「歳をとったな……」とふと憂鬱になるきっかけはいろいろありますが、その１つに鏡を見て気づくたるみがあるかと思います。
特にフェイスラインがたるんで二重あごになってくると、老いを感じずにはいられませんよね。
しかし、たるみは加齢だけで起こるものではないことを忘れてはいけません。
フェイスラインがたるむさまざまな原因などをここで総ざらいしていきましょう。
Contents
加齢による肌のたるみはなぜ起こるのか
年齢を重ねるとたるみに繋がる体の変化がさまざまな形で現れます。
肌の弾力性の低下
人の肌は歳とともに自然と弾力性を失っていきます。
そのプロセス（経過）は次のようになっています。
- 真皮にある線維芽細胞の働きがだんだんと弱まる
- 真皮の主成分であり弾力のもととなるヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチンの量が減少する
- 土台である真皮が表皮を支えられなくなり、肌が重力に負ける
重力に負けた部分はたるみとなって現れます。
エイジングケア・アンチエイジングを行うことで加齢による弾力低下は抑えられるようです。
顔の骨の退化
年齢を重ねて機能を失うのは肌だけではありません。
骨も加齢によって失われていって骨格が変化してしまいます。
皮膚・脂肪・筋肉の地盤となっている骨が衰えれば、当然その上を覆う３つも影響を受けます。
筋肉も少しずつ形が変わり、皮下脂肪は衰えた空洞部分に偏ります。
そうなると皮膚もよれてしまって、たるみとして姿を現すようになるのです。
顔の骨格に関わる骨密度は40代に差し掛かると一気に低下し始めます。
加齢によって骨密度が低下して骨がもろく退化していく症状を骨粗しょう症といいます。
骨粗しょう症は顔の骨に関しても例外ではないのです。
食事と運動に気をつけることで、骨の退化はある程度抑えることができます。
この方法でしわ・たるみを防ぎましょう！30代、40代のお顔に肌のハリを取り戻すスキンケア
加齢だけでない生活習慣による肌のたるみ
たるみの原因は加齢だけではありません。
20代後半～40代にかけて気になってくるたるみは生活習慣が関わっていることも多いのです。
いったいどんな生活習慣がたるみを引き起こしてしまうのでしょう。
悪い姿勢
特にたるみを生みやすい悪い姿勢は２つ、猫背・反り腰です。
猫背は有名ですが、反り腰はハイヒールを履く女性に多いといわれています。
悪い姿勢がたるみを作る理由を知るためには、筋肉の構造を見る必要があります。
顔の筋肉は、背中 → 首の後ろ → 後頭部 → 頭頂 → 表情筋群 → 首の前側というように連なってバランスをとっています。
筋肉のマスクを被っていると思えばイメージしやすいかもしれません。
猫背や反り腰で顎が前に突き出ると首の後ろ側が縮み、逆に首の前側は伸ばされます。
伸ばされた首の前側の皮膚が下方向に引っぱられることでたるみとなるのです。
不規則で偏った食生活
突然ですが、以下の項目で当てはまるものは何個ありますか？
- 食事の時間が夜遅くになりやすい
- 丼ものをしょっちゅう食べる
- 野菜より肉やご飯を先に食べる
- お菓子や甘いものが好きでよく食べる
- スナック菓子が好きでよく食べる
- ジュースをよく飲む
当てはまる項目が多いほど脂肪がつきやすいだけでなく、老化たんぱく質であるAGEsが増えやすい傾向にあります。
食事などで摂取した余計な糖分が体内のたんぱく質と結合して糖化し発生します。
AGEsは血管や骨を老化させてもろくする作用もあり、最近ではさまざまな病気の原因として注目されています。
また、肌や体の新陳代謝の妨げにもなり、肌に悪影響を与えます。
肌のコラーゲンなどが老化してしまうと、皮膚を支えきれなくなってたるみへと繋がります。
食生活の改善する・甘いものを徐々に控えるなどの工夫が必要です。
日常生活に潜むたるみリスク
不摂生な生活は言うまでもありませんが、日頃なにげなく行っていることでもたるみにつながってしまうことがあります。
| 無表情 | 顔の筋肉が使われないことで衰えて、皮膚を支えられなくなります。 |
| ストレス | 血行不良などを招き、肌のターンオーバーを乱して弾力性を失わせます。 |
| 睡眠不足 | 成長ホルモンの分泌が減ってしまい、ターンオーバーなどが乱れてしまいます。 |
| 過度な飲酒 | 糖と同じようにアルコール分解物もたんぱく質と結合してAGEsを生成します。 |
| 喫煙 | タバコに含まれるニコチンが血管を収縮させて血行不良を起こします。 |
無表情は表情筋トレーニングで補い、ストレスは趣味や運動などで発散しましょう。
規則正しい生活リズムでお酒はほどほどに、タバコはやめるのが肌の健康のためですよ。
シワやたるみにできること！効果的な習慣を身につけて防止しましょう
年齢には関係ない紫外線による光老化について
太陽光を浴びることによって体内で１日に必要なビタミンDを生成することができますが、それ以上にリスクが高いのはよく知られていると思います。
太陽光は紫外線・可視光線・赤外線の３つに分けれらます。
このうち地上に降り注ぐ紫外線にはUVA・UVBの２種類が存在します。
UVAを浴び続けることでたるみやシワが、UVBを浴び続けることでシミが発生します。
無防備に長時間（長期間）これらを浴び続けることで、肌の色がくすんだりハリが失われたりといった症状が出ます。
太陽光の紫外線よる肌老化のことを光老化と呼ぶのです。
日焼け止め・日傘などの紫外線対策を習慣にすることが光老化の予防として重要です。
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フェイスラインのリフトアップに役立つ顔面マッサージ
顔のマッサージは特にむくみによるたるみに対して効果を発揮します。
また、むくみを予防することもたるみの予防・改善になりますね。
朝夕のスキンケアとともにできる簡単なマッサージを２つ見ていきましょう。
朝のマッサージ
朝はフェイスラインと頬に余計な水分・老廃物が溜まっているため流しておきましょう。
毎朝の洗顔・スキンケアの際に行って、すっきりとしたフェイスラインを目指せます。
化粧水・美容液を馴染ませたあと、乳液をフェイスラインと頬に多めに馴染ませて滑りを良くしてから始めます。
力を入れすぎないように注意して行いましょう。
- 親指の腹と人差し指の第一関節でフェイスラインを挟み、顎 → 耳の下へと10回滑らせる
左右同時に行っても、順番に行ってもかまいません。 - ①の終着点のツボを指圧する
- 右手中指・薬指の腹を左の頬骨にそって10回滑らせる
左右別々に行ったほうがやりやすいでしょう。 - ③を左右とも行ったら頬骨の終着点のツボを指圧する
- 首筋を上から下へと優しくさすって鎖骨へ流す
夜のマッサージ
夕方・夜になると仕事や家事で知らず知らずのうちに表情筋が凝り固まっています。
直接筋肉をほぐすようにマッサージして、血液やリンパの流れを良くしましょう。
こちらも洗顔・入浴後の基礎化粧品によるスキンケアとともに行います。
両手で握りこぶしを作って、指４本の第二関節を当てて筋肉を刺激します。
- 指４本の第二関節をフェイスラインに当て、奥歯の噛み合わせの位置まで上に滑らせる
- ①の状態で顔を下に向けて、手首をスナップさせて上下にもみほぐす
- ①～②の流れを５回繰り返す
- ③の位置（奥歯の噛み締め位置）→ こめかみ → 耳の下 → 首筋 → 鎖骨へ滑らせて流す
たるみが良くなる、効果のあるマッサージの方法のご紹介、美容グッズまで
美容整形のたるみ処理、いくらかかるの？期間は？
たるみが悪化してしまうとセルフケアにも限界がきてしまいます。
そんなときに最後の頼みの綱となるのが美容整形外科のたるみ処理です。
ですが、美容整形にかかるとしても費用や期間など疑問や不安は多いと思います。
フェイスリフトという施術方法を、都内３件の某美容整形外科で比較してみます。
皮膚だけを引き上げる方法と違って長い期間効果を持続させられ、重度のたるみに最適です。
耳の前の付け根に沿って切開するため、術後に切開部があまり目立たないのも特徴です。
静脈麻酔 or 局部麻酔 or 全身麻酔が施され、施術時間は２～４時間が平均的です。
たるみ処理のお値段
同じ施術方式でも美容整形外科によって値段は大きく変わります。
フェイスリフトの施術料金（税抜き）| Ａ院 | Ｂ院 | Ｃ院 |
| 850,000円～ | 700,000円 | 1,600,000円～ |
値段の違いについては以下のようなポイントがあります。
- 施術の術前・術後のケアが充実しているかどうか
- 執刀医の技術に実績があるかどうか
- 日帰りか入院のどちらであるか
値段が高いから安心・安いところはハイリスクというものではないため、美容整形にかかる際は施術内容やどのようなオプションなどがついているかをしっかりと確認しましょう。
また、ほとんどの美容整形外科は施術内容やリスクなどの説明をしてくれます。
医師が信頼できるか・施術内容の説明は十分かといった点も熟慮して選びましょう。
たるみ処理にかかる期間
たるみ処理にかかる期間はおよそ１～６ヶ月といわれています。
診察から手術、術後のおおまかな流れをＣ院を例に見ていきましょう。
| 初日 | 診察・カウンセリング・説明など |
| 約１週間後 | 入院（翌日退院）・手術（施術時間は２～４時間ほど） |
| 術後１～３日 | 包帯などを外す |
| 術後１週間 | 縫合部の抜糸 |
| 術後１ヶ月 | 患部のチェック（化膿していないかなど） |
| 術後３ヶ月 | 患部のチェック（傷あとの腫れが落ち着いたかなど） |
ただし、入浴は腫れが引くまでは控えます。
メイクは抜糸後からできるようになります。
縫合部の赤み・腫れが完全に引くまではやはり６ヶ月ほど要するようです。
長期の計画となりますので、予算だけでなく時間にも余裕をもって臨むことが必要となります。
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今回はフェイスラインがたるむさまざまな原因を見てきました。
避けようのない加齢によるものから、普段の生活が原因になるもの、常に降り注いでいる太陽光の紫外線によるものまで原因はキリがないほど多くありました。
いきなり全て対策すると心が折れてしまうので、１つずつ対策していきましょう。
また、たるみの原因だけでなく顔の血液・リンパの流れを促すマッサージも紹介しました。
むくみの予防はたるみの予防だけでなく肌を全体的に健康へと導くことができます。
重度のたるみはセルフケアにも限界があるため、美容整形を利用することも検討すべきでしょう。
もっとも多額の費用がかかるので、そうならないための予防が最優先ですよ。
できることからコツコツと始めて10年後の美肌のために頑張ってみましょう。
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