皆さん、シミ対策していますか。
だんだん年を経るごとに、しわや白髪が増えるように顔や体のあちこちにシミが出てきますよね。
シミは加齢や紫外線の蓄積からだから「仕方ない」と思う方もいるかもしれません。
ですが、シミにも種類があることをご存知でしょうか。
きちんと分析しないと、そのシミが病気から来ている場合もありますよ。
今回は特に頬のシミのことを取り上げ、「病気が原因のシミ」にも触れていきます。
Contents
シミはなぜ出来る?
まず、シミとはメラノサイトから生成されるメラニン色素が肌に沈着した総称のものをいいます。
メラニン色素が肌に蓄積したままになることによって、地肌の色より濃く見えてしまう部分がシミなのです。
シミは厚さがわずか0.1~0.3mmほどの表皮の部分で発生します。
シミ発生のメカニズム
肌は何層にもなっていて、外側の構成を表皮といいます。
その表皮に紫外線が当たると、色素形成細胞と呼ばれるメラノサイトに信号が送られてメラニン色素が生成されます。
このメラニンはケラチノサイトという表皮細胞の中にとどまって、紫外線から肌細胞を守る働きをします。
メラニンがケラチノサイトの中にとどまっていても、通常ならターンオーバーの働きによって排出されます。
ターンオーバーとは、表皮の一番下(基底層)から分裂して、徐々に肌表面に押し出されて、やがて角質となって剥がれ落ちる仕組みのことです。
その周期は約28日といわれています。

つまり、日焼けをしていても、約1か月後には消えるメカニズムになっています。
ところが、そのターンオーバーのサイクルが乱れていると、大量のメラニンが肌に滞留することになります。
ターンオーバーでメラニンの排出が間に合わなくなると、肌に残ってしまったメラニンがシミになるというわけです。
ターンオーバーのサイクルが乱れる理由
では、なぜターンオーバーのサイクルが乱れてしまうのでしょうか。
紫外線や乾燥
いわゆる外部刺激が原因のうちの1つです。
シミの原因は紫外線が主です。
長く紫外線を浴び続けていると、それがダメージになり、メラノサイトが刺激されます。
それが過剰にメラニンを生成することになってしまって、シミにつながります。
それに、外の乾燥も外部刺激の1つです。
空気が乾燥すると、肌の乾燥につながります。
これも刺激になって肌が水分不足に陥ります。
肌の水分が不足していても、ターンオーバーが乱れます。
間違ったスキンケア
意外なことですが、スキンケアの仕方が間違っていてもターンオーバーのサイクルが乱れてしまいます。
洗顔やクレンジングが十分に出来ていないと、本来剥がれ落ちる皮膚もなかなか剥がれなくなってしまいます。
そのため、角質が定着して毛穴の黒ずみの原因となる可能性があります。
しかし、反対に肌をゴシゴシ洗いすぎても、肌を傷めてしまいますので、これもターンオーバーが乱れる一因になります。
生活習慣の乱れ
睡眠不足、栄養不足、運動不足、飲酒や喫煙などの生活習慣が乱れていても、ターンオーバーのサイクルが乱れます。
メラニンの排出も遅れてしまうために、シミのリスクも上がります。
この中で運動不足は意外かもしれませんが、運動不足になると筋肉量が低下するからです。
筋肉は基本的に血流を押し流す働きがあるため、それが低下すると血流も悪くなって肌にも影響してきます。
疲労やストレス
強い精神的ストレスもターンオーバーのサイクルを乱す一因となります。
ストレスは血管の収縮によって、肌への栄養不足、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの乱れへとつながります。
その結果、スムーズな肌の新陳代謝が出来なくなるからです。
シミを作らせないためにはどうしたらいい?
シミを作らせないための対策を4つご紹介します。
紫外線対策を徹底する
メラニンが出来る主な原因は紫外線です。
紫外線は、特に春から夏にかけてが一番ピークですが、基本的には一年中降り注いでいるものなので対策が必須です。
出来れば、一年中日焼け止めを使って肌を守りましょう。
日焼け止めを選ぶときは、SPFやPAの値を確認しましょう。
SPFやPAは数字が大きいほど効果があると思いがちですが、値が高いと肌に負担がかかります。
あまり紫外線が強くない季節や、日常の買い物程度の外出なら値が低めでも大丈夫です。
日焼け止め以外にも、帽子や日傘などでも対策出来ますから、ぜひそういったグッズも活用してみましょう。
正しいスキンケアをする
前項目で正しいスキンケアをすることも大事ということを学びました。
日焼け止めで紫外線対策をするのも重要ですが、それ以外のスキンケアも大事です。
きれいに洗顔して、肌の保湿を心がけましょう。
肌が乾燥していると、肌のバリア機能が衰えて紫外線の影響を受けやすくなります。
スキンケア用品に含まれる水分や保湿成分は肌のうるおいを良くするためにサポートしてくれます。
自分の肌に合うものを見つけて、しっかりと肌の奥までうるおうようにしましょう。
また、シミ対策に美白化粧品を使うのも有効です。
美白成分にはビタミンC誘導体やアルブチン、トラネキサム酸などがありますから、そうした成分を化粧水や美容液などで取り入れてみましょう。
シミに効く栄養素を摂る
シミを作らせないためには、肌に良い栄養分を含んだ食事をバランスよく摂って、体の内側から対策することも大切です。
シミ予防に役立つ栄養素は、主に以下の4つです。
- 肌の基礎となるタンパク質(肉類、魚介類、卵、大豆製品、乳製品など)
- 肌を健やかに保つためのビタミンCやビタミンE(ブロッコリーやイチゴ、ナッツ類やアボカドなど)
- メラニンの排出を促すL-システイン(牛肉、魚介類、牛乳、大豆、豆類、ほうれん草など)
など
生活習慣を見直す
生活習慣の改善もシミを作らせないようにするのに欠かせません。
喫煙や睡眠不足、ストレスは体内に活性酸素を増加させて、肌のターンオーバーのサイクルを遅らせます。
ストレスのない生活を心がけて、たばこも禁煙する、またはほどほどの量にしましょう。
睡眠も寝ている間に成長ホルモンが分泌されるので、睡眠不足も肌に良くありません。
睡眠環境を整えて、夜更かしをしないようにしましょう。
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シミには種類がある?
ここまでシミが出来る原因とその対策をお伝えしました。
ですが、冒頭でもお伝えしたように、シミにも種類があります。
こちらでは、その種類についてご説明します。
大人のシミでは女性は5種類、男性は2種類あると考えられています。
- 女性:老人性色素斑、肝斑、雀卵斑(そばかす)、対称性真皮メラノサイトーシス、炎症性色素沈着
- 男性:老人性色素斑、炎症性色素沈着
1.老人性色素斑
円形の茶色いのが左右バラバラに生じているタイプです。
色は茶色~こげ茶色で、シミの境界がはっきりしています。
表面はツルツルしていますが、一部にイボを伴うこともあります。
顔以外にも手の甲や腕にも出来る場合があります。
2.肝斑
頬骨あたりを中心に、左右対称にもやもやとした茶色いシミが生じているタイプです。
眼の周りを避けて発生します。
場合によっては、額や口の周りに出ることもあります。
男性にはほとんど現れません。
3.雀卵斑(そばかす)
目の下から頬骨にかけて、直径1~4mmの丸い小さなシミが複数できるタイプです。
鼻の付け根や目の下、両頬にできることが多いです。
顔以外にも背中や手に発生することもあります。
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4.対称性真皮メラノサイトーシス
左右対称性に粒状の黒っぽいシミが生じているタイプです。
頬骨のあたりやおでこの外側、小鼻に生じることが多いです。
頬部では粒状、おでこの外側では面状になって表れます。
ほぼ女性に表れやすく、男性ではほとんどありません。
5.炎症性色素沈着
日焼けやケガ、火傷、吹き出物などの後に生じるシミのタイプです。
境界はわかりにくく、色調もムラがあります。
日焼けやケガ、火傷、吹き出物など、以前に何らかの炎症を生じた部位に生じるので顔面にも表れます。
自然に消滅することもありますが、ターンオーバーのサイクルや紫外線の影響によって残る場合もあります。
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赤いシミは病気が原因だった!?
前項目でシミの色にも着目して、特徴をお伝えしました。
おおよそのシミは茶色や黒色が多いです。
皆さんはこれまで赤いシミが出来たことはありますか。
赤いシミが出来るのはこのような理由があります。
ニキビや傷の炎症
ニキビや傷の炎症によって肌が赤くなるケースです。
これはシミではなく、肌が炎症を起こしている状態なのです。
しかし、こういったニキビや傷が治った後もなかなか炎症が治らなかったり、体質的に赤みが残ってしまった場合は、放っておくと前項目で説明した「炎症性色素沈着」に変化してしまうことがあります。
これらはダメージが治れば自然と赤みが引いていきます。
良くするためには、むやみに触らないようにしましょう。
毛細血管拡張症(もうさいけっかんかくちょうしょう)
これは加齢によって、毛細血管の収縮機能が悪くなることから起こります。
皮膚の真皮内(表皮の下層)の毛細血管が拡張したままになり、血流量が増加すると、逆に血液の流れが滞ります。
すると、そこに血液が溜まり、透けて赤く見えるとこの病名になります。
別名「クモ状血管腫」とも呼ばれます。
特に、頬や鼻などに症状が現れやすいのが特徴です。
脂漏性角化症
これは一般的なシミの種類である老人性色素斑が、加齢などによって盛り上がってきた状態をいいます。
別名「老人性イボ」とも呼ばれます。
褐色調や黒色などさまざまな色味をしていて、炎症を伴うと赤くなるのが特徴です。
顔や体のどこにでもできる可能性があります。
良性のイボなので治療の必要はありませんが、自然には消えません。
気になる場合は皮膚科で治療してもらうのが良いでしょう。
病気が原因のシミとは
赤いシミは病気が原因のものもあります。
それは「日光角化症」です。
これは早期皮膚ガンの一種で、紫外線を長期に浴びることによって皮膚細胞がガン化してくる病気です。
「日光角化症」は紫外線が当たりやすい顔や手の甲によくみられます。
赤みの上に、ザラザラしたものやかさぶたが付いていて、ときに角のようにザラザラが盛り上がってくるのが特徴です。
日光角化症を治療せずに放置すると、有きょく細胞ガン(表皮有きょく層の細胞が癌化する皮膚ガン)へと移行してしまう人もいます。
首にシミが出来て気になってしまうあなた!原因や対策方法をご紹介します!
赤いシミを発見したらどうする?
単刀直入にいうと、顔や手の甲に赤いシミができていたら皮膚科に行きましょう。
赤いシミの種類は自分で見分けるのが難しいためです。
最初の段階では、見た目からはあまり目立ちません。
ですが、以下のチェックであてはまっている箇所があれば、日光角化症の特徴を指しています。
- 湿疹の薬をつけても治らない
- 湿疹のように赤くてカサカサしている
- 痛みやかゆみはない
- 体にはなく、顔や手の甲にある
- 触ると表面がザラザラする
- かさぶたがついている
- かさぶたを取ると出血する
それでいて、湿疹のように赤くてカサカサした症状なら、皮膚科を受診してください。
ちなみに、日光角化症だった場合は、薬による治療法や凍結療法や外科切除といった外科的治療法が行われます。
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今回はシミの種類やメカニズムの他に、赤いシミについてもお伝えしました。
シミにもいろいろな種類があるので驚きました。
しかし、いずれのシミについても紫外線対策が大切です。
ぜひ、紫外線対策を心がけましょう。
そして、もし赤いシミを発見したら、前項目の解説を参考にしながら皮膚科への受診も検討しましょう。
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