皆さん、季節は移ろうものでだんだんと太平洋側では乾燥しやすい季節になりました。
空気が乾燥してくるとお肌もピリピリ乾燥してきますよね。
その肌痛くなることありませんか。
なので、今回は乾燥肌の原因を痛みのメカニズムと共にご紹介したいと思います。
乾燥肌で痛みが出る原因とは?
乾燥肌とは文字通り、肌の潤いや水分が不足している状態です。
洗顔後や入浴後に肌が突っ張ったり、全身がカサカサするという症状のことです。
この乾燥肌というのは、顔の皮膚だけではなくすねや膝、ひじ、足の裏なども同様です。
皮脂の分泌が少ないところに表れやすいです。

乾燥肌となってしまうメカニズム
何で乾燥肌になってしまうのかは「肌のバリア機能」が関係してきます。
人の皮膚にはバリア機能があります。
皮膚の表面に皮脂が分泌していて、皮脂でできた膜を皮脂膜といいます。
この皮脂膜が肌の表面を守ってくれているんです。
皮脂膜によって守られることをバリア機能といいます。
バリア機能があるから肌は乾燥せずにいられるのですが、バリア機能が低下してしまうと肌は乾燥します。
人にとってなくてはならない脂で、人の皮膚を守ってくれる脂です。
ですが、そんなにじみ出る皮脂の量が時折おかしくなってしまうことがあります。
分泌量が多すぎると毛穴に詰まって炎症が起きてしまいますが、少なすぎると逆に乾燥してしまいます。
本来は乾燥しているが、それを無理やり潤そうとして本来より多量の皮脂が勝手に分泌されてしまっている場合もあります。
本来より多量の皮脂が分泌されているわけだから、乾燥は起こらなくてもいいのに炎症が起こってしまう可能性があります。
バリア機能が低下する原因
ではなぜバリア機能というのは低下してしまうのでしょうか。
バリア機能の低下…しいては乾燥肌の原因は日常に潜んでいます。
ターンオーバーが乱れるから
健康な皮膚の場合でしたら、皮膚の新陳代謝であるターンオーバーによって乾燥肌にならずに済みます。
お肌の生まれ変わりのサイクルを表すのが「ターンオーバー」ですが、常に新たに細胞が入れ替わってくれますからバリア機能も保ってくれます。
しかし、ストレスや生活習慣の乱れなどでこのサイクルの動きが早まったり遅くなっていたりするとバリア機能が低下します。
よって、お肌に必要な天然保湿因子や細胞間脂質という成分が生成されにくくなり、水分も外に逃げやすくなってしまうのです。
表皮のターンオーバーに従って、角層細胞に移行しフィラグリンというタンパク質に分解されてからアミノ酸に分解されます。
皮脂膜のすぐ下に細胞間脂質があって、そこに水分を蓄えているんです。
どのように蓄えられているのかというと、細胞間脂質はラメラ構造と呼ばれるいくつかの「層」が重なっています。
「水分の層」と「油分の層」とが重なっているんです。
この層があるおかげで外部からの刺激の侵入を防ぎ、体内の水分を蒸散させないようしてくれるのです。
ストレス
ストレスを感じて抱えると肌は荒れます。
したがって乾燥肌にもなるんです。
血の巡りが悪くなり、肌が治癒しにくくなるから乾燥するわけですね。
ストレスはホルモンバランスをくずして、肌の免疫機能を低下させてしまうんです。
生活習慣の乱れ
生活習慣が乱れていると肌も荒れやすくなります。
不規則な食事や無理なダイエットをしていると、栄養バランスをくずしやすく肌にもさまざまな影響を及ぼします。
睡眠も不足していてもターンオーバーに影響してきます。
本来睡眠は体の疲れを取るだけでなく、不要な古い肌とみずみずしい新しい肌を入れ替わる大切な時間だからです。
また、喫煙している方は体内の活性酸素を増加させて、美肌に必要なビタミンを破壊していることになります。
よって、喫煙していると肌細胞そのものにダメージを与えていることになります。
紫外線
紫外線は一年じゅう降り注いでいます。
そのため、シミやしわ・たるみなどさまざまな肌老化の原因になります。
肌の一番外側にある角質層がストレートに紫外線のダメージを受けます。

剥がれ落ちていくはずの古い角質が肌表面にどんどん溜まっていく「角質肥厚」を引き起こします。
これによって皮膚のバリア機能を低下させてしまうのです。
夏場は強烈な紫外線が降り注ぎますが、肌はシミだけでなくそのダメージを受け乾燥していきます。
冬場であっても油断できません。
正しくないスキンケア法
洗顔するときごしごし強くこすっていませんか。
保湿スキンケアするとき、化粧水だけで済ませていませんか。
ごしごし強くこすってしまうと肌が傷つき乾燥してしまいます。
また、化粧水だけで保湿スキンケアを終わらせてしまうと、施した化粧水ごと肌の水分が飛んでいってしまい乾燥してしまいます。
これは顔だけでなく、入浴の際にも当てはまります。
エアコン
室内の空気を入れ替えようとして、入れ換えた空気を室内に放出するのがエアコンです。
その過程で室内の空気中に漂う水分も吸って減らしてしまうんです。
よって、水分が減った室内は乾燥し肌のバリア機能も低下していきます。
冬の湿度は50パーセント、肌にとって最適とされる湿度は65パーセント以上とされています。
シベリアからの季節風が日本海で水分を吸収し日本海側に雨や雪を降らした後は水分はなくなり、乾燥した季節風が太平洋側に届きます。
こうした気候の特徴で冬は肌がかさかさ・つんつんするわけですね。
加齢
最後は加齢です。
人は歳を重ねると肌から出てくる皮脂の量が減っていくんです。
肌を覆う皮脂の量が減ってしまうと乾燥します。
水分だけでなく、保水力のもととなるヒアルロン酸やコラーゲンも減ってしまうんです。
それに女性は日々女性ホルモンから守られている側面もありますが、加齢によってそのホルモンも減少します。
つまり、年をとるということは誰しも「乾燥肌予備軍」というわけです。
乾燥肌による痛み
乾燥肌とはバリア機能のバリアが働いていない状態ですから「肌が無防備な状態」です。
それは剝き身な状態と比喩しても過言ではないでしょう。
乾燥肌とは皮膚の表面が崩れ隙間ができてしまっている状態です。
隙間があるということはちょっとした外部刺激にも敏感になってしまうということです。
乾燥した空気や紫外線、ホコリといったアレルゲンがたくさんありますね。
そうした物に反応して痛みを感じてしまっているんです。
それらの成分の大半を占めているのがセラミドです。
セラミドが充足していると肌全体がバリアされ、みずみずしくハリツヤのある肌になります。
しかし、反対にセラミドが不足していると角質層内の層に隙間ができて不安定な状態になり、肌内部の水分が外に出ていきやすくなります。
セラミドとはどんな物?乾燥肌に効く保湿効果のあるセラミド配合製品とは
痛みが出た時はどうすればいいのか?
乾燥肌で痛いと思った時の対処法は、まず炎症を抑えることです。
それには刺激物を避けることから始めましょう。
人によって何が原因の刺激物になっているのかはさまざまです。
化粧品や界面活性剤など触れたもので原因がわかれば、それをおのずと避けて別の使用方法を考えましょう。
保湿成分(セラミドやヒアルロン酸、グリセリンなど)を含んだ化粧水や美容液で肌を潤してあげてください。
もちろん乾燥しやすいですから、その上に水分が逃げないようにクリームを塗ってお肌を油分で蓋をしましょう。
それでも化粧品の水分が「しみる」ならば、美容オイルで油膜を張って、その上から保湿クリームで蓋をすると良いでしょう。
乾燥肌を改善・予防するためには
乾燥肌を改善したり、ならせないために予防するのは日々の継続です。
どういうことに気を付けたらいいのでしょうか。
生活習慣を見直す
乾燥肌はお肌のターンオーバーが乱れていると、なりやすくなります。
睡眠は6時間以上を目指しましょう。

就寝前は睡眠の質を低下させる飲酒や喫煙、ブルーライトを発するスマホやパソコンなどは控えましょう。
そして、毎朝決まった時間に起きて朝食を食べましょう。
バランスの良い食事を心がける
乾燥肌対策に特に摂ってほしい栄養素は
部屋を加湿する
エアコンをつけると決まって乾燥するな、かさかさひりひりするなと感じるのであれば加湿器も一緒に使いましょう。
アロマ機能のある加湿器なら、心も体もリラックスできます。
植物や水を入れたコップを置くのも効果的ですよ。
水分補給
乾燥肌対策は食べ物だけでなく、飲み物からでも行えます。
水分補給としての水は食事以外から1日1.5リットルくらいを目安に摂取しましょう。
飲み物は温かいものがおすすめです。
冷たいと体を冷やし、代謝を下げてしまいます。
ただし、コーヒーはカフェインが入っているため、過剰摂取は避けましょう。
紫外線対策
「夏は紫外線対策をやるけど、冬はそれほど」と思っている方、冬でも紫外線対策をしましょう。
真夏に比べれば紫外線量は少なくなるものの、冬でも絶え間なく降り注いでいます。
空気中に遮るものがないために、地表に届きやすくなるんです。
メイク前に日焼け止めを塗ったり、紫外線防止効果のある化粧下地やファンデーションなどを使いましょう。
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肌に乾燥は大敵
乾燥肌の原因を「痛みが出てしまう」ときまで掘り下げてお伝えしてきました。
乾燥肌はお肌の水分が不足して、角質層に隙間ができそこに刺激物が入ってしまうために反応してしまうのです。
放っておくと「乾燥性皮膚炎」にもなってしまいますね。
そんな乾燥肌を治すには保湿は外せませんが、体の内側からあるいは生活習慣からでも改善できることがわかりました。
ぜひ、厳しい冬でも乾燥肌対策していきましょう。
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