皆さんは季節に関わらず乾燥対策はしっかりと行えていますか?
乾燥予防や対策として便利なアイテム「ヴァセリン」ですが、夏に使用する方は少ないでしょう。
その理由は日焼けや油焼けなどの心配をする方が多いからだと思われます。
今回はそんな夏場の日焼けとヴァセリンの関係性などについてご紹介します。
Contents
ヴァセリンとは?
「ヴァセリン」と聞くと唇を始めとした乾燥しやすい箇所に塗るイメージが強いですが、冬に使用するアイテムのイメージがあります。
しかし、そのヴァセリンの事を分からないで使用されている方も多いかと思います。
ヴァセリンとは一体何なのでしょうか?

ヴァセリンって?
石油を原料にし、高純度に精製されて作られた皮膚の保護剤の事がヴァセリンです。
顔を始めとした全身に使用する事が出来るヴァセリンは、バリアの様に肌表面に留まるため埃や化学物質などの外部刺激からガードをし、肌を保護する役割があります。
同時に肌の内部から水分を外に逃がさない働きがあるので、肌の乾燥対策だけではなく保湿などにも最適です。
ヴァセリンは油ではない
ヴァセリンと聞くと乾燥から肌を守ってくれるイメージがしますね。
「ヴァセリンは油」と思っていらっしゃる方も多いですが、ヴァセリンは油ではありません。
ヴァセリンは石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して生成されて出来たものです。
化学的に説明すると「アルカン」という名前の物質になります。
アルカンは安定性が非常に高く、酵素や温度などの影響で変質しにくい特質を持っています。
その証拠にヴァセリンは温度が高くても低くても、ペーストはそのままなのです。
反対に植物油は温度の影響を強く受け、液体になったり固形になったりを繰り返します。
オリーブ油などの植物油を冷蔵庫などの低温の場所に入れると固まってしまうのがその例です。
不純物が少ないため酸化しにくい
ヴァセリンは酸化しにくいという特徴があります。
ヴァセリンが長持ちするのは安定性が高く、「酸化」の現象が起こりにくいからです。
雑菌が付着しなければ開封後2年~3年は使用する事が可能です。
「ヴァセリン」と「ワセリン」、「白色ワセリン」の違いは?
名前についてですが、ヴァセリンとワセリンは「ヴァ」と「ワ」を変えただけでどちらも同じものだと思いがちですよね。
しかし、その違いを挙げてみれば、「ヴァセリン」と「ワセリン」が違う点が意外と多いのです。
その違いについて順番に見ていきましょう。
ヴァセリンとは
ドラッグストアなどでおなじみの青い蓋がトレードマークである商品が「黄色ワセリン」の代表になります。
黄色ワセリンは白色ワセリンよりも精製度が比較的低いワセリンの事を指します。
使用のタイミングによっては刺激を感じる事もありますので、アトピーなどで皮膚が薄い方は顔に塗るのを避けた方が無難です。
皮膚疾患のない方でも目の周辺などの皮膚が薄すぎる箇所の使用は避けた方が良いでしょう。
ワセリンとは
ワセリンとは一般的に白色ワセリンを指す事が多いです。
黄色ワセリンを更に精製し、純度を高くしたものが白色ワセリンです。
不純物が殆どなく、超敏感肌の方でも使用する事が出来ますので皮膚科などの病院で処方される事が多いのは基本的にこちらです。
ヴァセリンで紫外線対策は出来る?
ヴァセリンは紫外線対策や日焼け対策の効果は期待する事は出来ません。
ヴァセリンでは紫外線をカット・ブロックする事は出来ませんので、紫外線が降り注ぐ夏の強い日差しの中や、紫外線が雪に反射して雪焼けを起こしてしまう冬のスキー場などの場所では日焼け止めとの併用する事をおすすめします。
特に気を付けておきたいのは「唇」です。
唇の皮膚は顔の皮膚よりも薄くメラニン色素を作る働きが少ない為、紫外線を浴びると皮がむけてしまったり腫れてしまったり、酷い場合は水膨れの様な症状が発症する場合があります。
ですので、海や山などの紫外線が多く降り注ぐ場所ではヴァセリンよりもUVカット効果のあるリップクリームを使用すると安心する事が出来ます。

ヴァセリンの効果とは
ヴァセリンの効果は主に乾燥によって生じてしまう症状を緩和させる事です。
乾燥してケバ立ってしまった角質を落ち着かせたり、固くなってしまった皮膚を柔らかくする役割があります。
さらに、埃などの外部刺激から皮膚を守ってくれるだけではなく、乾燥による体の痒みや粉ふき、ひび割れに手荒れ、皮膚が薄いデリケートな唇の荒れなどの症状を保湿によって緩和してくれるのです。
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ヴァセリンの成分とは
ヴァセリンの成分は主に石油や酢酸トコフェロールなどが挙げられます。
この二つについて順番にご説明していきたいと思います。
石油とは?
石油は炭化水素を主成分とします。
その他に少量の硫黄・酸素・窒素など様々な物質を含む液状の油であり、鉱物資源の一種です。
地下の油田から採掘後、ガス、水分、異物などを大まかに除去して精製前のものを特に原油(げんゆ)と言います。
石油が原料だと聞くと「肌に悪いイメージがあるのでは?」と思ってしまう方がいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、石油自体は天然化石燃料で自然素材です。
その純度を高くして精製されたものである「白色ワセリン」ならば、皮膚の薄い場所にも安心して使用する事が出来ます
酢酸トコフェロールとは?
酢酸トコフェロールとは水には溶けず、植物オイルなどには溶ける性質があります。
黄色の透明な粘性の液で、ほぼ無臭です。
皮膚に存在する酵素であるビタミンEのトコフェロールに変化し、肌への活性作用や抹消血管拡張作用、血行促進作用があります。
その作用によって肌荒れ、日焼けによるしみやそばかす、にきびなどの肌トラブルにも効果的です。
フケ、脱毛などの頭皮のトラブルを防止する働きもあり、しもやけやひび、あかぎれなどの治療用外用剤にも含まれています。
ヴァセリンの使い方は?
ヴァセリンには様々な使用方法があります。
基本的な使い方としては顔や唇を始めとした全身のケアです。
ヴァセリンは体温で溶けやすい特性がありますので、塗っているうちに自然と馴染んでくれます。
乾燥が気になる箇所にはたっぷりヴァセリンを塗っていきましょう。
顔
全身のスキンケアが出来るヴァセリンは顔のスキンケアにも使用する事が出来ます。
それでは、具体的にどんなスキンケアが出来るのでしょうか?
黒ずみの除去
鏡を見る度に気になってはため息を吐いてしまう鼻の黒ずみですが、これはヴァセリンで取り除く事が出来ます。
その方法は、塩や砂糖とブレンドしてスクラブとして使用します。
- ヴァセリンと塩、はちみつやホホバオイル、ココナッツオイルなどの天然オイルを準備します。
- ヴァセリン1、塩2、ハチミツ又はオイルを1の割合で混ぜ合わせます。
- それを手に取り、鼻に乗せて優しくクルクルとマッサージして洗い流すとお鼻の黒ずみが簡単に取り除く事が出来ます。
肌荒れの時
突然肌荒れが起こってしまうとショックでため息が出てしまいますよね。
その肌荒れ、敏感肌の方や乾燥肌の方は外部刺激が原因かもしれません。

そんな場合にはヴァセリンを使用しましょう。
使い方は簡単!荒れてしまった部分にヴァセリンを塗って保護するだけです。
ヴァセリンは保湿効果がとても高い為、肌の保護だけではなく乾燥する事も防いでくれます。
ヘアケア
ヘアセットやヘアケアにも使用する事が出来るヴァセリン。
ヴァセリンはどんなヘアスタイルや、ヘアケアに使用する事が出来るのでしょうか?
ウェットヘアのスタイリング
アンニュイな雰囲気を醸し出すウェットヘア。
その濡れた感じが魅力であり、ショートからロングまで長さや性別を問わず人気のヘアスタイルです。
そんな濡れた感じのウェットヘアスタイルを作るのにヴァセリンが活躍してくれます。
その方法はヴァセリンを少し手に取り、少し濡らした毛先に馴染ませるだけで完了です。
洗い流さないトリートメント
ヴァセリンは髪の保護にもなるアウトバストリートメントにもなります。
濡れた髪に少しつけるだけですが、つけすぎると重くなる所か脂っぽくなって乾きにくくなりますので、付け過ぎには注意が必要です。
ヴァセリン単品でなくてもお持ちのアウトバストリートメントと混ぜて使用する事もおすすめです。
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ヴァセリンは安全であり、副作用がないのは本当?
ヴァセリンは肌自体に殆ど効果をもたらさないが故に副作用のないものになっています。
ですが、精製度が低い黄色ワセリンや肌の弱い方にはある程度の副作用が生じてしまいます。
どんな副作用が表れてしまうのか、見ていきましょう。
アレルギー
黄色ワセリンは精製度が低い事から湿疹やかぶれ、赤みなどのアレルギーを引き起こす可能性があります。
刺激
アレルギーが引き起こされ、刺激が加わるとバリア機能が破壊されます。
バリア機能が破壊されてしまうと新陳代謝が低下し、肌は乾燥しやすくなり、シミ、シワ、たるみなどを引き起こしやすくなります。
酸化
酸化しにくいヴァセリンでも100%酸化しないわけではありません。
不純物が多い黄色ヴァセリンの場合、紫外線に当たってしまうと酸化が起きてしまい過酸化脂質という物質になって活性酸素を増やします。
活性酸素はメラノサイトを増殖させてシワやくすみの原因となってしまいまうので、注意が必要です。
発がん性
不純物の中には発がん性の危険性があるものもあります。
敏感肌の方や顔にニキビなどの肌トラブルを抱えている方は、黄色ワセリンよりも皮膚科などで渡される白色ワセリンを使用がする方が良いでしょう。
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低刺激で敏感肌の方でも使用する事が出来るヴァセリンは乾燥している箇所や唇のケアなどに使用する事が出来る事が分かりましたね。
安全性が高く、全身のスキンケアやヘアケアにも使える万能なヴァセリンは、女性にとってうれしい商品となっています。
もし、黄色ワセリンが心配な方は皮膚科でも使用されている精製度が高い白色ワセリンを使用してみてはいかがでしょうか?
通常のヴァセリンでも問題ない事が多いですが、それでも心配な方は白色ワセリンを使用しましょう。
白色ワセリンならば、赤ちゃんにも安心して使用する事が出来ます。

また、ヴァセリンは外部刺激から守ってくれる効果や保湿効果が高く、機能性としても良いスキンケアアイテムです。
さらに、リーズナブルな価格ですのでお財布にも優しいアイテムになっています。
ヴァセリンを使用した事がない方も、これを機にヴァセリンデビューしてみてはいかがでしょうか?
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