皆さん顔や足がむくむことありませんか。
むくむという現象は健康や美容面で心配なことですよね。
日本では四季の変化がしょっちゅう起きていますけれど、健康面にも響きますようにむくみと季節は関係あるのでしょうか?
今回はむくみと季節について考えていきたいと思います。
Contents
夏の季節のむくみの原因
突然ですが、四季の中で一番むくみが起きやすい季節はいつだと思いますか。
正解は、寒暖差の激しい「秋」と言われています。
しかし、実際は一年中起こるものであり、毎日むくみが起こる人もいます。
「現代病の一種 」とも言われるむくみがなぜ起こるのか、どうして季節が変わっても起こるのかを対象的な二つの季節を例に紹介したいと思います。
浮腫とは
まず「むくみ(浮腫-ふしゅ)」とは、簡単に言えば何らかの原因で肌や肌の下(体の細胞)に体の中の水分(体液)が溜まった状態の事です。
この体内の水分ですが大体2種類に分けられます。
- 細胞内液(細胞の中にある体液)ー 人間のからだの中の水分(体液)で全体の約3分の2を占めている。
- 細胞外液(細胞の外にある体液)ー 細胞外(血管やリンパ腺など)を通る液体の総称、全体の約3分の1を占めている。
※この細胞外液の中でも細胞間質液(細胞を浸す液体)や血液、リンパ液がむくみに関係している要素として挙げられます。
この役割に何らかの異常が起こると、体の内側に水分が溜まりやすくなるか抜けにくくなり、むくみを作り出します。
夏のむくみの原因
では、夏のむくみの原因について2つ挙げてみます。
体の冷え
暑い時期に体が冷えるのかと思う方もいるかもしれませんが、クーラーや冷たい飲み物を何度も摂ることで寒さを感じる人はいると思います。
体が冷え過ぎると以下の様な影響を与えます。
- 胃腸の働きが低下する為、排せつや水分の吸収など「摂る」「出す」機能がうまくいかず水分が体に残りやすくなる。
- 暖かい血液が体の隅々まで行き渡りにくいため、体の冷えから汗を掻きにくくなる。
- 体が冷えて筋肉が縮むと血液を送る力が弱まり、体全体の代謝も悪くなるため水分が細胞間に残りやすくなる。
- クーラーの使用により外と中の温度差が大きいと、急な温度変化から体にストレスが掛かり自律神経が乱れやすくなる。
(何度もストレスがかかると新陳代謝の乱れや血行不良などが出やすくなり、体調の変化がむくみの原因となります。)
ですが、むくみや冷えを気にして水分補給をしないと熱中症になることがありますので、夏の水分補給は忘れないようにしましょう。
体力低下
夏はよく汗を掻きますが、体は過剰な発汗を続けると体温の調節機能が働き過ぎて疲れやすくなります。
疲れて体力が低下すると体内にある影響が出てきます。
- 体力の低下により血の巡りが悪くなると、体の一か所に血漿・けっしょう(血液の中の液体成分)が溜まりやすくなる。
- 汗を掻くと水分だけでなく塩分などミネラルなども流れ出てしまうため、過剰な発汗により栄養不足で体の中の水分を管理する機能が働きにくくなってしまう。
働きにくい状態で動かすため、通常よりも代謝が落ちてむくみやすく、栄養や水分不足もあわせて体が疲れやすくなってしまう。 - 塩分が無くなってくると、補給するために味の濃いものを欲するようになる。
しかし、塩気が強いと喉が渇いてしまう(塩分を薄めるための水分を求める)。
この時、一度に大量の水を飲むと、処理しきれずに余分な水分が生まれてむくみになりやすい。
血液やリンパ液などは心臓から遠い位置にある部位ほど戻りにくく、重力の下に引っ張る力の影響で上に上りにくいと言われています。
そのため、体液が減少すると心臓から一番遠い足や細胞の多い太ももなど下半身の代謝が悪くなり、水分や老廃物が溜まるなどむくみを作りやすくなります。
体の疲れの影響は目に見えるものだけではありません。
体力が低下していると血行不良など身体に負荷がかかりやすくなり、食欲や意欲の低下にも繋がるため栄養不足や運動不足の元となります。
むくみを作る原因は、夏の暑さに身体が負けている状態なので冷えすぎない程度に水分補給などをする必要があります。
猛暑や台風など環境の変化の大きい季節ですが、一番の原因は「冷え」と「疲れ」からくる「身体の弱り」ともいえます。
弱った状態の身体にストレスが掛かる、栄養が足りないなど負荷を掛けてしまうとむくみになりやすいようです。
冬の季節のむくみの原因
逆に冬の原因は何かというと、「代謝機能の低下」と「水分不足」が挙げられます。
代謝機能の低下
冬の寒さは夏の冷えの比ではありません。
毎日寒い日が続き、強い風や雪も合わさると行動が制限されることがあります。
動きの範囲が制限されることで、動かない筋肉が固くなり脂肪の燃焼や血流の悪化など代謝に係わる機能が低下してしまいます。
また、体温を維持するために糖分や塩分といったエネルギーを大量に欲しがるため、摂りすぎからくる喉の渇きで使い切れない分の水を摂ってしまうのも原因に挙げられます。
さらには、服選びの際に、寒さ対策に密着する洋服など締め付けやすいタイプにしているとむくみを生みやすいといわれています。
冷えから来る代謝の悪化と共に、服で外から圧迫されて血流の流れがより悪化しやすくなるからです。
基本的には”身体の冷え”に出てきたことと同じですが、寒さが一時的ではないため夏よりも身体が動きにくく、代謝機能の低下から水分などが溜まりやすい季節でもあります。
本来なら動くことで体の熱や代謝の流れを作り出すのですが、積雪や強風など外出や運動をしにくい状況も出てくるため、より体の冷えに注意が必要です。
水分不足
夏よりも水分を摂る回数が減った人も多いと思います。
それでも、体を温めるためや乾燥対策に色々飲み物を摂っていると思いますが、実は足りていない事があります。それは夏よりも汗を掻かない分、喉の渇きなどを感じにくくなり、水分補給をおろそかにしやすいからです。
そのため体内で代謝に必要な水分が足りなくなり、老廃物などが細胞に残りやすくなります。
また、リンパ液や血液自体が水分のため、不足すると流れが悪くなり代謝の不良と合わせて下半身に水分や老廃物が溜まり、むくみが出て残り続けることがあります。
コーヒーの場合、平均で1日にコップ3~5杯以上(子供なら約1~2杯以上)飲むと、栄養素の吸収の阻害や血圧の急上昇など体にマイナスの効果が出てきやすくなると言われているので、ノンカフェイン飲料やミネラルウォーターが推奨されています。
冬のむくみは怖いもので、代謝が落ちた状態で水分不足が続くと二の腕や太ももなど、脂肪の多い部分にセルライト化して落ちにくいたるみに変わる事があります。
セルライトは新陳代謝により徐々に消えていきますが、特に冬は寒さの影響もあり一度できたらなかなか解消しにくいため、むくみの内に解消することをおススメします。
夏の季節のむくみの予防と対策
夏と冬の原因を載せたところで、各季節ごとの予防と対策を挙げようと思います。
まず、夏の対策からです。
カリウム入りの野菜
キュウリ、トマトなど「夏野菜」に多く含まれているカリウムが入っている野菜を食べましょう。
利尿作用と体内の塩分吸収を抑制し血圧を下げる効果があるためです。
しかし、キュウリに含まれる「アスコルビナーゼ」という酵素が、トマトなどの持つビタミンCを壊してしまう作用があるため食べ合わせが悪いとされています。
キュウリとトマトは別々に食した方が良さそうですね。
クエン酸
クエン酸は疲労回復効果があるからです。
それはエネルギー産出や筋肉痛防止などに役立ち、酸味による食欲増進効果もあります。
酢やレモン等の柑橘系、梅干しに多く含まれています。
しかし、不規則な食生活などで不足すると、エネルギーの産出が低下していくため、代謝が悪い状態になってしまいます。
ビタミンE
ビタミンEを摂取しましょう。
強い抗酸化能力を持つビタミン、細胞を酸化から守るため血管の健康維持にも役立ちます。
ナッツ系やアボカドに多く含まれています。
ビタミンEは脂溶性(油に溶けやすい)ビタミンであり、熱や酸に強いためサラダや加熱調理に使えます。
その一方で、光に弱い性質があるので食品の保管場所に注意しましょう。
水分・塩分を摂りすぎないこと
この理由は両方のバランスが取れることで、血圧の安定や代謝機能を助けるためむくみが起こりにくくなるからです。
体を冷やさないようにする
軽い運動や常温の水を飲むなど、体を冷やさずに温かい状態を保つ工夫が必要となります。
その他には、汗の蒸発により体が冷やされていくので、通気性の良い衣服を着用し、汗の蒸発を促しつつ乾きやすいものが冷えに良いとされています。
暑い日が続く中でも体は冷えることがあります。
しかし、夏野菜に代表されるように旬の物を食べて、冷たい食べ物や飲み物を少し控えてみるだけでも対策になりえます。
水分や塩分の摂りすぎも考えなければいけませんが、不足することでもむくみになるため、夏に多い方は始めやすい冷え対策から行なってみてはいかがでしょうか。
冬の季節のむくみの予防と対策
次は冬の対策です。
体を温める
冬は入浴で体の芯から温め、血行促進など体質改善を目指しましょう。
また、暖房器具を使い、身体を温めつつ冷やさないようにするのも有効です。
散歩や軽いストレッチも、体を温めるとともに筋肉を刺激して血流を流れやすくするため、むくみ予防に効果的とされます。
水分を摂取する
冬は逆に水分を摂取しましょう。
老廃物の排出や血行の促進には水分が必要なため、水分不足に気を付けるためです。
また、体を冷やさないためには常温以上で摂ることが重要です。
それに、代謝の落ちやすい時期のため、飲み過ぎによるむくみもあり得るので注意しましょう。
温かい食べ物を摂る
生姜やトウガラシなど体内から温める食材を摂ることで、血行促進や体を動きやすくするなど、代謝を良くする効果が期待できます。
しかし、生の生姜は逆に体を冷やす成分を含み、トウガラシは摂りすぎると胃腸に負担をかけて消化不良などを起こします。
そして、この2つも一時的な効果しかないので、大量に食べるのではなく、少量でも毎日食べることで効果を実感しやすくなります。
たんぱく質の摂取
体の様々な部分で必要とされており、人間が体内で作れない重要な栄養素必須アミノ酸も含まれているからおすすめな栄養素です。
体の構成やエネルギーの代謝に使われるほか、体内の水分バランスの調整にも使われているため、不足するとむくみになることがあります。
- 動物性は必須アミノ酸がとりやすい代わりに脂肪になりやすい(鶏肉やマグロの赤身が低カロリーでオススメ)
- 植物性はカロリーが低い分アミノ酸に偏りが出やすい特徴がある(大豆は必須アミノ酸のバランスが良いため豆腐など大豆製品が効果的とされる)
それぞれ利点があり、含まれている必須アミノ酸の種類や量が違うので、バランス良く摂ることが理想とされます。
防寒対策を行う
防寒対策は外出時だけでなく、血流の悪化や新陳代謝の低下を防ぐのに大切になります。
注意すべき点として首周りや手首、足首は皮膚が薄いためすぐ下の血管が冷やされると冷たい血液が全身に流れていき、身体全体に寒さを運びます。
マフラーやハイソックス、手袋などの防寒具や首の後ろやお腹のあたりにカイロを貼るのも有効です。
体の冷え対策は、寒い日の続く冬が本番です。
しかし、対策は体を温めるよりも水分不足や運動不足の方を意識すべきだと思います。
なぜなら、暖房や防寒グッズなど温める手段は多くありますが、運動と飲食に関しては自分の意志で行うものです。
なので、辛い物を食べに外出するでもかまいません。
冬だからこそ積極的に動いて、食べて、飲むことが結果的に体を温め「冬太り」(むくみからのセルライト化)対策になるのだと考えられます。
季節の変わり目はなぜむくみやすいのか?
夏と冬のむくみについて知っていただいたところで、最初に一番むくみやすい季節は「秋」と述べたことを覚えていますか。
なぜ、この季節かというと夏と冬のむくみの条件が重なりやすい季節だからです。
季節の変わり目は、寒暖差の変化とともに衣替えなど生活の変化も起こるため、身体が様々な環境の変化に付いていけないことからむくみになるようです。
では、春より秋の方がむくみやすい原因をいくつか挙げます。
秋口にかけて、残暑によりまだ汗を掻きやすいため塩分不足や水分不足が起こりやすいです。
しかし、気温が低くなる時もあるため、夏と同じ感覚で水分補給をしているとむくみが起き得ます。
さらに、気候として低気圧と高気圧の入れ替わりが多いため、昼夜問わず寒暖差が出て体に負担をかけやすいのも原因の1つです。
季節の変わり目には、体が環境の変化に適応しきれず不安感やストレスが起こりやすく、ストレスから自律神経のバランスが乱れると、血行不良や胃腸の不具合、新陳代謝能力の低下といったむくみのきっかけになってしまいます。
これに併せて寒くなると汗が蒸発しにくくなるため、外気の寒さと合わせて冷えた汗が身体を温めにくくしてしまいます。それに、秋ですから冬が近づくにつれ、寒さから基礎代謝が下がっていくため水分が血管やリンパ腺に戻りにくくなります。
特に、心臓から遠い位置にある下半身部位は代謝をしにくいため、ポンプの役割をする筋力の低下や代謝能力の低下でむくみになりやすくなります。
大まかですがこれらの原因から「秋むくみ」が起こります。
むくみはほぼ季節ごとにあります
季節により原因は様々ですが、むくみはいつの間にか起こるものです。
立ち仕事や座り仕事での足のむくみや年齢からくる水分不足、肝臓や腎臓の病気で起こるなど一概にコレが原因と言えない悩ましいものです。
しかし、健康である場合は基本的に「体の冷え」がむくませる最大の原因といえます。
冷えすぎることで筋肉が動かない、胃腸がうまく動かない、血流が悪くなるなど良いことはありません。
体の機能が十分に働かない状態で水分や塩分を摂っても残りやすくなりますし、動きにくい体を動かすため疲れやすくなるなど他の原因にもつながります。
むくみが気になる方は軽い運動や冷たい物を控えるなど、体を冷やしすぎない工夫から始めましょう。
そして、水分や栄養の摂取に気を付けたり、季節ごとの対策をするなど、基本を守りつつ徐々に環境に適応していく事が一年を通してむくみを改善する考えだと思います。
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