ
思春期ニキビとは10代前半から20歳頃までに出来るニキビの事を言います。
Tゾーンのおでこや鼻の周りが出来やすい箇所とされています。
男性も女性もこの頃は成長期で男性ホルモンの分泌が一時的に増えるため、皮脂が過剰に分泌されてニキビになります。
思春期ニキビのケアとしては、ゴシゴシしない角質を保護する洗顔と洗顔後の保湿、それに加えて食生活や十分な睡眠を摂取する事を心掛けましょう。
大人ニキビ
大人ニキビは20歳以降に表れ、アゴや口の周りに出来やすいのが特徴です。
大人ニキビが出来る原因は様々です。
- 肌の乾燥
- ストレス
- 合わない化粧品
- 不規則な生活習慣などによるターンオーバーの乱れ
これらによって古い角質が肌に溜まり、毛穴を塞いで炎症を起こします。
大人ニキビの改善策として、先程の思春期ニキビと重複しますが以下の事が挙げられます。
- 十分な睡眠を取る
- 食生活を見直す
- ストレスを溜めない
- 洗顔方法を見直す
これに加えて大人ニキビの場合、男性は髭剃りの仕方に気をつけ、女性はメイク用品やメイク方法を見直してみましょう。
ニキビと間違えやすいでき物
皮膚にでき物が出来てしまうと私達は直ぐにニキビだと勘違いをしてしまいます。
しかし、そのでき物はニキビでない可能性もあります。
ここではニキビと間違えやすいニキビに似ている症状をご紹介していきたいと思います。
毛包炎
毛包炎とは1つの毛包に黄色ブドウ球菌などの細菌が感染して炎症を引き起こす疾患であり、毛嚢炎(もうのうえん)とも呼ばれています。
髭剃りやムダ毛処理といった後に毛穴が傷ついたり皮膚が汗などで湿ったりしていると細菌が入り込み炎症を起こすのです。
症状としては赤いブツブツや膿疱(のうほう)と呼ばれる膿(うみ)を持ったでき物が出来ます。
痒みはないですが、押した際に痛くなる場合があります。
おでき
おできとは毛嚢炎が進行して毛包の深い部分やその周辺に炎症が起きて化膿した物です。
皮膚が硬くなりズキズキと痛み、熱を持って赤く腫れ上がります。
この赤い塊は次第に膿瘍(のうよう)と呼ばれる膿が溜まった状態になります。
でき物の頂点に穴が開き膿が出てくると症状は改善に向かいます。
稗粒腫(はいりゅうしゅ)
稗粒腫とは白、或いは黄白色のポツポツと隆起した直径1~2mmの大きさの物です。
特に目の周りに多く発生します。
塊の中にはケラチンと呼ばれるたんぱく質が入っています。
見た目は気になりますがかゆみや痛みがなく、多くは自然消失すると考えられます。
粉瘤(ふんりゅう)
粉瘤とは良性の皮膚腫瘍の一種であり、毛穴の一部が内側にめくれてその中に皮脂や角質が溜まり徐々に成長していく病気です。
細菌の繁殖や内部に溜まった角質の炎症のため、まれに腫れて赤くなったり痛みが生じる事もあります。
基本的に自然治癒する事はなく、手術によって腫瘍を切除します。
良性ですので命の危険はありませんが、医療の介入が必要です。
口唇ヘルペス
口唇ヘルペスは唇やその周りに痛みを伴う水疱(みずぶくれ)が生じる病気です。
単純ヘルペスウィルスが原因であり、一度感染すると風邪やストレスなどの刺激をきっかけとして再感染や再発を繰り返してしまいます。
ピリピリとした感じや痒み、熱感と言った皮膚の感覚症状が出ます。
更に症状が進行すると数mm程度の小さな水疱が口周辺に出現し、もっと重くなるとリンパ節の腫れを伴い入院になる事もあります。
治療には抗ヘルペスウィルス薬が使用されます。
ニキビは様々な種類と特徴があります。
今回はニキビについて様々な角度から見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
一言でニキビといっても色であったり、身体の部位であったり、或いは年齢によってそれぞれ特徴や原因などが異なります。
また、ニキビに似た皮膚症状もある事が分かりました。
皆さんもニキビが出来てしまった際はこの記事を参考にしてくれればと思います。
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