紫外線は太陽光の中でもっとも強力な力を持ち、波長の長さを基準にa波・b波・c波の3種類に分かれます。
紫外線c波はオゾン層と空気中の酸素分子によって完全に遮られているので、地表には届きません。
また紫外線b波も同じくオゾン層などに遮られて地面に届く量はわずかであるのですが、全く届いていないわけではありません。
地面に届く量がオゾン層の変化の影響を受けることから、近年では地面に届く紫外線b波の増加が気になるところです。
また紫外線a波は紫外線b波・紫外線c波と比較して人体への影響は小さいものの、地面に届く量が最も多いため長時間浴び続けると肌などに悪影響をおよぼす危険性が問題視されています。
それぞれの紫外線が肌にたどり着くと、人の肌では一体どのようなことが起こるのでしょう?
そこでこれらの3つの紫外線の特徴について詳しく見ていきましょう。
紫外線a波とは?
紫外線a波の波長は、320~400nm(ナノメートル)です。
紫外線a波は肌の奥深くの真皮にまでたどり着き、コラーゲンやエラスチンなどの肌に欠かせない物質を壊してしまいます。
コラーゲンやエラスチンが破壊されると肌の弾力やハリが失われてしまうので、それが原因でシワやたるみを引き起こしてしまいます。
また海などのレジャーで日光を浴びて、日焼けをしても肌がすぐに赤色になるわけではなく、およそ2~4時間という短い時間で黒色に変色してしまうのも紫外線a波の特徴です。
紫外線a波は太陽から届く紫外線の約9割を占め、過剰に浴びすぎると皮膚がんの原因にもつながります。
紫外線a波は他の紫外線に比べ一番波長が長いので、屋内の窓ガラスやカーテンまでもすり抜けてしまうほどですので、屋内にいても浴びてしまいます。
具体的には会社の窓付近の席であったり、窓側の喫茶店などが要注意。
また紫外線a波の影響はすぐには出ませんが、肌の奥深くまで到達して少しずつダメージを与えて、数年後には取り返しのつかない肌老化を引き起こします。
肌の奥へのダメージは、一度負ってしまうと元に戻すことはほぼ不可能です。
また紫外線a波は日傘をすり抜けて肌にダメージを負わせ、さらに冬や昼以外もあまり減衰しません。
そのため紫外線a波はとても対策が難しいのが現状です。
紫外線b波とは?
紫外線b波の波長は、280~320nm(ナノメートル)です。
紫外線b波は肌の表皮のところまで到達し、メラノサイトを活性化させることでメラニン色素を増加させます。
日焼け以外にもこのメラニン色素がたくさん分泌して蓄積されると、シミの原因になり、さらにDNAや表皮細胞にダメージを与えてしまいます。
日焼け後に肌が赤くなり、その後黒くなってしまうため過剰に紫外線b波を浴び続けることも皮膚がんの原因になってしまいます。
紫外線b波による日焼けは浴び続けると皮膚が激しく赤色になったり水膨れになったりします。
黒色になるまでに多いと1週間ほどの時間しかかからない可能性もあります。
紫外線b波は太陽から届く紫外線の約1割で、紫外線a波と比べると雲や窓ガラスである程度は遮断されます。
また紫外線b波は日傘や日焼け止めである程度は予防できるので、紫外線a波と比べると対策は容易にできます。
紫外線b波を表皮に浴びると、体内でビタミンDを作り出すことができます。
ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートしてくれたり肌の新陳代謝を促進する働きを持つので、紫外線b波は全てがマイナスというわけではありません。
そのため屋内に引きこもっているとビタミンDが作られないので、家にこもりがちの方は少し外出したり日光浴をするのも良いでしょう。
紫外線c波とは?
紫外線c波の波長は、100~280nm(ナノメートル)です。
紫外線a波と紫外線b波はよく聞かれる方も多いと思いますが、紫外線c波というものはほとんど耳にしないと思います。
何故なら紫外線c波はオゾン層や空気中の酸素分子によって完全に遮られているので、地面には届かないとされているからです。
よって、日焼け止めなどではそれほど重視されていないのが現状です。
しかし、紫外線c波の恐ろしいところは、紫外線a波や紫外線b波よりも断然強く、肌に浴びると火傷を起こしてしまうほどの強力な紫外線であるとされています。
現在紫外線c波は地面には降り注いでいませんが、地球温暖化の影響でオゾン層は薄くなってきています。
地球温暖化によるオゾン層の破壊が進んでいる現状、近い将来に紫外線c波が地面に届いてしまうことが懸念されています。
実際オゾン層の破壊が進む中、標高の高い山頂では紫外線c波が確認されていて、これから先地面に到達してしまう可能性も十分に考えられるでしょう。
とにかく紫外線c波が地面に到達してしまうと、人類を脅かすことになり兼ねないことは間違いないようです。
紫外線の波の違いとは?
それでは、それぞれの紫外線の波長についておさらいしましょう。
- 紫外線a波=波長320~400nm(ナノメートル)
- 紫外線b波=波長280~320nm(ナノメートル)
- 紫外線c波=波長100~280nm(ナノメートル)
すなわち人体に害をおよぼす危険度は高い順に並べると『c波>b波>a波』となり、最も危険度が高いのは紫外線c波となります。
しかし先ほども言ったように紫外線c波はオゾン層によって完全に遮られているので、日本ではしばらく紫外線c波を気にする心配はないようです。
現在は地球温暖化によりオゾン層が少しづつ破壊されている傾向にあるので、このままだとこの先紫外線c波も地面に届いてしまうのではないか?といった懸念もありますが……。
現在、我々が警戒すべきなのは紫外線b波です。
この紫外線b波は皮膚がんや白内障などをもたらす原因につながるとされていて、非常に恐ろしい紫外線です。
また、一般的な日焼けの症状も紫外線b波が関与しているので、紫外線b波を対策していれば、肌が赤色になったり褐色になることをある程度予防することが可能です。
そして紫外線a波。この紫外線a波も、もちろん注意が必要です。
現在問題視されている光老化も紫外線a波が大きく関与し、シミやたるみの原因に繋がります。
先ほども少し触れましたが、紫外線a波も過剰に浴びてしまうと皮膚がんを招く恐れがあるので注意が必要です。
紫外線対策は、紫外線のことをよく知ることから!
紫外線の種類について、いかがでしたでしょうか?
紫外線にはa波・b波・c波の3種類が存在します。
波長が短いほど人体に与える影響が大きいとされていて、この中で最も波長が短いものはc波です。
- 紫外線c波は非常に強力ですが、現在はオゾン層や空気中の酸素分子によって完全に遮られていて、地面には届いていません。
- 紫外線b波はオゾン層によって大半は遮られていますが、完全に地上に届いていないわけではありませんし、紫外線a波に比べて強力ですので対策は必須です。
- 紫外線a波は波長が長いため人体に与える影響は少ないですが、地面に一番多く降り注いでいます。
過剰に浴びることでシワやたるみなどの主に女性が気にするお肌のトラブルの原因につながるので、油断はできません。
皮膚がんを招く危険性が高いのは基本的には紫外線bと言われていますが、紫外線a波も浴びすぎると皮膚がんの原因につながるので要注意です。
この記事をお読みになったあなたも紫外線のことをよく知って、しっかりと紫外線対策を心掛けてください。
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