何気に皆さん気にされてないかもしれませんが、肌トラブルの原因のひとつに、服やマスクなどによる摩擦があげられます。
服やマスクが顔や肌と擦れ、シミや黒ずみ・赤くなることがあるのです。
また、メイクや洗顔の方法なども顔や肌のシミや黒ずみ・赤くなる一因となります。
今回はこの摩擦が顔や肌に与える影響から、シミや黒ずみ・赤くなる事への対策方法までしっかり確認していきましょう。
肌の摩擦とは
摩擦は“物と物とが擦れ合う事、または擦り合わせる事”であり、その接触面には少なからず熱が発生する(摩擦によって発生した熱を摩擦熱という)。
摩擦の例としてマッチを点火するには、マッチ棒の頭とマッチ箱の側面との間の摩擦が利用される。
しかし、この摩擦が“肌と化粧”・“肌と洗顔”・“肌と衣類”など、肌と○○との摩擦の関係だった場合はどうなんだろう?
今回は、そんな肌と摩擦の関係について考えていきましょう。
摩擦が肌に与える影響

肌荒れ
服の着用による摩擦、シャンプーや身体を洗う時など肌摩擦は常に付きまとってしまう。
その度に角質層が剥がれてしまう危険性があり、肌摩擦の積み重ねで肌の影響は大きくなってしまう。
角質層が剥がれると刺激に敏感となり、痒みや赤くただれるなどの症状を発症する事になります。
掻いたり適切なケアを怠ると肌は更にキズついてしまい、結果、肌荒れの悪化に繋がります。
乾燥肌
肌摩擦によって角質層が捲れ上がるとバリア機能が低下し、角質層に水分を留める事が難しくなります。
角質層はレンガ状に積み重なった角質細胞の間で、セラミドなどの細胞間脂質が水分を保持する機能が備わっているが、角質層がガサガサに捲れ上がった状態ではセラミドが流出して角質層の水分を保持する事が出来なくなります。
シミ・黒ずみ
摩擦や刺激でニキビなどの炎症が出るとされる。
シミやそばかす、くすみなど色素が沈着する肌のトラブルにも摩擦は大きく関係している。
継続的な肌摩擦により肌荒れや乾燥肌など肌への刺激が繰り返される中で、メラノサイトが刺激されて次第に基底層にメラニンが増える。
これは摩擦から細胞を守る為に防御反応が働き、結果としてメラニンが増えてしまう。
その結果、肌が黒く見える摩擦黒皮症や炎症性色素沈着(ニキビ、傷、虫刺され、火傷など炎症が原因で、シミ・色素沈着になったもの)と呼ばれる肌トラブルを起こる事も。
摩擦黒皮症や炎症性色素沈着は元々メラニン色素を多く持つ人がなりやすいが、日焼けですぐに黒くなるという人は特に注意が必要です。
顔で言うと皮膚の薄いまぶたの周りでは擦り過ぎると黒ずみのリスクが高まる。
シミやそばかすは気になってゴシゴシと擦り過ぎてしまうと濃くなる。
シワ
洗顔の時、意識せずに力が入り過ぎてしまう事があると思う。
目元など細かいメイクまでしっかりと落とし切りたい!そう思えば思う程つい力んでしまい、ゴシゴシと力強く擦ってしまう事に・・・
自分の意識では力を入れてないと思っていてもかなりのダメージになっている事も・・・
ゴシゴシ洗顔を続けると顔のシワが目立つ様になってしまうという事実も・・・
デリケートな肌は、クレンジングや洗顔の摩擦もダメージを与えます。
シワが増えない為にはどう洗顔すれば良いのでしょうか?
洗顔クリームをケチらずに適切な量を使い、しっかり泡立てて洗顔する事が大事です。
洗顔料を泡立て、お肌と指の間でたっぷりの泡を転がす様なイメージで優しくソフトに洗顔します。
フェイスマッサージ
フェースマッサージは血行を促し新陳代謝を活発にしてくれて肌の衰えを防いでくれるが、フェースマッサージを多い頻度で行うと、肌への刺激と摩擦がシミを出来やすくしてしまいます。
フェースマッサージをする際は適量のマッサージクリームを使用すると肌への摩擦を減らしてくれます。
また、フェースマッサージ以外のお手入れとして顔に直接触れずに行えるエクササイズや顔ヨガを取り入れ、むくみ、小顔、シワ対策をすると良いです。
顔が赤くなる
肌が赤くなるのは“皮膚の薄さ”と“炎症”の2種類があるが、赤ら顔は“皮膚の薄さ”が原因です。
赤ら顔は肌が赤くなってしまい、ニキビ、日焼け、肌の手入れに使用するコットンの摩擦、マッサージでの刺激、乾燥肌などが原因です。
乾燥肌の場合、乾燥で肌が薄くなり血管が透けやすい状態になっていて、少しの摩擦や刺激で肌が赤くなります。
また、寒い所から暖かい所に入ると毛細血管が拡張され血管が透けて見える事で赤ら顔になってしまうが、肌に潤いがある場合は毛細血管が拡張しにくく目立ちにくいと言われます。
水分量が少なくカラカラ状態の乾燥肌は、しっかりケアしてあげる事で赤ら顔が改善する。
花粉症
花粉症と摩擦はどんな関係があるのと思いがちだが、そもそも花粉症は花粉が肌に付着する事でアレルギー反応を引き起こすが、その事で鼻をかむ、目を擦る、マスクをするなどの行為により「肌摩擦が生じ」、肌表面を傷つけ炎症が起こりやすくなっています。
アレルギー反応と肌摩擦の2つが肌のバランスを崩し、バリア機能が低下して肌が敏感な状態になり更なる肌荒れを引き起こす悪循環が生じます。
靴擦れ
足の大きさ、足の形に合わない靴を履く事で足と靴が摩擦を起こして出来た傷の事を靴擦れといいます。
靴擦れの原因はサイズの合わない靴を長い時間履き続ける事によるもの。
靴擦れが起きてしまうと、痛み、出血、足の皮が捲れ、摩擦により低温やけどを起こしてしまい水膨れになってしまう。
サイズの合う靴を履ていてもむくんでしまう事で一時的に足が大きく膨れてしまい、靴の中で足の皮膚が擦れてダメージを受ける事があります。
足が頻繁に擦れると傷が出来やすいので衣類と同様に靴も注意する必要があります。
生地が足に馴染んでいない新品の靴や素足で靴を履く事も足の皮膚を傷付け、靴擦れの症状が起きやすいです。
その為、靴下やタイツなどで足を保護し、サイズの合う履き慣れた靴を履く事がトラブルを回避する為に有効。夏場になると履き慣れないサンダルで靴擦れを起こしてしまう事もあります。
踵のガサガサが気になる方はコチラです。
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股擦れ
皮膚(肌)と皮膚(肌)が摩擦により炎症を起こしてしまうのが股擦れです。
股擦れが酷くなってしまうと肌がただれたり激しい痛みを引き起こします。
湿気が溜まったり、汗をかくだけでも股擦れしている肌にはダメージになる。
また、股擦れが続くと肌が全体的に黒ずみを起こしてしまい、見た目にも悪影響を及ぼしてしまう。
股擦れを引き起こす原因は太腿の脂肪の量が多い肥満体型や洋ナシ型の体型の方、よく運動やスポーツをする方、素肌を隠す事の出来ないスカートやショートパンツを履く方、ゆったりとしたパンツスタイルの方などです。
- 摩擦を防ぐ下着類(タイツ、ストッキング、スパッツ、ステテコなど)の着用
- 制汗剤を塗る など
肌に摩擦を起こしてしまう原因
肌に摩擦を起こしてしまう原因は殆どが人為的理由が多いです。
その代表例は乾布摩擦ではないでしょうか。
乾布摩擦は以前に健康法として推奨され、掻く事と同じ様に角層を傷つけ、皮膚を敏感にしてしまい皮膚炎が起きてしまう。
我々日本人の多くが毎日入浴し、全身を石鹸のついたタオルで摩擦してしまう過激なボディケアをしている。
刺激性皮膚炎という疾患はなく、ナイロンタオルやボディブラシの併用で摩擦黒皮症になってしまうとされている。
乾布摩擦以外でもやってしまいがちな事を幾つか紹介していきます。
「擦り過ぎ」の例① 化粧をきっちり落とさないと駄目という呪縛
化粧落としの際に知らず知らずの内に擦っている。
シミ治療にあたる皮膚科の先生は“化粧が残ってしまっても構わない”と言うが、“化粧が残ってしまっても構わない”と言われると驚き、“化粧をきっちり落とさないと駄目”という呪縛が結果として「擦り過ぎ」てしまい、その呪縛を解く為に考え方を変えてもらう事が一番難しいと皮膚科の先生は述べる。
そして、化粧が多少残る事を気にせず兎に角「擦らない」事が重要だと皮膚科の先生は強調する。
因みに化粧落としの際、拭き取りシートを使うのでなく洗い流す洗顔にする事でシミが14日程度で改善された例があります。
この様に化粧落としの方法1つで短い時間で改善される程、化粧落としは「擦り過ぎ」の大きな要因です。
「擦り過ぎ」の例② 化粧の仕方
化粧時に利き手側を意識せずもう一回塗り直す。
化粧品をちょっと多めに塗ってしまい、その部分にシミが出来てしまったら、化粧をする事が自体がどれだけ肌全体に負担を掛けてるのかとなってしまいます。
メイク道具が汚れると肌に予想以上のダメージを与えてしまいます。
それは、パフやブラシは使用時に直接肌に接していて皮脂や汗がメイク道具に付き、皮脂汚れがメイク道具に蓄積されてしまうからです。
汚れを落とさず使用すると顔ダニやニキビの原因になってしまいます。
綺麗に化粧をしてもメイク道具の汚れが原因で肌荒れになるのは悲しいです。
パフは2日に1回、ブラシは1週間に1回はしっかり洗顔料を使って洗い、清潔な化粧道具を保ちたいものです。
因みに、化粧道具は柔らかい素材の化粧道具を用いる事で14日程度でシミの症状が改善された例があります。
擦り過ぎの例③ 何気無い行為
意識せず目を擦ってしまう。
「擦り過ぎ」は何気無い行為でなる事を理解した上で、自分の癖や習慣を見つめ直してみてはどうでしょうか。
擦り過ぎの例④ 洗顔
なぜ洗顔によって肌を擦り過ぎてしまう事に?
それは、“洗顔”という言葉の持つイメージにあります。
汚れ落としの為に「擦る」必要があるという誤解
石鹸を用いての洗顔は、“汚れ落とし”のイメージが強い為、“汚れを落とさないと”と思い込み、意識せずに汚れ落としの動作「擦る」という事を行いがちになります。
しかし、シミを予防する観点から僅かでも肌に摩擦が発生すれば皮膚に炎症を起こす為、避けたい所です。
もう1つの誤解は洗顔は手で洗い落すイメージがある事も要因の1つです。
洗顔は手で汚れを洗い落とすイメージが強いが、手ではなく泡の方に汚れを絡ませる程度のイメージが正しい洗顔方法になります。
皮膚科の先生はこの点に「石鹸の泡を肌に乗せるだけで汚れのおよそ80%は落ちるとされる」と述べています。
何故この様な泡に汚れを絡ませる方法が正しい洗顔かというと石鹸の仕組みを活かすからです。
石鹸は界面活性剤(皮膚と汚れの境目に働きかけ汚れを浮き上がらせる性質)が配合されています。
界面活性剤はあまりいいイメージがないが、悪いのは皮膚などに悪い影響を及ぼす事のある成分を用いた合成界面活性剤であり、界面活性剤の仕組み自体は物理的に当たり前の概念です。
この様に分かると、手で泡を作り → 顔に泡を広げ → 汚れに泡を絡ませる 、石鹸の界面活性剤の作用を促す為のツールで、主役は石鹸の泡です。
その為、手では顔に触れずに主役の石鹸の泡で顔に触れる、という意識が必要です。
擦りすぎの例⑤ タートルネック・首回りの狭いTシャツ・セーター
首回りの狭い衣類は、脱ぎ着する時に絶対「顔に摩擦」が発生します。
衣服による摩擦は静電気が発生するぐらいの強さです。
痒みなどで手で擦るより肌は大きなダメージを受けます。
少なくても着る時と脱ぐ時、1日2回は強い摩擦を与える事になり、その際に角質層を傷つけたり剥がしてしまいます。
擦り過ぎの例⑥ マスク
マスクによる肌荒れの原因とは?
1度使ったマスクはメイクや汚れが付着している為、汚れたマスクを繰り返し着用と、それが肌への刺激となり肌荒れを引き起こします。
マスクは使ったらその日の内に処分し、常に清潔なマスクの着用をしましょう。
市販で販売されているマスクの多くは“不織布タイプ”のマスクです。
“ガーゼタイプ”のマスクは肌の刺激が少ないが、“不織布タイプ”のマスクに比べてウイルスを防ぐ為のフィルター機能は弱いです。
風邪やインフルエンザが流行する時期は“不織布タイプ”のマスクが良いが、肌荒れの事を考えると“ガーゼタイプ”のマスクがオススメです。
その為、細菌が増殖しニキビや肌荒れの原因となってしまいます。
肌荒れは特にマスクが当たる肌や唇が荒れます。
肌荒れの人は肌荒れが促進される為、長時間の使用は避けた方が良いでしょう。
肌に摩擦を起こさない為に気を付けたい事

顔の表面は兎に角デリケートであり、刺激や摩擦を最低限に抑える事が美肌の秘訣になります。
そう言ってもどの位気を付けたら良いか分からないという人も多いはず・・・
神経質すぎるのも良くないが、最低限気を付けておくべき幾つかのポイントを押さえましょう。
顔に触れるタオル類の状態
タオルは使い続けるとゴワゴワした感触になってしまう。
そんなゴワゴワしたタオルも肌にダメージを与える「刺激」になっています。
勿論全身柔らかいタオルを使うのがベストだが、フェースタオルだけでも新しくてふわっとした物を用意してみましょう。
また、拭く時もそっと優しく押さえるだけで上下にゴシゴシ動かさないのがコツです。
刺激の少ない下着や衣類を
皮膚がカサカサしている人は皮膚が敏感になっている為、下着や衣類が痒みの原因になる事もあります。
ポリエステルなど化学繊維製品は肌との摩擦が多く、汗を吸い取りにくいため痒みの原因になりやすいです。
直接肌(皮膚)に触れる下着は綿製品やシルクを選ぶのが良いです。
洗濯はすすぎが不十分で洗剤が残ると痒みの原因になるので十分すすぐと良いです。
それでも気になる人は敏感肌用の洗剤や柔軟剤が売っているので利用するのもアリです。
枕カバーの素材と清潔さ
体勢によって枕に顔が付いた状態で寝ている人もいるが、うつ伏せで寝ると顔のどちらか半分が枕に密着した状態となり、寝返りを打つ事によって摩擦となり刺激になります。
枕カバーの素材は凹凸のないさらっとした綿やガーゼ、シルクの素材がお勧めです。
ワッフル生地やパイル生地は刺激になりやすいので避けたい所です。
毛玉ができるとそれが凹凸になってしまうので、しっかり取り除く事がベストです。
カバーは最低でも1週間に1度は洗濯し、枕カバーに付着した化粧品やヘアトリートメント、クリーム、ホコリやちりなどを取り除く事です。
洗顔の仕方
指先や手のひらで擦る様な洗顔は大きな負担を肌にかけています。
正しい洗顔の仕方を知らなければ、いい洗顔料を使っていても効果はありません。
人差し指と中指と薬指の先端だけを使い、クルクルと泡を転がす様に洗いましょう。
因みに泡の弾力でマッサージする様に洗うと毛穴の汚れなども落としやすくなる。

化粧水や乳液を塗る時の力加減
肌のお手入れ時の力加減やコットンの繊維と肌との摩擦にも注意が必要です。
コットンは繊維と肌との摩擦が肌を傷つける事になる為、使うコットンは低刺激の柔らかい物を選びましょう。
また、手で化粧品を塗っていく場合、力加減は“絹豆腐の表面上をサッと撫でる”程度の繊細な手つきで。
女性の多くのスキンケアは力加減が強い人が多いのではないでしょうか。
お肌を摩擦から守るため、貴女に出来る事を!
摩擦とは物と物が擦れ合って生じる事でありますが、今回はお肌と摩擦の関係に焦点を当てて、お肌と摩擦が生じてしまったらお肌にどんな影響を与えてしまうのか見てきました。
お肌と摩擦が生じてしまったら、肌荒れ、乾燥肌、ニキビなどの肌の炎症、肌の黒ずみなどの色素沈着、シワ、赤ら顔、花粉症、靴擦れ、股擦れなど、お肌へダメージを与えてしまいます。
お肌へダメージを与えるのは擦り過ぎてしまう事が大半ですが、例えば化粧をする時、化粧を落とす時、顔を掻いてしまう、洗顔をする時、セーターを着る時、マスクを着用する時など、身近な行為が原因となっています。
お肌を摩擦というダメージから守る為、ふわぁっとしたタオルの使用、直接肌に触れる下着類は綿製品・シルク製品を選ぶ、ゴシゴシ洗顔ではなく泡をクルクルと転がす様な洗顔をする、お肌のお手入れ時は絹豆腐の表面をサッと撫でる感じの力加減でお手入れする事をご紹介しました。
貴女のお肌は貴女が守り、より美しいお肌にするのも貴女です!
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