思春期のときにニキビを潰すのがクセだったり、大人になってできた吹き出物が悪化して消えない跡になってしまったりしてニキビ跡に困っている方はかなりいるのではないでしょうか。
そのニキビ跡もピーリングを正しく行えば改善できるかもしれませんよ。
今回は安全なピーリングとピーリングの種類などをご紹介して、ニキビ跡に効果のある方法を探っていきましょう。
ピーリングの安全性
ご存知の方も多いとは思いますが、ピーリングとは皮膚の表面の古い角質をこすったり浮かせたりして剥がし、表皮細胞の新陳代謝(ターンオーバー)を促進するものです。
無理に皮膚を剥がしてしまっては肌を傷つけるのではないか、と心配になる方もいると思います。
日本人の肌に合ったピーリングを行なって気を付けることを守ってさえいれば大丈夫ですよ。
日本人の肌に合ったピーリングとは

安全性が低いというイメージには、海外で行われている白色人種向けの強いピーリングが影響していると思われます。
海外のピーリングにはもちろん弱いものもありますが、皮膚の深い層まで薬品を染み込ませて顔の皮を一枚まるまる剥いでしまうようなピーリングもあります。
これを日本人が同じように行なってしまうと肌荒れやシミを起こしてしまいます。
日本人の表皮の角質層は白人の1/3ほどしかなく、その分繊細で刺激にも弱いのです。
日本人の肌のピーリングには優しい成分を使って、時間も短めに抑えましょう。
優しめの成分にはこのようなものがあります。
- アルファヒドロキシ酸(AHA)
リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸などの総称でフルーツ酸とも呼ばれます。 - レチノイン酸
ビタミンAの誘導体です。 - サリチル酸(BHA)
柳の木由来の物質です。
特にAHA・BHAは初めてピーリングを行う方にもオススメです。
ピーリングを安全に行うには
家庭でピーリングを行う場合は説明書やボトルに記されている使い方をしっかりと読んで使うことで肌トラブルなどを避けることができます。
また、美容皮膚科でピーリングの施術を行う場合はあらかじめ医師の説明をよく聞いて、気になることも質問するようにしましょう。
このような場合はピーリングをする前に皮膚科医に相談しておきましょう。
- 妊娠中・授乳中
- 病気の治療中
- 肌に傷跡が残りやすい
セルフピーリング用の化粧品選び
まずは市販のピーリングジェルを使ったセルフピーリングから考えていきます。
前提として最初は効果の穏やかなAHAのうちリンゴ酸・クエン酸から使うのがおすすめです。
さらに、対応している肌タイプ・対応している肌の悩み・含まれている保湿成分や美容成分などもチェックしておきたい項目です。
それぞれどのようにチェックすればいいかを見てみましょう。

肌タイプ別で選ぶ
同じメーカーの同じ商品でも、普通肌用と敏感肌用に分かれていることがあります。
普通肌用と敏感肌用で向いている成分・配合量は違うのです。
それぞれの肌タイプのポイントを確認しておきましょう。
- しっかりと古い角質を取り除ける
- 肌への負担が少ない
- AHAを配合しているものがオススメ
- 水ベースや天然由来成分のもの
- 低刺激で無添加・アルコールなどは不使用
- 保湿成分がたっぷり含まれているものがオススメ
肌の悩みで選ぶ
ピーリングジェルがどの肌トラブルに対応しているかもチェックしましょう。
ニキビ跡をどうにかしたいのに別の目的のジェルを使っていては、当然ニキビ跡は改善できません。
それぞれの肌の悩みにどんな成分がいいのかを確認しておきましょう。
- ニキビ・ニキビ跡 … サリチル酸、グリコール酸
- 角質汚れ・毛穴汚れ … リンゴ酸、クエン酸、乳酸
- シミ・くすみ … グリコール酸
保湿・美容成分で選ぶ
ピーリングジェルには強力な保湿成分や美容成分が含まれていることがあります。
例えばビタミンCには抗炎症作用などがあって、ニキビ予防にも効果があります。
ただピーリングするだけでなくプラス要素があったら嬉しいですよね。
ぜひこの点もチェックしながら選んでみましょう。
インバス仕様かどうかも要チェック
ピーリングジェルは湿気が強い場所や水場では使えないものも多いですが、お風呂で使うことができるインバス仕様のものも多く販売されています。
仕事や子育てで忙しい方、入浴・シャワー時の洗顔とともに済ませたいという方にオススメです。

美容皮膚科で施術するケミカルピーリング
日本皮膚科学会にも認可されている美容皮膚科で行われるケミカルピーリングは、肌の悩みに応じたピーリング剤の調合や専門的な施術をしてもらえます。
美容皮膚科のスタンスと施術例を見ていきましょう。
美容皮膚科の基本的なピーリングの考え
基本的にはターンオーバーを促進することを重要視しているようです。
ターンオーバーが低下すると、角質が正常に剥がれず層が厚くなる角質肥大というものが起きます。
角質肥大は肌がくすむ・毛穴が目立つ・ニキビや肌荒れが起きやすくなる・シワやシミができやすくなるといった肌トラブルの元凶になってしまいます。
ターンオーバーを低下させる加齢やストレスといった避けようのない原因も存在します。
そのため、美容皮膚科では定期的にケミカルピーリングを行なって肌トラブルを未然に防ぐということを勧めているのです。

美容皮膚科の施術例
ここでは美容皮膚科で行われている施術を2種類紹介しています。
サリチル酸マクロゴールピーリング
サリチル酸マクロゴールというのは、サリチル酸をマクロゴールという素材に溶かすことで酸が角質だけに浸透するように改良したピーリング剤です。
- ピーリング後の赤みや色素沈着などの副作用が起こりにくい
- 血液中への吸収もないため体への副作用の心配がない
- 施術中の肌への刺激が少なく敏感肌の方でも受けられる
- 角質がごっそりと剥がれるため3週間~1ヶ月に1度のペースで行うことが適している
- 施術時間は30分程度で、薬剤を拭き取るときにピリピリとした痛みを感じることがある
術後は肌の表面に滑らかさや透明感が感じられるます。
ニキビ・肌荒れ・シミやくすみ・毛穴の開きや詰まり・小じわやたるみ・ターンオーバーの低下などでお悩みの方にオススメです。
術後のメイクはやむを得ない場合でも2~3時間空けるようにする必要があります。
また、紫外線に非常に敏感になるので直射日光を避け、遮光クリームを使用する必要があります。
肌が乾燥しやすくなるため、術後の保湿は必須です。
妊娠している方は肌が敏感な状態のため、通常時では起きない反応が見られることがあります。
グリコール酸ピーリング
フルーツ酸の中でもサトウキビ由来のものを使用したピーリングです。
- 角質を剥がす効能は緩やかで肌の状態に合わせて濃度も変えてもらえる
- 施術後でもフルメイクができる
- アスピリン喘息、アスピリンアレルギーの人でも行える
- 施術にかかる時間は30分程度で、2~3週間に1回を目安に行う
- 施術中は軽いかゆみやピリピリとした痛みを感じる
こちらも同じくニキビ・肌荒れ・シミやくすみ・毛穴の開きや詰まり・小じわやたるみ・ターンオーバーの低下などに効果を発揮します。
紫外線に敏感になるので日焼け止めなどを使用して日焼けをしないように注意する必要があります。
術後は肌が乾燥しやすくなるため、よりしっかりとした保湿ケアが必要です。
妊娠している方は肌が敏感な状態のため、通常時では起きない反応が見られることがあります。
ピーリング後のケアが大切なんです
ピーリング後に正しいケアを行わないとニキビ跡をケアするどころか、新しいニキビが出来てさらなるニキビ跡が発生するリスクが増してしまいます。
ピーリング後に大切なケアが保湿と紫外線対策です。
ピーリング後の保湿ケア

肌を保護して外的刺激から肌を守っているのがバリア機能で、皮膚の表面にある角質層はその重要な仕事を担っています。
しかし、ピーリングで角質が削られると肌が薄くなってバリア機能も低下し、肌の内部の水分が蒸発しやすい状態になってしまいます。
この状態が続くと肌の乾燥や肌荒れを招いてしまうのです。
バリア機能を助ける代表的な保湿成分がコラーゲン・ヒアルロン酸・天然保湿因子(NMF)・セラミドです。
これらの成分が含まれた保湿アイテムで肌の内部の水分を蓄え続けられるようにして、蒸発を防ぐことが大切なのです。
ピーリング後の紫外線対策

ピーリング後の肌は紫外線に対して非常に敏感です。
日焼け止めなどで対策をしないと、少し日に当たっただけでも肌にダメージが加わり簡単に症状が出てしまいます。
特にピーリング後は色素沈着によるシミができやすいです。
このような症状を防ぐためにも、外出時だけでなく家の中でも紫外線対策は忘れずに行いましょう。
ピーリングでニキビ跡をまっさらな肌に
今回は安全なピーリングとピーリングの種類などを見てきました。
ピーリングは最初は穏やかな成分から始めて、肌にトラブルがないかを確認しましょう。
皮膚が薄く目立ちづらい二の腕の内側などでパッチテストをしておくこともオススメです。
セルフピーリングの場合は自分の目的に合ったものを選びましょう。
ニキビ跡にはサリチル酸(BHA)やグリコール酸が含まれているものが良いですよ。
美容皮膚科でのケミカルピーリングを行う際は、肌の悩みを医師にしっかりと伝えましょう。
ニキビ跡以外にも多くの肌トラブルをケアしてもらえますよ。

セルフピーリング・ケミカルピーリングのどちらを行うにしても、保湿ケアと紫外線対策は最重要事項です。
せっかくのケアを無駄にしないためにも、日々のケアをより一層大事にしましょう。
優しいピーリングでニキビ跡を解消して、まっさらな肌を取り戻してくださいね。
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