女性の肌の悩みは年齢ごとに違います。
10~20代はニキビやニキビ跡の消し方だったりしますが、年代が上がるにつれて肌のくすみや乾燥、シミ・シワが多くなってきます。
ですが、共通してよく上位に入る悩みの一つが毛穴についての悩みです。
黒ずみや開いた毛穴が目立つ、洗顔しても治らないなど年齢問わず解決したい問題ですが、やみくもにケアしても逆に悪化させることがあります。
なので、毛穴の問題や対策法、ついやってしまうNG行動など、様々な情報を紹介していこうと思います。
毛穴の種類とそれぞれの原因
毛穴とは、簡単に言えば毛の生える場所に出来たくぼみの事です。
このくぼみは3つの機能を持っており、皮脂を出して体を守る「バリア機能」、汗や皮脂と共に老廃物を出す「デトックス機能」、発汗による「体温調節機能」などがあります。
ちなみに毛穴にも働きによって3タイプあり、産毛が生えている物・毛がしっかりと生えている物・皮脂を作り出している物と分けられます。
通常ならば、我々の知らない内に体を健康に保つ働きをしてくれるようですが、毛穴に何らかの変化が起こると主に3タイプの異常が出てきます。
- 黒ずみ毛穴(詰まり・沈着タイプ)
- たるみ毛穴(涙型、加齢タイプ)
- 開き毛穴(赤み、体質タイプ)
黒ずみ毛穴
黒ずみ毛穴は角栓による毛穴の詰まりや肌の色素沈着が原因の種類で、その中でも2つのタイプが存在します。
1.詰まり毛穴タイプ
皮脂の多いTゾーン(額、鼻、アゴ先をつなぐT字型の区域 )の角栓が体の中でも詰まりやすく、毛穴に出来た白い角栓の表面が酸化して黒くなった物を「詰まり毛穴」と呼びます。
本来なら白い角栓はホコリや細菌の侵入を防止するのに役立ち、自然と剥がれてなくなるものですが、肌の新陳代謝がうまくいかないと残りやすくなってしまいます。
毛穴が詰まった状態だと皮脂やメイクが残りやすくなり、さらに老廃物などを取り込んで大きく取れにくくなっていきます。
この状態で時間が経過することにより、鼻の毛穴の黒いブツブツが目立ったり、額やアゴが黒ずんで見えることがあります。

2.色素沈着タイプ
顔の中では鼻の部分がなりやすいタイプです。
紫外線などの外部刺激の影響や、キズ跡やニキビなど肌荒れが治った跡に黒ずみはできやすいです。
通常は肌の新陳代謝で少しずつ黒ずみは薄くなっていきますが、肌が強いダメージを受けた場合はメラニン色素が集中して黒く残りやすくなります。
また、洗顔のときにゴシゴシこすって汚れを落とそうとした場合も、ダメージが肌に残って色素沈着が強く発生して黒ずみになることもあります。
たるみ毛穴
次はたるみ毛穴についてです。
主に肌の老化や身体機能の低下が関係しているタイプで、頬の毛穴の開きから始まりやすいです。
肌の老化から来るハリや弾力の減少から、肌の引き締める力が弱まるため起こりやすい種類です。
25歳くらいから徐々にコラーゲンやヒアルロン酸など肌を若々しく保つための成分は減少を始め、ほとんどの方の場合は30~40代で毛穴が目立ち始めます。
たるみを加速させてしまうきっかけは筋肉量の減少、加齢による骨格の変化、喫煙やアルコール、ストレス、睡眠不足、紫外線やアレルギーなど肌のダメージの蓄積、過剰な糖分や脂肪などです。
過剰だからといって逆に栄養不足になってもたるみは酷くなる可能性があります。
たるみ毛穴は乾燥気味になったり炎症を引き起こしやすく、肌の老化を知らせる体からのサインとも言えます。
開き毛穴
こちらは、体質によって起こりやすいタイプで、鼻や頬といった毛穴が開きやすい部分がよくできます。
皮脂が多く出やすいオイリー肌の人に多いタイプですが、乾燥肌でも肌を守るために皮脂の大量分泌が行われて毛穴が開いてしまうことがあります。
赤みが出ている場合は皮脂の酸化で肌が炎症を起こしている可能性が有り、赤みと共に詰まり毛穴(イチゴ鼻状態)を引き起こす事例が多いです。
放置すると保湿機能やバリア機能が上手く機能せず、ニキビなどができてしまい余計にシワやたるみに発展することがあります。
しかし、基本的に男性よりも皮脂分泌量が少ないため、年齢を重ねるごとに肌のバリア機能が弱まり、乾燥や外部刺激から開き毛穴などの肌トラブルが起きやすくなります。
顔のべたつきやニキビなどを気にしている方もいるでしょうが、赤みのある肌に触れることで、指に付いている菌が毛穴から感染することもある為、悪化しないためにも触らない方が良いでしょう。
原因は様々ですが、いずれも「皮脂」や「乾燥」「肌の新陳代謝(ターンオーバー)」が関係しています。
この3つを踏まえつつ、それぞれの毛穴について対策や予防方法をお伝えしていきます。
黒ずみ毛穴の予防と対策
まずは「黒ずみ毛穴」からです。
基本的な原因は毛穴が角栓で詰まるか、メラニン色素が毛穴に集中して黒くなってしまうかの2つです。
なので、予防・対策として挙げられるものをまとめてみます。
詰まり毛穴の予防と対策
クレンジングで簡単に落とせる化粧品を使用(水で落とせるタイプが顔に残りにくいため、詰まり予防に効果的とされる)することにより、詰まり毛穴を防止できる可能性があります。
他にも、ぬるま湯での洗顔や顔の保湿を入念に行うことで炎症や角栓が発生するのを予防することができます。薬局などで販売している毛穴パックなどで取り除くことも可能ですが、数日間毛穴が開いたままの状態になり、閉じるまでに再び汚れや皮脂で詰まることもあるため、取りたい方は月1回、多くても週1回くらいで行うのが開き対策に良いと言われています。
他にも、肌の新陳代謝を促すビタミンA(緑黄色野菜に多い)をたくさん摂取するといった方法もあります。
沈着毛穴の予防と対策
沈着毛穴は鼻を日焼けしたしたりすると黒くなりやすい他、洗顔時に強くこすることも原因となりかねません。
同じ場所を何度もこするとメラニンが産出されるので、角栓が取れても黒ずみが続く場合があります。
洗顔料は水で洗い流すタイプや、泡で洗顔するタイプが肌に刺激を与えにくく、簡単に洗えるためオススメだと考えられます。
その他、規則正しい生活をするように心がけて肌の新陳代謝を乱さないようにしたり、抗酸化作用とメラニンを抑える美白効果が望めるビタミンCを摂取するようにしましょう。
詰まり毛穴と沈着毛穴それぞれ原因は違いますが、どちらも新陳代謝が良ければ自然に消えるものです。
しかし、日焼け止めなどを落とすときに強くこすったり、メイクを落とし忘れるなど他にも黒ずみを長引かせる原因は出てきます。
なので、短期間で解消しようとせずに、肌に刺激を与えないで顔の清潔を保つ生活スタイルをとるのが効果的と言えます。
たるみ毛穴の予防と対策
たるみ毛穴の問題点は、肌の持つ機能の低下と身体機能の低下が目に見える形で現れる点とも言えます。
では、低下を防ぐにはどうしたらいいか、主に生活面や栄養面での改善などが挙げられます。
お酒を飲み過ぎると体内の酵素が増えるので肌が乾燥しやすくなります。
また、睡眠不足も血流の悪化やホルモンバランスの乱れなど、肌の新陳代謝を乱す元になり、ゴワついた肌やハリの無い肌を作りやすくなります。
- マグネシウム(筋萎縮の制御やエネルギーの代謝に必要な栄養素)
→海藻類や貝類、豆類など - タンパク質、コラーゲン、ビタミンC(肌の元を作るために必要な成分)
→大豆製品や完全栄養食品とされる卵
25歳から徐々に日々の生活が肌に響いてくる年代になってきますので、洗顔や保湿といった基本的なことを行いつつ、予防・対策として食事や生活習慣の改善、適度な運動や肌への適切なケアをしていきましょう。
開き毛穴の予防と対策
最後に開き毛穴ですが、上二つよりも自分の体質に左右される事が多いと思います。
なので、予防や対策も人によって分かれると思いますが、オイルコントロールがカギとされています。
外からコントロールしてみる
- 油とり紙を使う(余分な皮脂を吸い取ることで、皮脂の酸化や毛穴の詰まりを防ぐ)
- 洗顔の回数を決める(洗顔のし過ぎは皮脂や肌の保湿成分まで洗い流してしまうので、肌が乾燥して皮脂の分泌を加速させてしまう。
1日2回、朝と晩に洗顔するのが良いと言われている) - 保湿を確実に行う(肌が乾燥している状態で皮脂が分泌されると、肌のバリア機能が働かずに雑菌が繁殖しやすい環境が広がり、ニキビの発生率を上げて、臭いを生む原因となる)
- 湿度や温度管理を行う(皮膚表面の温度が上がると、汗と共に皮脂が流れやすくなるため分泌量も増加する)
内側からコントロールしてみる
- 良質な油分を摂取する(皮脂の主成分は中性脂肪であり、油の種類により保湿力を高めて血液の流れを良くするといった効果が見込まれる)
主に、多くの身体機能に関わるオメガ3系脂肪酸を含むエゴマ油やフィッシュオイル、健康に良いとされるオレイン酸を含むオリーブオイルが油分不足の時にオススメされています。 - ビタミンの摂取(主に炭水化物の代謝に必要なビタミンB1、皮脂の分泌を抑えるB2・B6、代謝の活発化と抗酸化作用を持つビタミンEが効果的とされます)
ビタミンAやCもお肌のために効果的ですので、一緒に摂ることで肌質が改善しやすくなります。 - ミネラルの摂取(皮膚細胞の結び付けを強化する硫黄が乾燥対策として、新陳代謝の活性化と免疫力の向上に役立つ亜鉛が炎症予防としてあげられる)
硫黄は牛乳、小麦粉、玉ネギなど、亜鉛はカキ、ウナギ、チーズなどに含まれています。
皮脂は厄介な物ですが、減少すると肌荒れや乾燥肌になりやすくなるため、毛穴や皮膚の健康にとって皮脂の有無は重要な要素でもあるのです。
乾燥肌やオイリー肌など様々な方がいますが、肌の健康を保つためには洗顔や保湿は必要ですし、一度荒れると元の状態に戻すためには長い時間が必要になります。
体質によりやるべき事の度合いは違いますが、自分の肌との付き合い方の工夫が解決への道になるようです。
やってはいけない毛穴ケアとは
それぞれの毛穴について予防と対策を載せましたが、間違ったケアを行うと肌荒れの原因になってしまいます。
今までの話と重複する部分もありますが、それだけ気を付けてほしい事ですのでやってはいけない項目をご紹介させていただきます。
無理に角栓を抜く
毛穴パックを使うと一度に角栓がゴッソリ取れて爽快になり月に何度もやってしまいたくなるのですが、毛穴から無理やり角栓を引き抜く行為であり、すぐに毛穴も閉じないのでまたすぐに汚れが詰まったりします。
短い間隔で使用しすぎると肌にダメージを与えることもあり、逆に皮脂分泌を促してしまうこともあります。
角質層の厚さは約0.02mm(ラップ1枚程度)の為、パックをはがす際の刺激や指や爪で抜いてもダメージを受けやすいです。
肌を乾燥させてしまう
保湿を怠ると、肌が水分不足でしぼんで見えるため毛穴を目立たせてしまいます。
乾燥により角質層に異常が出てくると、肌のバリア機能が弱まるため、紫外線やアレルギーの刺激を受けて炎症やかゆみなどが出やすくなることもあります。
解消するために間違った洗い方をしてしまう
隅々まで力を入れて洗う、時間をかけて洗い続ける、一日に何度も洗う、こうした行為は肌に負担をかける為、黒ずみやたるみなどを作るきっかけになりやすいです。
洗うごとに汗や皮脂の持つデトックス機能が低下していくので、やり過ぎると古い角質が溜まりやすく、角栓が取れにくくなってしまいます。
また、洗いすぎによりニキビをつぶす、洗浄力の強い洗顔料を使う、スクラブ入りの洗顔剤など肌を傷つけやすいものは肌コンディションを悪化させることがあるので、肌荒れ時や肌の弱い方は使用を控えるようにしましょう。
顔はたった一日ではそこまで汚れませんから、水での洗浄だけでも十分かと思います。
実際に水洗顔という美肌キープの方法も注目されています。
不規則な生活をしている
睡眠が不足することにより、肌のターンオーバーが乱れると肌荒れの原因となることがあります。
また、現代人がさらされている過剰なストレスや疲労は自律神経の乱れを生み、肌に必要な栄養素を身体の回復のために使用してしまう要因にもなります。
その他、脂肪分や糖分の摂りすぎは体重の増加だけでなく皮脂の増加と詰まりやすさ、コラーゲンを糖化させて弾力をなくすなど肌のたるみや毛穴の問題を加速させることもあります。
色々な例を挙げましたが、これでもまだ一部です。
毛穴の問題は解決できるものは少ないので、無理に治そうとせずに肌に優しい生活を心掛けることから始めてはいかがでしょうか。
最後に、全ての肌タイプの方に言えることですが、化粧品や洗顔料問わず、自分に合った物を使いましょう。
肌がピリピリする、使った場所が赤くなるなど見た目の変化や違和感を感じた場合、肌に負担をかけている可能性があります。
無理に使い続けると肌荒れを起こすこともあるので、詰まりや開き毛穴ができやすく、やがてダメージの蓄積からたるみ型に繋がる可能性があります。
毛穴と肌の様子を観察してみましょう
毛穴についてまとめてきましたが、おそらくご紹介できたのは一部だと思います。
それこそ毛穴の種類から始まり、年代によっては病気の可能性も出てくるため、老若男女問わずに様々な悩みや解消法が紹介されています。
ですが、主な原因に皮脂の分泌量と肌の乾燥、そして正常な新陳代謝が行なわれていないことが挙げられるため、治すためには洗顔と保湿を欠かさず、肌へのダメージを抑えることと規則正しい生活が求められます。
こういった基本が大事という事でもあり、加えて自分の毛穴のタイプに合ったケア方法を実践していくことで、毛穴を治すだけでなく肌荒れ防止など他の問題を未然に防ぐ助けにもなるでしょう。
皆さんも毛穴の種類を見極めてケアを行なっていきましょう。
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