鼻にできる黒いポツポツの正体、皆さんはお気づきですか?
皮脂が頭に思い浮かんだ方が多いと思いますが、実は主成分は皮脂ではありません。
では、その主成分は何なのでしょうか?
面疔(めんちょう)は顔にできるおできのことです。
鼻が赤く腫れあがり痛みがあれば、それはニキビではなく面疔の疑いがあります。
今回は鼻にできる厄介なニキビや鼻のおできとの違いなどをまとめました。
Contents
鼻のニキビの原因で多い皮脂について
毛が生えている毛穴の内部には皮脂腺という小さな線があります。
皮脂はこの皮脂腺からの分泌物です。
血液中の糖分などから作り出され、汗と混ざり合い皮脂膜を形成して肌を保護しています。
- 肌から水分が蒸発するのを防ぐ
- 外部から雑菌の侵入を防ぎ、雑菌の繁殖を防止する
- 外的刺激や衝撃を滑らせるようにして逃がす
皮脂腺は毛が生えている場所(毛穴)にあるため、毛のない手のひら・足裏にはありません。
体の中では、頭・顔・胸・背中・手脚の順で多く分泌しています。
皮脂の分泌量は1日平均、およそ1~2gで年齢・環境・季節などで変化します。
皮脂の分泌量は気温によって変化し、気温が高いときは多くて低いときは少なくなります。
皮脂は思春期から増え始め、20代前半をピークにその後は次第に減っていきます。
皮脂以外で考えられる鼻ニキビの原因
次に、皮脂以外の鼻ニキビができる原因を見ていきましょう。
原因 | 説明 |
ホルモンバランスの 乱れ |
強いストレスや慢性疲労・食生活の乱れ・睡眠リズムの乱れにより、男性ホルモンの分泌が多くなるとニキビができやすくなります。 この男性ホルモンの影響は頬や顎などのフェイスラインに表れやすいのですが、鼻も少なからず影響を受けます。 |
紫外線 | 顔の中でも鼻は高い場所に位置しているため、紫外線の影響を受けやすい場所です。 紫外線対策が疎かになっていると、肌の保護にとって重要な役割を果たしている皮脂が酸化し、肌を保護する働きが弱まりニキビの原因になります。 |
癖 | 手には無数の雑菌がこびりついているので、鼻を触る癖は手の雑菌を移し、ニキビの原因を作っているようなものです。 |
洗顔 | 鼻、特に小鼻の周りは、洗い残しやすすぎ残しの多い場所です。 すすぎ残しで落としきれなかった汚れは酸化し、肌が炎症を起こす引き金となるため、鼻周辺は念入りにすすぎ泡が残らないようにしましょう。 |
汗 | 鼻周りは汗を掻きやすい場所です。 汗をそのまま放置すると、雑菌が繁殖しニキビへと進行することがあります。 |
鼻をかむ行為 | 花粉症の時期に鼻ニキビが増えた経験はありませんか? 鼻をかむのが肌への刺激となるため、何度も鼻をかむとニキビができやすくなります。 |
鼻ニキビの治し方とケア
顔にできるニキビのなかで鼻ニキビだけの特別な対処法はありませんが、スキンケアやメイクのポイントをご紹介します。
正しいスキンケアをする
- 洗顔料をしっかりと泡立ててから、パックをするように顔全体に泡を乗せます。
- 肌を強く擦らずに、泡を肌の上で転がすように優しく丁寧に洗いましょう。
- 洗い流すときは、肌へ刺激を与えないようにぬるま湯を使用し水圧も弱めにします。
- 洗顔後は乾燥した肌の水分量を増やすために化粧水をつけます。
- 化粧水を付けた後は、手のひらで乳液やクリームを顔全体にまんべんなく塗りつけ、水分が蒸発しないようにしましょう。
- 指で直接刺激を与えないようにすること
- 泡に皮脂や汚れを吸着させること
その他のケア
正しいスキンケアの方法をご紹介しましたが、それだけでは十分なケアとはいえません。
ここでは鼻ニキビの改善に有効な3つの方法をご紹介します。
メイクの厚塗りは避ける
鼻に関わらず顔にニキビができている場合は、メイクは可能であれば控えるようにしましょう。
メイクは毛穴を塞いでしまうため、ニキビが治りにくくなってしまうためです。
ただ、メイクをして外出したい場合もありますよね。
そんなときには薄く塗り、帰宅後はしっかりとクレンジングをしてメイクのすすぎ残しがないようにしましょう。
食生活の改善
糖質や脂質が豊富に含まれている食事は、皮脂の分泌量が増える原因になります。
お菓子を食べる頻度を下げ、良質なビタミン・ミネラル・タンパク質が摂取できるような食事を意識しましょう。
緑黄色野菜・大豆食品・青魚などを中心に食べることで、肌質が次第に改善していきます。
肌荒れを治すために良い・悪い食べ物の成分一覧表で食生活の改善方法を確認しましょう!!
鼻に触れないようにする
鼻に触る癖がニキビの原因になることは説明しましたが、ニキビを治すうえでも鼻に触れないようにしましょう。
マスクの着用は鼻に生地が擦れ、肌への刺激となることから鼻ニキビが完治する妨げになります。
花粉症の時期などでマスクの着用が増えるときは、マスクの生地が鼻に頻繁に触れないような工夫をしましょう。
鼻ニキビがシコリになる過程と対処法
鼻のニキビが時間の経過とともに硬さを増していった経験はないでしょうか?
痛みや痒みを感じたり、何となく違和感を感じるのであればしこりニキビができている可能性があります。
ここでは、あまり耳にしないしこりニキビができるまでの過程とその対処法を見ていきます。
鼻ニキビがしこりニキビになるまで
ニキビは症状の重さによって、白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビ・しこりニキビ(紫ニキビ)の順に進行していき、治癒するまでの時間がかかるようになります。
白ニキビと黒ニキビは炎症が起きていない初期段階のニキビですが、赤ニキビ以降のニキビは炎症を伴い、痛みや痒みを感じることがあります。
また、赤ニキビ以降のニキビはセルフケアで治すことが難しく、皮膚科で治療しなければ治らない場合もあります。
赤ニキビがさらに悪化したものが黄ニキビです。
黄ニキビは炎症が皮膚の深くまで達し重症化したもので、痛みや痒みを感じることはありませんが、炎症が治ってもニキビ跡や色素沈着として残ることが多いニキビです。
しこりニキビは黄ニキビの悪化がさらに進み、数あるニキビのなかでは症状がもっとも重く治りづらいニキビです。
痛みや痒みを伴う原因は、炎症の悪化が活性酸素を生むことにあります。
その結果、炎症が肌内部から毛穴の外まで及ぶようになり、痛みや痒みが引き起こされます。
そして、形状が保てなくなった毛穴を元の形に修復するために新しい細胞が次々に作られます。
増えすぎた細胞は肌を硬くし、しこりニキビの元が作られるのです。
しこりニキビの対処法
しこりニキビの「しこり」ができる過程はご理解いただけたでしょうか?
次にしこりニキビの対処法をご紹介します。
ホルモンバランスを整える
ホルモンバランスの乱れは皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりを招くので、ニキビの改善・予防のためにはホルモンバランスを整える必要があります。
ホルモンバランスが乱れる大きな原因は生活習慣の乱れで、次のようなものが挙げられます。
生活習慣を改善することは、鼻ニキビだけに限らず体全体のニキビ予防になります。日頃から規則正しい生活を送るように心がけ、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
お酒はたしなむ程度することや喫煙の習慣を見直すことも大切です。
腸内環境を整える
腸内の老廃物のなかには、ニキビが悪化する原因になるものが含まれるため、老廃物は体外にしっかりと排出される必要があります。
腸内環境の悪化は老廃物の排出を難しくし、便秘や肌荒れを招くこともあります。
冷たい飲み物を避け、食物繊維が豊富な食材を摂るようにして腸内環境を整えましょう。
しこりニキビの予防・改善には、食べ物・飲み物にも気を配る必要があります。
血行の改善
糖質や脂質の多い食事は血液の流れを悪くしてしまい、ニキビが悪化する原因をつくります。
皮脂の過剰分泌にもつながり、毛穴詰まりを起こすことから糖質・脂質を摂りすぎないようにしましょう。
皮脂を抑える働きがあるビタミンB群や、ニキビ予防・改善に効果的なビタミンCを積極的に摂るとよいでしょう。
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皮膚科で治療する
しこりニキビをセルフケアだけで治すことは難しいと言われています。
痛みや痒みを感じたり、症状が長引いたりする場合には皮膚科や専門のクリニックを受診するようにしましょう。
頻繁に触らない
しこりニキビは痛みや痒みを伴うので、ついつい触りたくなってしまうかもしれませんし、潰したいという衝動に駆られることもあるでしょう。
しかし、どちらも雑菌が原因で炎症がひどくなり、症状が悪化する可能性があります。
ニキビに触る癖がある場合は、手には無数の雑菌が付着していることを心に留め、なるべく触らないように意識することが大切です。
ニキビではない!気を付けたい鼻の上のデキモノ
鼻の頭や小鼻付近のできものに痛みを感じたことはありませんか?
赤く腫れあがっているため赤ニキビと思われがちですが、痛みがある場合は面疔が疑われます。
面疔(めんちょう)とは
面疔とは顔にできた化膿したおできのことです。
多くの場合は、化膿の原因菌である黄色ブドウ球菌が毛穴に入り発症します。
毛穴の周辺に化膿性の炎症が起こり、激しい痛みや熱を伴うこともあります。
面疔は肌を不潔にしているとできやすいため、化粧をしたまま寝たり、汗を拭かずにそのまま放置したりするなど、毛穴が塞がったままの状態は避けるようにしましょう。
面疔の治し方
治癒するまでの期間は腫れ具合によって変わり、腫れが軽度の場合は1週間程度で軽快しますが、腫れがひどく症状が悪化していると、治癒するまでに数週間かかることもあります。
皮膚科専門医がいる病院やクリニックで早期に治療することが望ましいですが、病院に行くまでに時間があいてしまう場合は、応急処置として市販薬を使用するとよいでしょう。
市販薬は抗生物質入りの軟膏が効果的ですが、症状によって適切な薬も変わってくるため、購入時は薬剤師さんに相談することをおすすめします。
面疔とニキビの違い
ニキビは赤みのある小さな膨らみが特徴ですが、面疔は鼻全体が腫れ、触ると硬いシコリのような感触があります。
ニキビと面疔の大きな違いは痛みの有無です。
ニキビは小さいうちは痛みを感じることが少ないですが、面疔は小さくても痛みを感じます。
また、痛みとともに熱が出ることもあり、炎症が進行すると激しい痛みを感じるようになります。
痛みの違いは、ニキビが肌の浅い部分に炎症ができるのに対して、面疔は肌の奥深くまで炎症が及ぶためです。
触ってみて痛みを感じるようであれば、面疔を疑ってみたほうがよいでしょう。
黒ニキビや角栓・鼻の毛穴ケア
鼻の毛穴や黒ずみに悩まされていませんか?
黒ニキビと誤解してしまう方もいるかもしれませんが、黒ニキビと毛穴の黒ずみ(角栓の酸化)は似ているようで全くの別物です。
黒ニキビと鼻の黒ずみの違いは?
黒ニキビは初期段階のニキビが進行したもので、鼻の黒ずみは角栓が酸化したものです。
黒ニキビとは
白ニキビの症状が進行したニキビのことで、毛穴が開いて皮脂が酸化することで黒く見えます。
鼻や小鼻に多くみられ、白ニキビ同様に炎症は起きていませんが、そのまま放置すると炎症が起こり赤ニキビに進行する場合もあります。
シミやホクロのようにも見えることから、鼻に出来た場合は目立ちやすいニキビです。
鼻の黒ずみの原因
皮脂や角質が毛穴に詰まり固まったものを角栓といいます。
角栓の主成分は皮脂と思われがちですが、角栓を構成している70%は古い角質(タンパク質)です。
毛穴の詰まりを放置すると表面が乾燥し、紫外線や空気に触れ酸化することで黒ずみができます。
角栓を除去しても繰り返し発生する場合は、ターンオーバーの乱れ・皮脂の過剰分泌・クレンジング不足などが考えられます。
黒ニキビと鼻の黒ずみの違い
黒ニキビと鼻の角栓の黒さは、皮脂や角質など汚れの酸化が原因であることが分かりました。
しかし、黒ニキビはあくまでも白ニキビが発展したニキビの一種で、鼻の黒ずみ(角栓の黒ずみ)は毛穴に詰まった汚れが原因です。
二つの違いを理解して、次のような毛穴ケアを取り入れてみてはいかがでしょうか?
黒ニキビや鼻の黒ずみになりにくい肌に整っていくはずです。
鼻の毛穴をケアする方法
毛穴をケアする目的はニキビ予防や毛穴詰まりの解消などがありますが、ここでは毛穴詰まりの解消に焦点をあて、ケアの方法をご紹介します。
洗顔で毛穴ケア
角栓の主成分は古い角質(タンパク質)のため、タンパク質を分解する作用のある弱アルカリ性の洗顔料か、タンパク質分解酵素入りの洗顔料を一週間に一回程度取り入れるのがおすすめです。
- 肌への負担を避けるため洗顔は手際よく行う(45秒程度を目安とする)
- 30~34度のぬるま湯で丁寧にすすぐ。すすぎ残しは黒ずみやくすみの原因となるため
- 洗顔後はシワの原因を作らないようにタオルで押さえながら水分をとる
化粧水で保湿ケア
洗顔で毛穴をきれいに整えた後は、肌に充分な潤いを与えましょう。
きれいな毛穴を維持するためには保湿は欠かせません。
洗顔後の化粧水は毛穴の引き締め・詰まりの改善に効果のあるビタミンC誘導体入りの化粧水がおすすめですが、ビタミンC誘導体は皮脂の分泌を抑える働きがあるため、肌の水分量の低下が進む可能性があります。
ビタミンC誘導体入りの化粧水を使った後は、肌の乾燥を防ぐためにコラーゲン・セラミド・ヒアルロン酸といった保湿成分入りの化粧水でしっかりと保湿しましょう。
生活習慣を見直す
スキンケアで毛穴のケアをすることは、毛穴の状態を整え維持していくうえで大切な習慣です。
さらに、日頃の生活習慣を見直すことで黒ニキビや角栓を予防しましょう。
- 良質な睡眠
- ストレスを溜めない
- バランスの良い食生活
上に挙げた生活習慣はニキビだけではなく、肌トラブル全般の予防や改善につながります。
心身ともに影響を及ぼす生活習慣は、毎日の健康的な生活を送ろうとする心がけがとても大切です。
鼻美人を目指しましょう
鼻は顔の中心にあるため目立ちやすい部分ですよね。
小さなニキビができるだけでも気になってしまい、人と近距離で話すことが恥ずかしく思える人もいるかもしれません。
しこりニキビも面疔も治るまでに時間がかかるうえに、一人で治すことが難しい皮膚の病気です。
そのため悪化を食い止める予防がとても大切になってきます。
日頃の適切なケアで鼻を清潔に保ち、いちご鼻にも悪化したニキビにもならないように気を配り、近い距離でも自信のもてる鼻美人を目指していきましょう。
自分一人ですべてを対処しようとするのではなく、皮膚科での相談も忘れないでくださいね。
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