年齢とともにシワが深くなりますよね。
特に額、眉間、目の上・目の下、ゴルゴライン(目の下の線)、ほうれい線、マリオネットライン(口角から下に伸びる深い溝)などです。
これらのシワを消すのにどうすれば良いか?
今回はこれらのシワ消しにヒアルロン酸注入の効果について、お伝えします。
ヒアルロン酸とは
ヒアルロン酸とは、人や動物の身体の中に含まれている多糖類の1種で、特に関節の中にある関節液や関節軟骨、眼球の水晶体(レンズ部分)の後ろにある硝子体(ガラス体)、皮膚、臍帯(さいたい〈へその緒〉)などに多く含まれている成分です。
多糖類には1種類の単糖類からなるホモ多糖類と、2種類以上の単糖類からなるヘテロ多糖類があり、身近なものではデンプンやグリコーゲンが単糖類のブドウ糖1種類からできているホモ多糖類であります。
ヒアルロン酸の水溶液は無色透明で粘度が高く、ゲル状になっている成分なのです。
たくさんの分野で活躍する成分
ヒアルロン酸は人の身体の中では、関節液や関節軟骨に含まれ、骨と骨との間の動きを滑らかにする潤滑作用やクッションの役割を果たす緩衝作用によって、関節の動きを良くする役目があります。

それだけではなく、眼球のガラス体の中にあって眼球の形を保ったり、細菌の侵入を防ぐ、皮膚のみずみずしい張りを保つなどの働きもしています。
医療用の医薬品としては、変形性膝関節症やいわゆる五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎、慢性関節リウマチによる膝関節の痛みに対して、痛みを和らげたり炎症を抑えるために関節内に注入するなどの方法で用いられています。
また、眼科領域では、白内障の手術や角膜移植術の際に補助剤としても使われている成分でもあります。
ヒアルロン酸と美肌
ヒアルロン酸はデンプン質であり、元々人間の体のなかにある「ムコ多糖類」に分類される成分のことを言います。
私たちの身体の約70%はこの成分から構成されており、水分を保持する役割があります。
しかし、赤ちゃんの時のヒアルロン酸割合を100%とすると、40代では約半分の50%まで減少してしまいます。
そして、60代では約4分の1の25%まで減少すると言われています。
ヒアルロン酸は真皮層で働く美肌美容成分です。
- 肌の潤いを維持する
- 関節痛を予防する
- ホルモンバランスを整える
- たるみや肌のシワの予防
- 肌の保湿性や粘弾性の維持
- 肌や関節軟骨機能を維持する
- 眼精疲労や老眼やの改善
- 体内の細胞を活性化し、各種栄養素の運搬機能
- 卵巣の働きを助け、生理痛の緩和や更年期障害の改善にも期待
加齢や紫外線によるダメージ、肌の乾燥状態が続くと、肌のハリや弾力を支えているコラーゲンやヒアルロン酸が減少してしまい、シワやたるみにつながってしまうのです。
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ヒアルロン酸注入で期待出来る効果
では、年々減っていくヒアルロン酸はどうすれば良いのでしょうか。
それは外側から補充することです。
それなら化粧品で良いではないかと思われるかもしれませんが、ヒアルロン酸は分子量が大きいために化粧品で保湿が適うのはお肌の角層までです。
つまり、角層より内側の部分(肌の真皮)には浸透されにくいのです。

そのお肌の真皮部分にまで浸透させ、シワやたるみを改善させるのがヒアルロン酸注入なのです。
そもそもヒアルロン酸は元々人間の体内に存在する物質なので、ヒアルロン酸注入はその安全性の高い成分を直接各部位に注入する行為なのです。
ヒアルロン酸注入は「ヒアルロン酸注射」を指すともいわれますが、シワやたるみを改善し顔全体を若々しくする効果を持っています。
他にも
- 皮膚を盛り上げて、シワを改善する
- 鼻を高くして、鼻筋を通す
- アゴを細くし、シャープな印象に
- 小顔効果
- 目の下のクマ改善
- 唇をふっくらとさせる
- バストアップ
効果的なのはほうれい線、眉間、おでこなどの深いシワや陥没部位です。
気になるシワの箇所に注入するだけなので、比較的短時間でシワの悩みが改善されます。
それは注入直後から成果が表れてきます。
施術は一般の注射針よりもはるかに細い針を使いますので、痛みは少ないです。
それでも心配な方は麻酔をして受けられます。
この細い針を使いますので、注射の跡というのはほとんど目立ちません。
施術後にメイクができるくらいです。
ダウンタイム(施術して回復するまでの期間)もほとんどありませんし、アレルギー反応などリスクが少ない点も人気のようです。
このように周囲の人に気づかれることなく、自然なアンチエイジングが期待できるのがヒアルロン酸注入の魅力です。
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デメリットはある?
ヒアルロン酸といえども注射という医療行為をするのですから、100%安全というわけではありません。
何かしら副作用やデメリットがあります。
副作用
注射を肌に刺すのですから、人それぞれ体への反応は違います。
内出血
内出血してしまうことは施術の失敗ではありませんが、皮膚の薄い部位や毛細血管が多い箇所ではよくあることなのです。
クリニックではそうしたトラブルを防ぐために、先の丸い針のマイクロカニューレを使用しているところが多いです。
これなら血管を傷つけることがないし、針を入れる際の痛みも少なく済みます。
内出血されたら解消するまで、1週間程度かかるかと思われます。
腫れやむくみ
ヒアルロン酸を注入したことによって、腫れやむくみを感じることがあります。
ですが、これは数日で治まる症状です。
くれぐれも患部を強く押すことのないようにしてください。
痛みや違和感
注入した部位によっては、注入した直後に違和感や軽い痛みを感じる方もいます。
ですが、これは打撲と同じ理屈なので数日で治まるでしょう。
気になったら受診をおすすめします。

あってはならない失敗例
医師のミスによるヒアルロン酸注入が、悲しくも「無い」とは言い切れません。
チンダル現象
チンダル現象はヒアルロン酸を注入した箇所が、水を含んだ青っぽい肌質になる症状です。
これは不適切な製剤を使ったり、皮膚の浅い層に多くのヒアルロン酸注射をした場合に起こりやすいと言われます。
チンダル現象が起きてしまうと溶解しなければなりません。
そうしないと、10年以上その皮膚のままです。
注入した部分がボコボコする
現在ではあまり見られない失敗例ですが、稀にはあります。
しかし、注入して時間が経つと自然になじむ可能性もあります。
数週間経っても解消されないなら、ヒアルロン酸溶解注射をしましょう。
イメージ通りの形にならない
「頬が高くなりすぎた」「目袋が大きくなりすぎた」などのトラブルです。
これは医師との意思疎通がしっかりできていなかった末に起こるケースです。
もし気に入らない場合は専用の溶解剤で元に戻せますが、そうした「二度手間」にならないためにも医師としっかりカウンセリングして技術力のある医師に施術してもらいましょう。
鼻に注入したら左右に流れてしまった
鼻という部位は非常に施術するには危険な部位です。
鼻の根元にヒアルロン酸を注入すると、注入量や注入部位に問題がある場合鼻が左右に流れてしまいます。
そもそも鼻の根元に、ヒアルロン酸を打つことは厚労省の認可外の範囲です。
もし、鼻の形を変えたいならば、少しずつ慎重に行いましょう。
いずれにしても失敗例を防ぐためには、受ける側と医師との意思疎通、そして確かな技術を持つ医師を選ぶことが重要になります。
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手軽に出来るヒアルロン酸入りグッズ
これまでヒアルロン酸注入をお伝えしましたが、こうした医療行為は費用がかさみます。
そして、その料金はクリニックによってまちまちです。
Aクリニック | ¥12万9,600 | ー |
Bクリニック | 1本¥10万~ | ただし部位によって異なる |
Cクリニック | ¥2万~11万 | メニューや部位による |
マイクロニードルパッチ
マイクロニードルパッチとは、パッチ上に美容成分でできている細かい針がついたスキンケアアイテムです。
年齢を重ねるたびに気になってくる、目元や口元などに貼るだけでスキンケアできます。
針と聞くと痛いというイメージですが、美容成分でできた針がお肌に貼った瞬間から徐々に溶け出すため、チクチク感じていた痛みでも徐々に緩和されていきます。
- 水溶性高分子薬物の経皮伝達が可能
- 投与に痛みを伴わない、出血しない
- 簡便且つ安全な投与形態により自己投与が可能
- 固形製剤により輸送・保管に便利
- 注射針の産業廃棄物のコスト削減
- パンデミック発生時のワクチン大規模摂取が可能
もちろん違法な事ではないですよ。
塗るヒアルロン酸
今度は唇へのヒアルロン酸ですね。
ラシャスリップスというアメリカが原産国のリップ美容液があります。
塗るだけで唇がふっくらするらしいですよ。

塗った後から唇に潤いを与えて、輪郭を際立たせます。
その後保湿され、乾燥した荒れた唇をやわらげてくれます。
口腔パッチ
正確には口腔パッチタイプのサプリメントです。
従来の化粧品やサプリメントでは吸収できないヒアルロン酸を、ダイレクトに吸収する方法です。
口腔粘膜の投与部位は舌下(舌下錠)と頬と歯茎の間(口腔錠)がありますが、これらの部位は粘膜が比較的薄いです。
それに毛細血管も多く存在しているため、吸収性が高いです。
これなら消化酵素による分解が少ないし、吸収された成分は肝臓を通らずに直接体循環にいけます。
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ヒアルロン酸について、まずは知りましょう
今回ヒアルロン酸の注入効果について見てきました。
化粧品やサプリメントとして知られるヒアルロン酸ですが、本当に効果が高いのは直接ヒアルロン酸を注入することです。
ヒアルロン酸注入と聞くと美容外科や美容皮膚科でのヒアルロン酸注射を指すかもしれませんが、ご自身で注入できるアイテムも探せばあるのです。
けれども、くれぐれも自分でヒアルロン酸製剤を買って自己注射をするのだけはやめてください。
体に危険だし違法になります。
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