子供の頃、日差しが強い日に外に出ようとすると「帽子を被って出かけなさい」と親から何度も注意された人も多いのではないでしょうか。
このように私たちの中には太陽光と帽子とは密接な関係にあります。
帽子の歴史は古く、日本でも帽子を被ったような埴輪が発見されたように帽子の原型は既に原始時代から現れていたようです。
当初は直射日光を防いだり寒さから身を守る、衝撃から頭部を保護するなど身体を守るのが目的でした。
その後、次第に集団の中で自分を目立たせるという「自己顕示=オシャレ」の要素が加わてきます。
今回は紫外線対策としての帽子を「オシャレ」にクローズアップしていきたいと思います。
紫外線対策としての帽子の効果
「オシャレ」に触れる前に紫外線対策に効果のある帽子に触れたいと思います。
冒頭でお伝えしたように太陽光と帽子には、密接な関係があります。
- 帽子を被らない場合:47.2度
- 帽子を被った場合:40.4度
ご覧のように7度近くも差が出て、紫外線を抜きにしても帽子が重要であることが伺えます。
夏の様な暑い時期、帽子は直射日光から頭部を守り日射病の予防になります。
(ところで日射病と熱射病、熱中症は夏になると良く聞かれますが、その違いは熱中症は高温多湿の環境下で起こる体の障害の総称で、熱射病は高温多湿の環境下で起こる病気、日射病は強い直射日光により引き起こされる病気で熱射病も日射病も熱中症の一種ということです)
日差しを遮るだけならどんな帽子でもいいのですが、ここで問題となるのが日焼けの原因となる紫外線です。
紫外線は雲やガラスを通り抜け、素材によっては服の生地ですら通り抜けてしまうという事実は知られるようになってきました。
最初に色と素材から紫外線との関係を見ていきましょう。
濃い色ほど紫外線への効果が高く、一番濃い色の黒は紫外線を約98%カットします。
次いで青、赤、黄色の順で夏に取り入れたい白は約80%とカット率は低くなってしまいますが、黒は熱を吸収するので暑い時期には熱中症の原因とも成り得ますので注意しましょう。
素材ではポリエステルが一番で90%の紫外線カット率があり、シルクが84%、夏に活躍する綿ですが68%と低い数値です。
しかし、ポリエステルは通気性が悪いので頭が蒸れて頭皮に優しくありません、できるだけ通気口のあるモノや一部メッシュを使ったモノを選ぶようにしましょう。
次にデザインによる紫外線対策を見ていきましょう。
つばのデザインと長さによって変わる効果の違い
だからと言って、単につばが長ければ良いというわけでもなく、13cm以上あってもカット率はさほど変わらないそうです。
また、つばの角度は地面に対して平行であった方が反射に対して防御力がアップします。
紫外線対策に使えるオシャレな帽子は?
人によっては芸能人やモデルのようにどんな帽子でも似合ってしまうのは事実ですが、しかし私も含め、そうでない人は帽子選びにかなり悩んでしまいます。
普段被りなれていないので、「見慣れない=似合わない」と思えてしまうのが大きな原因ですが、帽子選びの1つの指標としては自分の体形や顔の形に似た帽子を選ぶと帽子が輪郭や体型をカバーしてくれるようです。
例に挙げると、えらが張った輪郭なら四角い帽子が、まあるい輪郭なら丸みを帯びた帽子といった様に・・・確かにドラえもんに大学の角帽だと顔の丸みが強調されますが、丸みのあるベレー帽なら似合うと思えませんか。
では紫外線対策を踏まえて何点かの帽子を見ていきたいと思います。
麦わら帽子
俳句の夏の季語にもなっている麦わら帽子ですが、素材が麦の為に網目が粗くなり紫外線を通しにくい条件からは外れてしまいます。
この点から、紫外線対策として麦わら帽子が不向きであるという声もありますが、それは帽子のみを捉えての事で被っている人は常に動いています。
マネキンのように微動だにしないというなら別ですが、網目から漏れた紫外線は常に身体の一定の箇所には当たらずにその影響は少ないといえます。
また藁は多くの空気層があるので熱を遮断し、換気をしやすく頭にとっては最高の素材といえます。
編み方も目が粗い分、通気性が良く頭の蒸れが少ないので頭皮に優しく快適でハタ目にも涼しげに見えるメリットがあります。
ダンディーな男性の夏の代名詞のようなパナマ帽や中折帽ですが、女性の場合はTシャツにジーンズの様なカジュアルな服装に相性が良く、また花柄やボーダーのワンピースとも合うので1つは持っておきたいアイテムではないでしょうか。
髪型を選びませんが、顎のとんがった逆三角形の輪郭の人は深めに、丸顔の人は浅めに被った方が似合うと思います。
サファリハット
アドベンチャーハットともいわれ、似たようなデザインでは軍用品のブーニーハット、ブッシュハットがあります。
一部つばの短いモノもありますが、本来は探検&冒険用の野外活動の帽子なので概ねつばは幅広で紫外線対策に向いています。
素材は綿製の物が多ので携帯にも便利で、頭部に通気用の穴も開いているので通気性にも優れています。
色はカーキ、オリーブ、迷彩色などがメインですが、最近では山ガールブームから始まったカラフルな柄もあり、紫外線対策に最強の素材である薄手のデニム製もおすすめです。
アウトドア用の帽子なのでカジュアルな服装と合わせるパターンが多くなりますが、顎紐が無くつばが短いバケットハットの黒無地であればドレッシーな服装にも合わせ易いと思います。
どのような輪郭の人でも似合う帽子ですが、多くの色やデザインのモノが出ていますので自分に似合うデザインと被り方を探してみてください。
キャペリンハット
つばの広い帽子で上品な雰囲気を醸し出します。
その広いつばからガーデンハットの呼び名もあり、強い日差しから守ってくれて高い紫外線効果があるのでUVカット帽子でも多く取り入れられているデザインです。
日焼け対策として昔から多くの女優に愛用されてきたので女優帽とも呼ばれ、海外のセレブや有名人が用いる事から普段使いでは敬遠する人もいるでしょうが、広いつばが顔を包むようなシルエットなので小顔に見せる効果があり、顔の大きいと思われている人や四角い輪郭の人に特におすすめです。
つばを短めにして可愛いリボンなどのデコレーションをつければカジュアルな服装にも合わせられますし、デコレーションを省いたモノはシンプルな服装に合うので利用範囲の広い帽子ではないでしょうか。
ペーパーブレードハット
らせん状の縫い方から、同じ縫い方の麦わら帽子の一種として扱われますが素材は指定外繊維の紙です。
紙といっても丈夫にできていて他の天然素材よりも色が付け易く、微妙な色使いが出来るので豊富な色揃えから自分に合った色を選ぶことができます。
そして、天然素材よりも価格がお安いのが最大の魅力、中折れ帽やパナマ帽など天然素材では値段で手が出しづらいモノや人とは違う大胆な色使いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
こんな魅力的なペーパーブレードハットですが注意点もあります。
丈夫だといっても強い雨には弱く、布地の商品のように水洗いが出来ません。
濡れてしまった場合はドライヤーで乾かすのは厳禁、型崩れの原因となるので柔らかなタオルなどので拭き取るようにしましょう。
まとめ
暑い時期でなければ、紫外線にのみ注意を向ければいいのですが、そうでなければ熱中症にも気を付けなければいけません。
そうなるとオシャレの面からは色や素材に捕らわれないUV加工の素材が、デザインに専念できて一番いいのではないのでしょうか。
ただし既存のUV加工の商品には「気に入ったものが無い」という方にはUVカット用のスプレーがあるのでお気に入りの帽子を自らUV加工にしてしまう手もあります。
被ることで手軽に紫外線対策ができる帽子ですが、やはり日差しの強い夏には日焼け止めクリームを併用をお勧めします。
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