乾燥肌になる原因は色々あります。
たとえば、”紫外線”は空から毎日降り注ぐ美肌の大敵です。
または”肌に合わない化粧品”から、肌の赤みやチクチク感が出るという話を聞いたことはありませんか。
それから過剰なストレスや睡眠不足など、体全体に悪影響を与える”生活習慣”はニキビや湿疹といった形で肌にも響いてきます。
他にも、最近ではエアコンの使用によって、紫外線に次ぐ要因である”空気の乾燥”が一年中起こるようになりました。
しかし、こういった切っ掛けへの対処が完璧であっても肌が乾燥してしまう方はいます。
なぜ対策していても乾燥が起こるのか、乾燥肌が治りにくい原因は何なのか、その答えは下記にある乾燥肌が酷くなる原因にあるかもしれません。
乾燥肌が酷くなるとどうなるの?
正直、乾燥肌自体が酷い状態のように思えますが、ここから悪化していくと敏感肌、更には疾患肌(皮膚疾患)に変化していきます。
とはいえ、肌状態の違いが分からなければ荒れ具合を知ることはできません。
なので、状態を区別する4段階の基準があることを紹介しましょう。
- レベルⅠ:健常肌
キメが整っていて潤いがあり、ハリとツヤ、弾力を持つ健康な肌 - レベルⅡ:不安定肌
睡眠不足や精神的なストレス、生理、季節の変わり目、疲れなどが原因で、一時的に刺激に対してトラブルを起こしやすくなっている肌
肌の乾燥は敏感肌の始まりとも言われているので、レベルⅡとⅢの中間位の状態といえるでしょう。 - レベルⅢ:敏感肌
紫外線やアレルギー、化粧品などで皮膚トラブル(肌荒れ)を起こしやすく、多くの人には刺激にならない、または普段の肌なら刺激を受けにくい物質に対して敏感に反応してしまう状態の肌。 - レベルⅣ:疾患肌
アトピー性皮膚炎や光線過敏症、じんましん等の皮膚疾患を発症した、皮膚科で治療が必要な状態の肌。
ここでいう敏感肌とは、肌のツッパリ感やチクチク・ヒリヒリを感じるといった”目に見える症状が現れていない状態”の肌のこと言うようです。
なので、下に載せたような目に見える症状が出た肌は疾患肌になっている可能性があります。
- 「疾患肌」とは、様々な刺激や接触を受けて皮膚表面(表皮)の持つ機能が障害を起こした(皮膚疾患を発症した)状態の肌ことです。
- この表皮にできた障害は、主に皮膚炎(ときに湿疹)と呼ばれていて、かゆみ、水疱、発赤、腫れといった症状が重複的に表れることが大半です。
多くの場合、長く続いて慢性化してくるとジクジクが起きて、かさぶたができた後にカサカサした鱗屑(うろこ状のくず)へと変化していきます。 - 特定の部位のみに起こる皮膚炎もあれば、あらゆる部位に生じる皮膚炎もあります。
また、原因が分かっている皮膚炎もあれば、分かっていない皮膚炎もあります。
判明している原因には、重度の皮膚の乾燥、特定の物質への接触、絶え間なくひっかく、特定の薬の副作用などが挙げられています。 - 個人ごとに原因や具体的な症状が違うため、一人ひとりに異なる治療を行います。
一般的には原因となる物質が皮膚に直接触れるか、飲み込まれた場合でなければ起こらないようです。
しかし、原因不明の肌荒れが起こることもあるため、いざという時に私たちができる対処法や予防策を次の項目に載せてみました。
この乾燥肌は痛みが出るほどつらい!そんな肌になってしまう原因と改善策とは?
乾燥肌が酷くなった時、何をすればいいの?
肌の荒れ具合にもよりますが、とりあえず続けておきたいことが3つあります。
Ⅰ:肌の清潔
肌荒れを起こしてしまうと肌が本来持っている”保湿機能”と”外部から受ける様々な刺激から身体を守る機能”(バリア機能)が弱体化し、刺激や乾燥などから受けるダメージが増加してしまいます。
肌質の悪化を防ぐためにも、ホコリ、細菌、アレルギー物質などの刺激物が表皮に残らないように洗い流しましょう。
しかし、肌が乾燥しやすい方はシャンプーやクレンジング剤などを選ぶ際に注意が必要です。
洗浄力が高い洗剤を使うと肌の水分蒸発を抑えてくれる皮脂を必要以上に落としてしまい、逆に乾燥肌の原因を作ってしまうこともあります。
なので、洗浄力の強さよりも肌荒れを起こしにくい低刺激性や、ニキビ・毛穴詰まりを防ぐための流しやすさといった”肌への優しさ”を重視した選び方が良いかもしれません。
Ⅱ:肌の保湿
潤いを失った肌は見た目に暗い印象を与えるだけでなく、ダメージを軽減するバリア機能が弱まって肌の乾燥や炎症が起こりやすい状態だと覚えておいてください。
特に洗顔後や入浴後は乾燥しやすいので、化粧水でしっかりと水分を補った上で乳液やクリームを使い、肌に水分を閉じ込めましょう。
可能ならば化粧水と乳液の間に美容液を加えることで、肌のダメージケアをサポートするのが理想です。
なお、スキンケア化粧品にはセラミドやビタミンCなどの美容成分を配合した製品がありますが、肌との相性次第では逆効果になることもあるでしょう。
たとえ「敏感肌用」のような表示がされていても、サンプルやトライアルキットを活用していくことをオススメします。
Ⅲ:肌の遮光
美肌の大敵とされる紫外線は、肌に対して乾燥や光老化(シミやシワ、たるみの発生)といった肌質を悪化させる効果を持っています。
これを防ぐために日焼け止めを使いたいところですが、敏感肌や疾患肌の方は次の2点をチェックしておいた方が良いかもしれません。
まず、日焼け止めに配合されている紫外線を防ぐ成分は2種類あり、肌への負担や効果の強さに違いがあります。
紫外線散乱剤 | 紫外線を反射・散乱させることで肌を守る成分 | 肌への負担が少なく敏感肌向けと言われているが、原料が白色のため白浮きして見えてしまうことがある。 |
紫外線吸収剤 | 紫外線を吸収し、熱や赤外線などのエネルギーに変換させて放出する成分 | 透明で肌になじみやすい成分であり、UVカット効果も高い。ただし、ごくまれにかゆみなどの刺激を感じることもある。 |
販売されている日焼け止めには効果を高める為に両方配合されているタイプや、「紫外線吸収剤不使用」といった片方だけ使用されているものもあります。
上記で散乱剤は敏感肌向けと載せましたが、最近では吸収剤にも低刺激性の物が増えました。
中には「パッチテスト済み」のように刺激に弱い肌でも使いやすい商品があるので、紫外線の強さや肌の状態に合わせて選択していくとよいでしょう。
もう一つ、紫外線の影響を防ぐ基準である「SPF値」と「PA値」も選ぶ時の目安になります。
SPF値 | シミやソバカス、日焼けの原因になるUVB波から、肌をどの程度の強さまで守れるかを表した数値 | SPF10~50+ まで数値あり |
PA値 | UVA波の影響である光老化から肌を守る効果を段階別に表したもの | PA+~PA++++まで4段階に分かれる |
効果自体で考えるならば、両方とも最大値の日焼け止めを使うのがベストでしょう。
しかし、高い効力を発揮する分、成分濃度の高さや添加物の多さなど、肌に重い負担をかける要素を含んでいることもあります。
なので、肌荒れが起きやすい方は一番弱いものから始めて、徐々に効果を上げていくのが良いかもしれません。
ちなみに、効果を最大限に発揮するためには、”用法・用量を守って使用すること”、”こまめに塗り直すこと”、”塗り忘れを作らないようにムラなく付けること”といった細かな注意が必要です。
これらを継続していくことで肌質の悪化を防ぎ、肌荒れの治りを早める手助けをしていきます。
しかし、敏感肌ならまだしも、疾患肌の中には帯状疱疹やアトピー性皮膚炎といった治療が必要な疾患もあるので、なかなか治らないと感じる方は皮膚科への受診を検討すべきかもしれません。
その乾燥肌はアトピー性皮膚炎が原因かも?正しく治療して健やかな肌に
乾燥肌が酷くならないようにする為には
乾燥肌を酷くしない為には、原因を知って行動をすることが大切になってきます。
肌荒れの原因を知っておこう
乾燥肌を作る原因は、主に”重度の乾燥”、”ひっかき”、”刺激物”、”アレルゲン(アレルギーの原因)”の4つだと言われています。
もしも原因が特定できているなら、こういった「原因となる刺激やアレルギー物質を避けること」が最も簡単な予防法になるでしょう。
乾燥肌を作る要因になるもの | |
外的要因 | ・紫外線 ・化粧品などの外用剤 ・湿度、温度の変化 ・金属類 ・衣服 ・汗やホコリ、ダニなど |
内的要因 | ・睡眠不足 ・偏食 ・栄養不足 ・暴飲暴食 ・生理 ・妊娠 ・更年期障害 ・精神疲労 ・ストレス ・皮膚の乾燥を引き起こす疾患など |
たとえば植物や金属アレルギー持ちの方は、アレルギーが発生しない物に入れ替える、身の回りにアレルゲンを置かないといった直接触らない・成分を取り入れない工夫が推奨されています。
また、かゆみで掻き壊しをしやすい方は軟膏を塗るなど、肌の乾燥や虫刺されといった原因への対策が必要です。
他にも、よくある話として「もったいないから・・・」と肌に合わない化粧品を使い続ける方がいるようですが、小さな刺激でも肌質を悪化させていくことはあるので止めておくべきでしょう。
肌に優しい生活を心掛けよう
毎日行いたい予防方法として、肌に関係ある栄養分の摂取が挙げられるでしょう。
特にコラーゲンなど肌の成分を作る材料になる”タンパク質”と、皮脂の原料になる”脂質”は毎日摂りたい栄養素の候補に挙げられます。
また、体の代謝に関わるビタミンB群、コラーゲン生成に関わるビタミンCなどビタミン系も大切です。
よく栄養バランスの良い食事が肌作りに良いと聞きますが、タンパク質と脂質が多い肉類や魚類、または大豆の加工食品などの必要な栄養素を中心としたメニュー作りをしてみると、足りない栄養素が分かりやすくなるのでオススメですね。
成長ホルモンの効果
なぜなら、眠っている時に分泌される「成長ホルモン」という物質は、複数の重要な効果を持っているからです。
- 傷の修復や再生
- 骨や筋肉の構築
- 代謝の活性化
- ストレス軽減
- 疲労の回復
- ホルモン分泌の正常化 など、
ちなみに、成長ホルモンの分泌には熟睡することが不可欠と言われています。
なので、深く眠るための方法として下記のような手段を試してみてはいかがでしょうか。
- 眠気を阻害するブルーライトを発する機器(パソコン、スマホ、テレビなど)を就寝する1時間前くらいから使用しないこと
- 寝る前に激しい運動をする・過激な音楽を聴くなどの体を興奮状態にする行動をしないこと
- なるべく睡眠時間を確保してリラックスした状態で眠ること 等、
あくまでも症状次第ですが、思い当たる原因には対策をして、無い場合でも健康的な生活を心掛けることで乾燥肌、ひいては敏感肌や疾患肌を回避しやすくなるでしょう。
乾燥肌と敏感肌の違いは何?敏感肌には肌に優しいスキンケアを身に着けよう!
乾燥肌が酷くならないために日々のケアを
肌が乾燥する原因は、一人ひとりの体質や生活環境のように多くの要素が関わってきます。
しかし、乾燥肌を避ける最も簡単な方法が「原因となる刺激やアレルギー物質を避けること」と言われているため、肌が乾燥するのを避けたい方はダメージを生む要因を理解した上で予防することが重要です。
とはいえ、アトピー性皮膚炎のように皮膚科への受診が必要なタイプもあるので、疾患を伴う場合は自力での解決が難しい事もあるでしょう。
しかし、毎日のスキンケアやUV対策、快眠、十分な栄養摂取といった自分で行える基本的なことが肌質の悪化を防ぐためには欠かせません。
なので、まずは乾燥肌の原因を知ること、そして肌に優しい生活を心掛けていくことから乾燥に負けない肌作りを目指していきましょう。
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