貴女は美白剤と言うものをご存知でしょうか?
美白剤には「肌の漂白剤」と言われているものも存在します。
効果が強く使用する際には注意を必要とする美白剤もありますので、専門用語が多く難しい内容となりますが出来るだけ分かりやすく解説していきたいと思います。
美白剤とは
先ず初めに美白剤とは特殊配合成分の一つであり、紫外線を浴びると生じてしまう”メラニンの生成”を抑制し、その沈着を防止する働きをする物質です。
美白成分やホワイトニング成分とも言われております。
ただ美白と言っても、本来の肌の色を更に白くしたりシミやそばかすが直ぐに消えたりすると言う様な強い効果はありません。
あくまでも美白剤はその人の肌本来の色を維持するために地道に働きかけると言った性質のものなのです。
美白の方法は様々であり、メラニン生成のプロセスを妨げたり、溜まってしまったメラニンの色を徐々に薄くしたり、ターンオーバーを活性化してメラニンの排出を促進するなどが挙げられます。
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メラニンについての基礎知識
メラニンとは人の皮膚や髪の中に含まれる色素の事を指します。
皮膚の中に含まれているメラニンは表皮の基底層に存在するメラノサイトが紫外線を浴びる事によって反応して生成される色素であり、皮膚の色に影響を与えるだけでなく、紫外線から肌を保護する役目も果たしており、それがシミやそばかすの原因に繋がります。

一方で、髪の中に含まれているメラニンは毛球部に存在する色素を形作る細胞であるメラノサイトで生成されており、髪の内部に存在するコルテックスに送られて髪の毛の色に影響を及ぼします。
このコルテックスとは髪の毛の9割を占める細胞であり、髪の毛の中心部に存在するメデュラと言う髄質(ずいしつ)の組織を取り巻いている箇所の事を指します。
コルテックスの周りを皮膚で例えると表皮の箇所に当たるキューティクルが包み込み、髪の毛を外部刺激から守っているわけですが、それに加えてコルテックスの内部に存在するメラニン色素が紫外線によって生じる影響を防いでくれます。
よって髪のメラニンは皮膚に存在するメラニン色素と同様に頭部や髪の毛を紫外線から保護してくれる役目も果たしているのです。
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メラニンと美白剤
先述した通り、美白剤とは肌を本来の色よりも白くするわけではありません。
- 紫外線を浴びると起こる黒化メラニン生合成を妨げる
- ストレスによって起こる黒化メラニン生合成を妨げる
- 黒化メラニンの排出を抑える(生じてしまったシミの元をターンオーバーに乗せない)
- 黒化メラニンの排出を促す(生じてしまったシミの元をターンオーバーに乗せて排出する)
- 黒化メラニンを淡色化する(皮膚明度を改善化する)
一般的にこれらの働きのいずれか、或いは複数の働きをする成分の事を言います。
次に紫外線を浴びると生じてしまうメラニン生合成の仕組みに関して説明します。
紫外線を浴びると初めに活性酸素が生じ、活性酸素が生じる事により沢山の情報伝達物質(メラノサイト活性化因子)がメラノサイトに存在する受容体に運搬され、メラノサイト内でメラニン生合成が始まります。
メラニンの生合成は初めにアミノ酸の一種であるチロシンとチロシンの酸化還元酵素のチロシナーゼが結びつく事によりドーパへと変わり、そのドーパもチロシナーゼと結びつく事でドーパキノンへと変化していきます。
ドーパキノンからユーメラニン(黒化メラニン)の変化過程は分かり易くするために説明を省略される事が多いため、ドーパキノンが黒化メラニンに変化している様に見えます。
と言う過程を経て黒化メラニンへと変化していきます。
以上が紫外線を浴びると起こるメラニン生合成の主なメカニズムとなります。
- 活性酸素(一重項酸素、或いは一酸化窒素)の抑制・除去する作用
- 情報伝達物質の活性を抑制・妨げる作用
- 情報伝達物質受容体の活性を抑制・妨げる作用
- チロシナーゼの活性を抑制・妨げる作用
- TRP-2の活性を抑制・妨げる作用
- TRP-1の活性を抑制・妨げる作用
となります。
それでは、この6つの働きに関して分かりやすく説明します。
働き | 説明 |
活性酸素(一重項酸素、或いは一酸化窒素)の抑制・除去する作用 | 紫外線を浴びると初めに生じるのが活性酸素の発生であり、理想としては活性酸素の発生を完璧に抑制・除去する事が出来ればそれ以降のメラニン生合成のプロセスが殆ど行われないと考えられているため、とても重要な作用ポイントです。
活性酸素の除去能力はどちらかと言うと抗酸化・抗炎症作用の事ですが、活性酸素の中でも一重項酸素や一酸化窒素は紫外線を浴びると活性化されるため、美白成分として分類されております。 |
情報伝達物質の活性を 抑制・妨げる作用 |
情報伝達物質には
|
情報伝達物質受容体の 活性を抑制・妨げる作用 |
情報伝達物質はメラノサイトに存在しているそれぞれの受容体に運搬する事により、メラニン生合成が始まるのですが、情報伝達物質の受容体の活性化を抑制・妨げる事によって情報伝達物質をメラノサイトで受け取る事が出来なくなり、メラニン生合成を抑制する事が出来る様になります。 |
チロシナーゼの活性を 抑制・妨げる作用 |
メラニン生合成の初期段階においてチロシンと結びつくチロシナーゼ酵素を抑制・妨げてチロシンをドーパに変化させない事により、黒化メラニンに変わるのを抑制・妨げます。
美白作用としては一番有名な作用であり、あらゆる美白成分がチロシナーゼの活性を抑制・妨げる作用を持っております。 |
TRP-2の活性を 抑制・妨げる作用 |
メラニン生合成の経路においてドーパクロムと結びつくTRP-2を抑制・妨げてドーパクロムをDHICAに変化させない事により、黒化メラニンに変わるのを抑制・妨げる作用です。 |
TRP-1の活性を 抑制・妨げる作用 |
メラニン生合成の経路においてDHICAと結びつくTRP-1を抑制・妨げてDHICAをユーメラニンに変化させない事により、黒化メラニンに変化する事を抑制・妨げる作用です。 |
以上がメラニンと美白剤における主な関係となります。
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美白剤の種類と注意点とは
ここでは美白剤の代表的な種類とその美白剤を使用する際における注意点について見ていきたいと思います。
成分名 | 効果と注意点 | |
ハイドロキノン | ハイドロキノンは肝斑に効果的な報告が多数ある優れた美白剤ですが、シミの無かった箇所が更に白くなる現象が生じてしまい場合があります。 また、ハイドロキノンを使用した後に日焼け止めを使用しないとシミが更に目立ちやすくなる場合があります。 配合されているパーセントが高ければ効果は強力ですが、その分刺激も強いため使用方法を誤るとシミが更に目立ちやすくなるリスクも高まりますので、使用する前にきちんと皮膚科などで指導を受けた方が安全です。 |
|
ビタミンC誘導体 | ビタミンC誘導体にも幾つかの種類があり、それぞれにデメリットがあります。 | |
アスコルビルグルコシド | アスコルビルグルコシドは非常に安定性が良いので、酵素で分解されづらいなどの弱点があります。 | |
アスコルビルリン酸エステル塩 | アスコルビルリン酸エステル塩はアスコルビルグルコシドと比較して美白剤として効果を発揮する時間は短いです。 | |
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル | テトラヘキシルデカン酸アスコルビルはオイルなどに沢山配合してしまうとベタ付きが生じてしまい、使い心地が悪くなります。 |
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美白剤の効果とは
では、化粧品に配合されている美白剤にはどの様な効果があるのでしょうか?
メラニンの生成を抑制する
シミを引き起こす原因となるのはメラニンです。
美白剤の一つであるハイドロキノンはメラニンの生成を補助するチロシナーゼの働きを弱くする働きがありますので、シミを防ぐ効果があります。
アルブチンやコウジ酸にも同様の効果が期待する事が出来ますが、ハイドロキノンはそれらのおよそ100倍の力を持っています。
メラニンそのものを薄くする
殆どの美白剤は間接的にメラニンの生成を抑制するものが多いのですが、美白剤の中でもハイドロキノンだけは既に出来てしまったメラニンそのものを薄くする効果も兼ね備えています。
ですので、美容クリニックなどでシミやニキビを改善する治療によく使用されております。

ニキビを防ぐ
美白剤の一つであるビタミンC誘導体には皮脂を抑制する働きによりニキビを防ぐ効果が期待する事が出来ます。
ビタミンC誘導体の抗酸化作用により活性酸素を取り除く事によって生じてしまったニキビの炎症にも効果を発揮します。
更に、炎症を抑制する効果によりニキビ跡の赤みを抑制すると言った効果も期待する事が出来ます。
ビタミンC誘導体には水溶性の「アスコルビルグルコシド」「アスコルビルリン酸エステル塩」と、油溶性の「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」に分けられます。
水溶性よりも油溶性の方が皮膚への吸収が良いと言った特徴があります。
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いかがでしたでしょうか?
美白剤は紫外線を浴びる事で生じてしまうメラニンの生成を抑制し、その沈着を防止する成分で別名「美白成分」や「ホワイトニング成分」とも言われています。
美白剤と言われる成分は幾つか存在しますが、いずれも高い美白効果が期待する事が出来るものばかりです。
しかし、効果が強い反面、肌への刺激も強いためむしろシミの色が濃くなってしまう美白剤もあります。
また、油溶性の成分はオイルなどに沢山配合してしまうとベタ付きを感じて使い心地が悪くなってしまいます。
貴女も注意点を踏まえながら美白剤を使用して美白を目指してみてはいかがでしょうか?

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