ニキビの原因となる様々な菌やウイルスとは?菌やウイルスとニキビが生じる関係性を解説します!

考え事をしている女性 ニキビ

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何歳になっても発症するのが嫌なのがニキビですよね。
ニキビは人目につきやすいため、「ニキビが目立つのが嫌だなぁ…」と思われる方が多いのではないでしょうか?
では、ニキビはどの様な原因で発症するのでしょうか?
今回は知っている様で実は知らなかったニキビを生じさせてしまう細菌やカビ、ウイルス性イボなどの原因菌を中心に解説していきたいと思います。

ニキビが発生するメカニズムとは?

ここではニキビが生じる原因、どの様なサイクルでニキビは進行していくのかを解説していきたいと思います。

ニキビが生じる原因

ニキビが生じる主な原因は次の通りです。

ニキビが生じる主な原因

ニキビの発生源は脂腺性毛包(しせんせいもうほう)と言う毛穴の一種であり、発達した皮脂腺を持っているのが特徴です。
この脂腺性毛包は顔や胸、背中に存在し、これらの箇所がニキビが生じやすい箇所です。

健康なお肌は皮脂の出口となる毛穴が解放されているため、皮脂は毛穴の中に溜まらずに外部に排出され、ニキビは発生しませんが、毛穴の出口が閉じてしまい皮脂が排出されずに溜まってしまうとニキビが生じてしまいます。

生じてしまったニキビ

ニキビの原因菌は何故増殖してしまう?

アクネ菌と言う言葉を耳にした事があるかと思いますが、アクネ菌はニキビが生じる原因となる細菌であり、アクネ菌は私達の肌に存在している常在菌の一種です。

アクネ菌は酸素が嫌いであり、皮脂を好んでいます。
毛穴が閉じてしまうと酸素が無くなくなってしまい皮脂が沢山ある状態になるため、アクネ菌にとって住み心地が良い環境となります。

ニキビが進行していくサイクルとは?

では、どの様なサイクルでニキビは悪化していくのでしょうか?

順序 説明
1 微小面皰
(びしょうめんぽう)
毛穴が閉じてしまっている状態です。

この段階では実際に目で見ても分からない状態であり、勿論痛みもありません。

2 面皰(めんぽう) 微小面皰の中でアクネ菌は増殖していき、肌表面が少し盛り上がった状態です。

光に透かして見るとブツブツが見える、顔に触れた際にザラっとすると言う状態であり、この段階では炎症も生じていないため、まだ痛みはありません。

毛穴が閉じたものを白ニキビ、毛穴が開いて角栓が塞がれてしまったものを黒ニキビと呼びます。

3 丘疹(きゅうしん)、
膿疱(のうほう)
毛穴の中でアクネ菌はどんどん増殖していき、炎症が生じた状態です。

丘疹はポコッと出っ張った状態で赤ニキビと呼ばれており、膿疱は化膿して黄色く見える事から黄ニキビと呼ばれています。

この様に炎症が生じて痛みを伴って初めてニキビと気が付く方が多いです。

4 嚢腫(のうしゅ)、
硬結(こうけつ)
炎症が進行して毛穴の構造自体が破壊されてしまった状態であり、ニキビの中で最も重症です。

ボコボコとした袋の様になってしまった状態を嚢腫、しこりの様に硬くなってしまった状態を硬結と呼びます。

表の様にニキビは段階的に進んでいく疾患ですが、3番目のサイクルで生じる炎症が治まると痛みや赤みが引いてしまうためニキビは治ったと勘違いをしてしまう方が多いです。

また、2番目のサイクルの面皰の状態でケアを止めてしまう方が多いですが、実際には毛穴にはまだまだニキビの種が潜んでいるため直ぐにニキビが再発してしまいます。
これが「ニキビが同じ箇所に繰り返し生じてしまう」と言う理由です。

アクネ菌とニキビとの関係

ニキビの原因として知られているアクネ菌ですが、正式名称は「プロピオニバクテリウム・アクネス」と言います。
普段から私達のお肌に住み着いている常在菌の一種でありますので、ニキビが無い方のお肌にもアクネ菌は住みついています。
何故ニキビが生じる場合と生じない場合があるのでしょうか?

アクネ菌には善玉菌と悪玉菌の2種類存在します。

善玉菌は…
善玉菌はお肌のphを弱酸性に維持してくれ、その他の病原菌の繁殖を抑制してくれます
悪玉菌は…
悪玉菌は毛穴に潜んで皮脂を餌にして増殖し、リパーゼ酵素と生成してしまいます。
このリパーゼ酵素によって分解された脂肪が遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん)とグリセリンと言う物質を生み出し、この遊離脂肪酸が毛穴を刺激する事によってニキビが悪化してしまいです。

ニキビの原因は嫌気性菌?

菌をフェルトで表現した画像

ニキビの原因菌であるアクネ菌は嫌気性菌の仲間に分類されます。

嫌気性菌は生育に酸素を必要としない細菌の事です。
嫌気性菌は酸素が存在しても生育する事が出来る通性嫌気性菌と、大気レベルの濃度の酸素に暴露する事によって死滅してしまう偏性嫌気性菌に分ける事ができ、アクネ菌は通性嫌気性菌に分類されています。

嫌気性菌は発酵、または嫌気呼吸と言う代謝系で生育に必要なエネルギーを獲得します。
通性嫌気性菌は酸素の有無に関わらず発酵、または嫌気呼吸でエネルギーを獲得します。

マラセチア菌と背中ニキビ

ここでは背中ニキビが生じる原因、専用ケアについて解説していきたいと思います。

背中ニキビの原因とは

顔に生じるニキビと背中に生じるニキビは原因菌が異なります。
顔に生じるニキビはアクネ菌が原因ですが、背中に生じるニキビの原因菌はマラセチア菌と言う真菌であり、真菌はいわゆるカビです。
アクネ菌は顔に多く生息しているのに対し、マラセチア菌は身体に多くに存在する脂を好む真菌(カビ)です。

マラセチア菌が毛根を保護し、伸長通路となっている毛包内で炎症を引き起こす事で背中ニキビが生じます。
背中ニキビは基本的に自然治癒する事はなく、専用のケアをする事が必要となります。

皮脂を好む真菌であるため、皮脂分泌が増える春から夏にかけて背中ニキビは悪化していきます。
特に背中は汗を掻きやすい箇所であり、熱さやストレスを感じた際にかく汗はベタついて蒸発しにくく、皮脂を多く含んでいます。
これを放置をしてしまうと毛穴が詰まり、背中ニキビの原因となりますので、この時期は特に背中ニキビが生じやすくなります。

生じてしまった背中ニキビ

背中ニキビの専用のケアとは

背中ニキビが生じてしまった場合、マラセチア菌に働きかけて殺菌・抗菌作用を発揮するイソプロピルメチルフェノールが配合されている軟膏などを使用してケアする事をおすすめします。

同時にアクネ菌も炎症を悪化させる原因になり得るためアクネ菌を殺菌するサリチル酸と、炎症を鎮静させるグリチルリチン酸2Kが配合されている専用ケア商品の使用が好ましいです。

マラセチア菌は脂を好む真菌のため、オイル成分が配合されていないものが良いでしょう。
専用のケア商品を使用しつつ、シャンプーやリンスの濯ぎ残しがない様に洗い、また角質ケアをしっかり行い、毛穴を詰まらせない事も大切です。

カビはニキビと関係があるのか

「マラセチア菌と背中ニキビ」でも解説しました通り、アクネ菌は細菌、マラセチア菌は真菌(カビ)です。
アクネ菌もマラセチア菌も私達のお肌に存在する常在菌です。

細菌とは
細菌とは単細胞生物であり、生きるために最小限の機能を一つ一つの細胞に持っているため、子孫を残すには単純な二分裂で事足ります。
細菌の中の常在菌には善玉菌、悪玉菌、日和見菌(ひよりみきん)があります。

  • 善玉菌:お肌にとって有益な働きをする菌(表皮ブドウ球菌)
  • 悪玉菌:お肌にとって有害な働きをする菌(黄色ブドウ球菌)
  • 日和見菌:環境や条件によって有益にも有害にもなる菌(善玉菌が多ければ、善玉菌の働きをし、悪玉菌が多ければ、悪玉菌の働きをする)
カビとは
カビは様々な形態や機能を持つ細胞からなる多細胞生物であり、生殖には専用の細胞を作るなど子孫を残す仕組みも複雑です。
マラセチア菌が原因で生じる背中ニキビはマラセチア菌が関わっているため、カビでニキビが生じると言っても過言ではないのでしょうか。
あまりにもニキビが治らないと思いましたら真菌(マラセチア菌)によるマラセチア毛包炎を疑った方が良いでしょう。
マラセチア菌は悪玉菌ですが適切な処置を行えば良くなります。

ニキビに混在するウイルス性いぼ

一見すると「ニキビなの?」という肌の色に近いニキビがあり、触れるとだんだんと増えてしまうニキビです。
実際にニキビと言うほど盛り上がっている訳でもなく、シミが盛り上がった様に楕円形をしています。
実はこれはニキビではなく、扁平(へんぺい)ゆうぜいと言うイボの一種であり、ニキビ特有の触れるとチクチクする様な痛みや痒みはありません。

ばい菌とウイルスを表しているイラスト

扁平ゆうぜいはヒトパピローマウイルスに感染する事により額やホホ、手背に生じる皮疹であり、大きさは直径1cm以内でやや膨らみがあり、薄紅色の平たい形をしているのが特徴です。

この事からニキビが生じてしまったと勘違いをしてしまい、ニキビケアを行なったがために扁平ゆうぜいが治らないと言う事があり得ます。

ニキビが発生する原因を理解してニキビケアに役立てましょう!

今回はニキビが生じさせる原因菌について解説していきました。

ニキビが生じる主な原因は以下の通りです。

ニキビが生じる主な原因
  • 皮脂の過剰な分泌
  • 毛穴の出口が閉じてしまう
  • ニキビの原因菌の増殖

また、ニキビが生じたら以下の順序を経て、ニキビは悪化していきます。

ニキビが悪化していくサイクル
  1. 微小面皰(びしょうめんぽう)
    毛穴が閉じてしまっている状態であり、この段階では目で見ても分からない状態です。
  2. 面皰(めんぽう)
    微小面皰の中でアクネ菌は増殖し、肌表面が少し盛り上がった状態です。
  3. 丘疹(きゅうしん)、膿疱(のうほう)
    毛穴の中でアクネ菌はどんどん増殖し、炎症が生じた状態です。
    丘疹はポコッと出っ張った状態で赤ニキビと呼ばれており、膿疱は化膿して黄色く見える事から黄ニキビと呼ばれています。
  4. 嚢腫(のうしゅ)、硬結(こうけつ)
    炎症が進行して毛穴の構造自体が破壊されてしまった状態であり、ニキビの中で最も重症です。
    ボコボコとした袋の様になってしまった状態を嚢腫、しこりの様に硬くなってしまった状態を硬結と呼びます。

アクネ菌は私達のお肌に常在する常在菌です。
アクネ菌には善玉菌と悪玉菌がありますが、その内悪玉菌がニキビの原因とされています

また、アクネ菌は嫌気性菌の仲間に分類されています。
嫌気性菌とは生育に酸素を必要としない細菌の事であり、酸素が存在しても生育する事が出来る通性嫌気性菌と、大気レベルの濃度の酸素に暴露する事によって死滅してしまう偏性嫌気性菌に分ける事ができ、アクネ菌は通性嫌気性菌に分類されています。

次に背中ニキビが生じる原因について解説しました。
顔ニキビと異なり、背中ニキビを生じさせる原因菌が顔ニキビとは異なります。
背中ニキビを生じさせる原因菌はマラセチア菌と言う真菌であり、真菌はいわゆるカビにあたります。
アクネ菌は顔に多く存在していますが、マラセチア菌は身体のあちこちに存在しており、アクネ菌と同様に脂を好んでいます。

背中ニキビは皮脂分泌が盛んになる春から夏にかけて発生する事が多いです。
背中は汗を汗をかきやすい箇所であり、背中にかく汗はベタついて蒸発しにくく、皮脂を多く含む事から放置をしておくと毛穴が詰まってしまい、背中ニキビの原因となります。

カビとニキビの関係ですが、上記にも触れました通りマラセチア菌はカビであり、背中ニキビの原因とされている事から、カビが原因でニキビが生じてしまうと言えるのではないでしょうか。

最後に扁平ゆうぜいについて解説しました。
一見すると「ニキビなの?」という肌の色に近いニキビがあり、触れるとだんだんと増えてしまうニキビであり、実際にはニキビと言うほど盛り上がっている訳でもなく、シミが盛り上がった様に楕円形をしています。
この様な症状はニキビの症状ではなく、扁平ゆうぜいと言うウイルス性のイボによって生じます。

悩みが解決した女性

この様にニキビが発生する場所によって原因菌が異なる事がお分かり頂けたかと思います。
この事を知る事によりニキビが生じてしまった場合に適切な対処ができ、また一日でも早く治す事が出来るのです。
今回の記事が貴方のニキビケアの参考になれば幸いです。

 

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