女性なら幅広い年代で誰もが憧れを持つ美白肌。
そんな美白肌を手に入れるために、美白の効果が期待できるとされている美白医薬品を購入される方も多いのではないでしょうか。
しかし、過去に美白医薬品を使用したことで白斑といった問題が生じました。
その白斑の問題とは具体的にどういった問題であり、どのような症状だったのでしょうか。
また、こちらでは美白医薬品の効果について詳しく見ていきたいと思います。
白斑の問題
過去に問題が生じた美白医薬品はメラノサイトに関して毒性をもたらす仕組みを持った医薬品でした。
その量が少なければ問題は起きないのですが、様々な要素が重なることでメラノサイトに多量に取り込まれるとメラノサイトが死んでしまい、その結果白斑が生じてしまったという訳です。
2013年7月にカネボウ化粧品で登場した成分のロドデノールが含まれた美白化粧品を使い、白斑の被害が続いているといった発表がありました。
例を挙げてみますと、乳牛のように白い箇所と黒い箇所があるような斑模様のように見える症状です。
境目がハッキリとした白斑が1、2個できる方もいれば身体の広い範囲にできる方もいます。
また、稀ではありますが皮膚の表面の大半に生じる方もいます。
想像すれば分かるかと思いますが、皮膚の色が黒い方ほど目立つ症状です。
白斑ができやすい箇所は顔や手足の指、手首、ひじ、膝、むこうずね、足首、脇の下、肛門と陰部、へそ、乳首などが挙げられます。
白斑のできている箇所はとても日焼けしやすいです。
また、毛包からメラノサイトが消失しているので、そこから生える毛髪も白くなってしまいます。
美白化粧品は医薬部外品?医薬部外品と美白効果について
メラノサイトについて
メラノサイトはメラニン細胞とも色素細胞とも呼ばれています。
メラノサイトとはシミの元となるメラニンを生成する細胞のことで、表皮の中でも一番深く真皮の近くにある基底層の中に存在します。
その指令を受けると、メラノサイトは自身の内部に存在するチロシナーゼといった酵素を用いて血液中のチロシンからメラニンを作り出し、メラノソームといった小胞に蓄えます。
ここが満タンになるとメラニンはケラチノサイトに送られ、そこで細胞核を紫外線から保護するように働きます。
基底層の細胞は分裂を行うことで少しずつ上に押し上げられて、約1か月経つと角質から垢になって剥がれます。
メラノサイトは歳を取るごとに機能が弱まり数が減ってしまいます。
しかし、メラノサイトは食生活を工夫することで活動を活発にすることができます。
そのため、特定の栄養素を意識して摂取すればメラノサイトの機能を向上させることが可能だと思います。
過去にハイドロキノンといった美白剤が、メラノサイトに対して毒性を持つという理由で注意すべきという認識がありました。
他には、L-システインという成分にもメラニン色素の沈着を防止する効果が期待できます。
それでは、まずハイドロキノンの主な効果について見ていきたいと思います。
ハイドロキノンの効果
ハイドロキノンは美白成分の1つです。
様々な美白成分の中でも特にシミへの効果が高いと言われていて「肌の漂白剤」とも呼ばれています。
ポピュラーな美白成分であるビタミンC、コウジ酸、アルブチンなどと比較してもおよそ10~100倍もの効果を持ちます。
ハイドロキノンはシミを増加させない効果と、今できているシミを薄める効果を併せ持つ優良な美白成分です。
それでは、ハイドロキノンの効果について具体的に説明していこうと思います。
それがなぜ黒いメラニンに変色してしまうのかというと、チロシナーゼがチロシンを酸化させてしまうためです。
ハイドロキノンはチロシナーゼの作用を抑制する効果を持ちます。
チロシナーゼが機能しなければチロシンは無色透明の状態でメラニンが黒く変色することはありません。
その結果、色素沈着を起こす黒色のメラニンが作られるのを抑制できるのです。
しかし、実をいうと大半のシミが肌の表面ではなく表皮の基底層の辺りに沈着しています。
先述したように、基底層にはメラノサイトというメラニン色素の工場が存在します。
メラニン色素はメラノサイトの中に存在するメラノソームといった袋の中で生成され、周りの細胞へと運搬されていきます。
ハイドロキノンはメラノサイトの作用を抑制する、数を減少させるといった効能が期待できます。
すなわち、メラニンを生成する工場の機能を停止させるだけでなく、工場自体を減少させることができるのです。
元通りにすることを還元と言いますが、この場合はメラニン色素を薄めることを意味します。
メラニンはチロシナーゼが酸化することで黒く変色しますが、ハイドロキノンは酸化したメラニンを元通りにする効能を持ちます。
新たにシミができるのを防ぎつつ、皮膚に沈着してしまったメラニン色素にも効果を発揮できる美白成分がハイドロキノンです。
2つの効能を併せ持つ点もシミへの効果が高いとされる理由であると言えます。
ハイドロキノンの他にL-システインという成分にも、メラニン生成を抑えるといった働きがあるので詳しく説明していきましょう。
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L-システインの効果
L-システインは非必須アミノ酸の1つで体内ではメチオニンによって合成されます。
主に医薬品や食品添加物、パーソナルケア製品などに含まれています。
L-システインは体内において抗酸化作用を持ち、新陳代謝を促してメラニン色素が作られるのを抑えたり肝臓の解毒効果も期待できます。
それらの効果を期待して、抗アレルギー薬や皮膚疾患、放射線などの白血球を減らしたり抑えたりする医薬品などの成分として使われています。
さらに、美白・美容のサプリや二日酔いの薬にも広く使われています。
体内により吸収しやすくするために、アセチル化させたアセチルシステインとしてもサプリなどに使われています。
- ビタミンCと一緒にメラニン色素の生成を抑える
- できたメラニン色素を黒色から無色へ戻す
- L-システインは皮膚における新陳代謝を促す効果があるため、できてしまったメラニン色素を外へ出す
以上の3つの効果によって、シミ・ソバカス・美白の効果が発揮出来ます。
特に、アルコールを分解する生成物質のアセトアルデヒドとダイレクトに反応して解毒させるほか、肝臓内においてアルコールを分解する酵素の作用を補助する効果も兼ね備えています。
それらの作用を用いて二日酔いを改善する効果を謳った医薬品の成分として使われています。
さらに、新陳代謝を促す効果もあるので二日酔いにおける倦怠感を和らげる効果もあります。
L-システインはブロッコリーやニンニク、小麦胚芽などの食品に少しだけ含まれているものの、必要な量を全部食事によって摂取することは困難です。
そういった理由でサプリメントによる期待が寄せられていると考えられます。
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美白医薬品の安全性
美白医薬品には様々な美白有効成分が含まれていますが、その成分によって安全性は違ってきます。
それでは、美白医薬品に含まれている成分の安全性について見ていきましょう。
ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体には水溶性、油溶性、両親媒性のものが存在します。
水溶性 | 水溶性は短い期間で吸収されるので即効性に期待できますが、吸収されないで残ってしまう場合が多く浸透力は今一つです。 即効性が高い分肌への刺激も強いので、使う時はしっかりと保湿を行って乾燥肌対策を行った上で使いましょう。 |
油溶性 | 油溶性は時間をかけて浸透するので持続的な美白効果を持つのが特徴です。 美容クリームなどの粘り気のあるアイテムに使われていて吸収に時間がかかるため、肌への刺激が少なく敏感肌などの肌悩みを持っている方にもおすすめです。 |
両親媒性 | 両親媒性は水溶性と油溶性の良いところを複合させたものです。 すなわち、肌への刺激が少ない上に即効性、浸透力、持続性が全て優れているので3つの中で最もおすすめです。 |
アルブチン
アルブチンは先述したハイドロキノンに比べて、とても安全性の高い成分と言われていて配合にも規制がありません。
しかし、紫外線を守るメラニン色素の生成を抑える効果を持つため、全く無害という訳ではなく原液に近い成分を肌に塗ることは危険です。
アレルギーに関しては、天然由来成分のβ-アルブチンよりα-アルブチンの方がアレルギー反応が出にくいですが、ハイドロキノンにアレルギーを持つ方はアルブチンでもアレルギー反応が出る可能性もあります。
強いアレルギー体質の方やアルブチンを配合した医薬品を使って赤みが出た方は、医師にしっかり相談してから使用すると良いでしょう。
トラネキサム酸
トラネキサム酸とは2002年に資生堂の申請によって、医薬部外品の美白成分として承認されたt-シクロアミノ酸誘導体です。
トラネキサム酸は炎症性プロテアーゼを抑える効果を持ち、医薬部外品の承認する前から出血防止が目的で医薬品として使われていますが、美白効果としてはプロスタグランジンの伝達を抑えたりチロシナーゼの活性を抑える効果があります。
さらに、プラスミンを抑える効果は炎症の誘発も抑えられるので、肌荒れの防止や改善する効果も期待できます。
トラネキサム酸の安全性についてですが、皮膚への刺激はほとんどなく眼に対する刺激はデータ不足ゆえにはっきりしませんが、皮膚感作の報告もないので安全性に関しては特に問題のない成分であるとされています。
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美白医薬品を正しく理解して美白を目指しましょう
いかがでしたか。
過去に美白医薬品を使用して白斑という問題が起きましたが、白斑とはメラノサイトが死んでしまうことで起こる症状のようです。
メラノサイトとはシミの元となるメラニンを生成する細胞のことで、表皮の中でも一番深く真皮の近くにある基底層の中にあります。
美白医薬品に配合されることが多いハイドロキノンには、チロシナーゼの働きを妨ぐ、メラノサイトの働きを抑制し数を減少させる、皮膚に沈着したメラニン色素を元通りにするなどの効果が期待できます。
その他、L-システインもメラニン色素の生成を抑えたり肝臓においての解毒効果などが期待できます。
美白医薬品の安全性については含まれている成分によって違ってくるということです。
あなたも美白医薬品に含まれている成分やその成分の安全性についてしっかり理解した上で、美白を目指してみてはいかがでしょうか。
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